メルマガ『探偵の視点』の著者であり、浮気調査や人間関係のトラブルに日々向き合っている“イケメン探偵”こと現役探偵の後藤啓佑さん。今回は浮気被害のカウンセリング現場で見えてきた「他人と比べて落ち込んでしまう人たち」の共通点と、そこから抜け出すための考え方を語っています。
表面のキラキラのみ
浮気被害専門のカウンセリングをしていると、ある共通点を持った方によく出会います。
それは
「他人と比較してしまう」
「自己肯定感が低い」
という傾向です。
たとえば、こんな声を聞きます。
「ママ友の○○さんは、子育てもちゃんとしてるし、仕事もしてる。それに比べて私は。。。お弁当を作らない日もあるし、子どもに怒鳴ってしまう日もある。仕事もパートだし、どう考えても彼女の方がちゃんとしてる気がする。。。」
また別の人は、こう言います。
「同期の○○は、上司にも気に入られてるし、結婚もしてる。一方で自分は、上司とも気まずくて、彼女もいない。。。仕事もプライベートも全部あいつの方が上で、なんだか惨めになる。」
こういったように、「他人と比べて自分はダメだ」と感じてしまう人は少なくありません。
他人と比較して落ち込む。
誰しも一度はこんな経験があるはずです。
そして巷で気軽に言われるのが
「他人と比較するな!」
こんな言葉です。
しかし、僕はカウンセリングをしていて思うのは「他人と比べること」自体が悪いのではなく、「他人の“どの部分”と比べているのかを理解していないこと」が良くないということです。
他人と比べるとき、よく考えてみると、その比較のもとになっている情報源って、実はすごく偏っていることが多くないでしょうか。
この記事の著者・後藤啓佑さんのメルマガ
たとえば、先程のママ友の話。
「手作り弁当がすごい」
「仕事も子育てもこなしてる」
というのは、もしかするとInstagramで週に一回投稿される“キラキラ弁当”の写真や、近所の立ち話で聞いた一部分のエピソードかもしれません。
当然、それがそのママ友の「100%」ではありません。
もしかすると、お弁当を作らない日があるかもしれないし、夫婦喧嘩をしているかもしれないし、仕事をサボっている日だってあるかもしれない。だけど、そんなもの表に出さないし、出す必要もない。
自分だってそう。
つまり、“他人のキラキラした表面の5%”を、その人の100%と錯覚し、その100%(実際は5%)と、自分の現実の100%を比べてしまっている。
そりゃあ、誰と比べても自分が劣っているように見えてしまいます。表面のキラキラした‘’他人に見せられる部分‘’と現実の自分の人生を比較している。文字に起こすとバカげています。だったら、そんな比較、意味ないですよね。
どうしても誰かと比べたくなったら、「過去の自分」と比べる。それくらいがちょうどいいと思います。
比べる相手の「完璧な像」を勝手に作り上げる癖がなくなれば、自然と他人との比較や、自己肯定感の低下は少なくなっていくはずです。
比べそうになったときは、こう問いかけてみてください。「私は、その人の100%を本当に知っているのか?」
そう思えたら、きっと比べること自体がバカバカしくなって、ちょっとだけ心が軽くなるはずです。
と、クライアントさんにはお伝えしながら、自分にも言い聞かせています(笑)
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