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彼女の嘘は浮気の証拠?探偵が直面した「婚約者」の異常な執着

探偵にとって婚前調査の依頼は珍しくありませんが、ときに判断の難しい案件に直面することがあるそうです。メルマガ『探偵の視点』の著者であり、浮気調査や人間関係のトラブルに日々向き合っている“イケメン探偵”こと現役探偵の後藤啓佑さんが、実際に経験した依頼の違和感について明かしています。

婚前調査の難しさ

先日、とある結婚前調査で「難しい」と感じる案件がありました。

依頼者は男性の経営者で、婚約している彼女のことを調べてほしいという依頼。

理由は、結婚の話をすると彼女が話をそらすなど、結婚から距離を置くような素振りが見える。「もしかして彼女に他の男性がいるのでは?」という不安からの調査でした。

この依頼者さんは弁護士さんの紹介で、結構儲かっている会社の経営者です。

調査の日、彼女は勤務先を出て、会社の飲み会に参加すると話していましたが、本当に会社の飲み会なのかを確認したいとのことでした。

調査当日、彼女の勤務先から調査開始。勤務先を出た後、彼女は同僚と思われる男女数名と近くの居酒屋へ。その後も数人が合流し、普通の飲み会をしている様子でした。

依頼者に報告したところ、「2軒目に彼女とその中の男性が2人きりになる可能性があるから、そこも調べてほしい」との追加依頼があり、調査継続。

ここから違和感が。

依頼者さんから「居酒屋で一緒にいる同僚たちのリアルタイムの写真」が送られてきました。目の前の店で、彼女以外の同僚がお酒を飲んでいる写真です。彼女が撮影したとしか思えない写真。

つまり依頼者さんは、彼女に「誰と飲んでいるか‘’写真で‘’送ってくれ」と言っているに違いない。

2軒目の飲み会もほぼ同じメンバーで、男女数名の居酒屋飲み。同じく彼女が撮影したと思われる写真が依頼者から送られてきました。

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読者の皆さんも察しがつくと思いますが、おそらく依頼者さんは毎日のように「今どこにいる?写真を送って」と連絡を取っているのでしょう。

次の調査時、依頼者さんから「彼女はもう帰宅したはずだ」と連絡がありましたが、実際には彼女はまだ居酒屋で同僚たちと飲んでいる真っ最中。

これは明らかな嘘です。

調査を続けた結果、特定の男性と付き合っている気配はなく、度々依頼者に嘘をついていることが分かりました。

嘘の内容は、「もう帰宅した」「実家にいる」といったもの。

これは、依頼者さんから「どこにいる?」「写真送って」と頻繁に尋ねられるのが嫌で、相手を煙に巻くためについた嘘であることは間違いない。

結論、こういった状態であるならば、‘’本当に婚約しているのか‘’が疑わしい状況。そもそも本当に付き合っているのか?これが付き合っていなかったら、‘’付きまとい‘’の調査になってしまう。

3日間の調査で浮気の証拠はなく、「白(クロではない)」と判断して報告したところ、依頼者さんは納得せず、「嘘をついているのは男がいる証拠」として、さらに追加調査を希望されました。

紹介して頂いた弁護士さんにも相談したところ、「付き合っているのは間違いないが、婚約は正直わからない」とのこと。

これ以上調査を続けると、ストーカー的行為となる可能性もあるため、事情を説明し、調査は中断しました。

もしこれが付き合っていない男女(例えばキャバ嬢と、キャバ嬢にハマっている男性)の調査をしてしまったら、完全にストーカーの手伝いをしてしまうことになります。

最初に見抜かなければ危険。改めて、依頼者さんを見る目は鈍らせてはいけないなと感じました!

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image by: Shutterstock.com

後藤啓佑この著者の記事一覧

平成3年生まれ。探偵歴10年。愛知県出身。好きな調査シーンは張り込み。19歳から探偵の修行を始め、他の職業をやることなく社会に出て現在までずっと探偵。中高生の頃から中南米地域に興味があった為、好きな探偵と中南米を合わせよう!ということで23歳のときに中南米で探偵をする為グアテマラ入りをする。グアテマラにて活動後、事業の基盤作りの為帰国。まずはアジアからということで現在はバンコクやマニラなどでの調査を経験しながら、国際探偵への道を走っている。多くの男女トラブルや企業内外の調査を受けている。

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【著者】 後藤啓佑 【月額】 ¥121/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 火曜日 発行予定

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