自分の人脈を増やすにはどうすればいいのか、お悩みの人も多いかもしれません。そこで、無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で著者の土井英司さんが今回紹介する一冊は、人脈だけで仕事が増え続けているという“最強人脈王”が語った人脈のための戦略本です。
【最強人脈王による、食事の戦略とは?】⇒『食事の戦略』
『食事の戦略』
古河久人・著 東洋経済新報社
こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、住友生命保険相互会社の執行役常務として政財界に強力なネットワークを築き、退社後も人脈だけで仕事が増え続けているという、KIZUNA PRODUCER、古河久人(こがわひさと)さんによる処女作。
古河さんの人脈の凄さは、知人を通じて知っていたのですが、本書を読んで、その凄さを再認識しました。
おそらくみなさん、2018年の西日本豪雨の際、「復興酒」として販売された「獺祭 島耕作」のことはご存知だと思いますが、じつは獺祭の桜井会長と弘兼さんを引き合わせたのは、他でもない、この古河さんです。
他にも、わたせせいぞうさんの漫画に登場していたり、岡本純子さんのベストセラーに「スーパーコネクター」として登場していたり、坂東彌十郎さん、藤巻健史さん、辰巳琢郎さん、メンタリストDaiGoさんとつながっていたり、とにかくすごい。
本書は、その古河さんが自身の人脈術を紹介したものですが、読んでみて、その戦略的なやり方、ノウハウの凄さに驚きました。
これまでに読んだ、どんな人脈術、会食術よりも読み応えがあると思います。
会社の名刺ではなくオリジナル名刺を作る、「3人会」を活用する、総計10時間に達した時点で1対1の食事に誘う、「自分の会」を主催する、Eightの「マイタグ機能」を使って人脈を管理する…。
お店の選び方、行きつけの店の作り方まで含めると、膨大なノウハウがあり、特に後半は濃厚なノウハウが書かれています。
元々内向的だったという著者が、いかにしてゼロから人脈を築いたか。
興味のある方は、ぜひ読んでみるといいと思います。
著者が主催している会の例や、実際に誰かと仲良くなろうと思った時、どんなコミュニケーションをするのかが細かく書かれており、下手なコミュニケーション本より役に立つと思います。
「なぜか人脈がある人」の秘密を言語化・可視化してくれた感じの内容ですね。
さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。
自分の介在で何かが形になるのは大変エキサイティングなことであり、そこに貢献できるのは幸運なこと
自分が興味の持てるジャンルの勉強会でないと続かない
「自分は内向的だから人脈なんて縁がない」という人でも、自分の知り合いを集めて楽しく会食して、徐々に知り合いの紹介で仲間を増やしていけばいい
出会いを引き寄せるための5つの心得
1.「幅広く」「長く」付き合う
2.発信する・公言する
3.勇気をもっていろいろな場に出てみる
4.「相手に貢献できることはないか」と常に考え、行動に移す
5.「忙しい」「時間がない」と言わない
異業種交流会では「ポツンと立っている人」が狙い目!
「それは同じですね!」「私もそうなんです!」と相手との共通点を何度も口に出して強調
人脈づくりにおいて、私が多用しているのが「3人会」です。「3人会」とは私の勝手な定義で「共通の知人を介した3人での食事会」を指します
いろいろなアプローチ方法の組み合わせで、その総計が10時間に達した時点で、「1対1の食事に誘ってもいいな」と考える
「自分の会」を主催する
忙しい人は「会食前の30分」をもらう!
私の場合、「会食の目的」は次の4つ
1.飲食がメイン
2.「人の紹介」が目的
3.「1対1」で人間関係を強化
4.「会話」がメイン
相手の出身地(自分の出身地でも可)の郷土料理、地酒の店を選ぶと、その話で大いに盛り上がる
私がよくやるのは、飲み放題にして、お酒を持ち込むという方法です。普通のオーダーでお酒を持ち込むのはNGだったり、持ち込み料がかかったりしますが、飲み放題の場合に、お酒を持ち込むのはたいていOKしてもらえます
「僕が近くまで行きますので」といえば、断る人はほぼいません
「主催する会のテーマ」は4つある
1.共通の趣味の会
2.食事会・ワイン会他
3.勉強
4.ゆるいつながりの会
大将・シェフを分野の違うすごい店に連れ出す
古河さんがすごいのは、住友生命を退社した後も、人脈活動でつながった人からのオファーで、50以上の団体・企業のアドバイザー、顧問、社外取締役、理事などを務め、会社員時代より多忙を極めていること。
オビ裏に<「会社員を辞めた後の人生」は人脈が10割です!>と書かれているのですが、これから引退に向かう方こそ、読んでおくべき本だと思いました。
もちろん、若い人が読んでも、強力な人脈作りのノウハウが読めて面白いと思います。
ぜひ、読んでみてください。
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