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“最後まで話を聞いてもらえぬ営業マン”に足りていない「たった一言」の心配り

営業において重要なのは、商品の魅力をどれだけ詳しく説明できるかだと思われがちですが、実はそうではなく、「話を最後まで聞いてもらうこと」なのだそうです。メルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』の著者であり、経営コンサルタントで関東学園大学で教鞭も執る菊原さんは、購買意欲を持続させるために営業が意識すべき点について解説しています。

お客様の購買意欲を持続させるためにするべきこと

少し前のこと。

私自身が“お客様の立場”として商品のプレゼンを聞く機会があった。

お客様として説明を受ける。こういった場面は学びが多い。

営業される側になったときに新たな視点が見つかるもの。

その営業スタッフは「もともとエンジニアをやっていた」という。

技術畑ということもあり「知識と経験は豊富だな」という印象を受けた。

真面目で信頼感のある人。

話に信ぴょう性もある。

商品も優れたものだということは理解できた。

しかしプレゼンが始まって5分くらいで「なんか聞き飽きたな」という感覚になった。

内容が難しいわけではない。

技術者特有の“マニアックな詳細情報”などは全くなかった。

しかし、内容が頭に入ってこない。

一言でいえば「集中力が切れた状態になった」ということ。

頭に靄がかかった感じ。

そのうちに眠気に襲われる。

聞くこと自体が苦痛になった。

スタートして20分くらいだろうか。

すべての説明を聞く前に「概要は分かりました。これで検討します」と言って切り上げたのだ。

人は思っている以上に集中できない生き物だ。

少なくとも私はそう感じる。

心理学でも“注意資源”と呼ばれるものがある。

注意力には限界があり、それを超えると脳は防御反応として情報を遮断する。といったこと。

つまり、集中のタンクをセーブするために「聞かないようにする」ということ無意識にするようになる。

こうなってしまうとどんなに素晴らしい話でも耳に入ってこなくなる。

営業におけるプレゼンの成功は“説明内容、説明時間”ではない。

そうではなく“聞いてもらえる状態をどれだけ長くキープできるか”で勝負が決まる。

これを忘れてはならない。

もし、先ほどの営業スタッフが途中で「資料は全部で20ページほどです。今ちょうど半分のところです」と言ってくれたらどうだろう?

途中経過を教えてくれれば「あと半分か、何とか聞けるかな」と思えてくる。

たった一言で集中力は戻るもの。

人間の脳は“ゴールの見通し”が立つと安心し、再び集中しようとする。

そうではなく「あとどのくらい続くのか分からない」という状態では集中は保てない。

1回だけでなく、途中に数回、「残り5ページです」「ここからまとめに入ります」と言ってくれたらどうだろう。

これなら最後まで集中できる。

結果、同じ説明でも理解される量が圧倒的に増えるのだ。

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営業スタッフはお客様の“集中力をマネージメントする”といったことが重要になる。

多くの営業スタッフが「何を話すか、どうやって説得するか」といったことばかりに意識を向ける。

しかし本当に重要なのは「どんな心理状態で聞いてもらうか」ということ。

どれだけ魅力的な言葉でも、集中が切れている相手には届かない。

逆に、集中力が持続した状態の相手には“シンプルな言葉”でも十分伝わる。

ということは結果を出すために“いかに長くお客様を集中させた状態にするか”が非常に重要なのだ。

といっても技術系の人が“無理に感情を入れて説明をする”ということではない。

そんなことをすれば不自然になり逆効果になる。

淡々と話すスタイルのままだとしてもかまわない。

多少は改善したほうがいいが。

その前に改善すべきは話し方そのものではなく「説明を受ける側の状態を考える」ということ。

途中経過を伝えるというのは、言葉でお客様の“現在地を教えてあげる”ということ。

集中の持続だけではない。

安心感、納得感、信頼感にもつながる。

私も講演や研修でこの方法を実践している。

そのほうが何倍も話を聞いてもらえる。

大学の授業でも「あと残り二問だよ」と伝える。

参加者が最後まで疲れずに集中してくれる。

結果、理解が高まり行動につながりやすくなる。

営業では説明内容がすごいという人より「なんか飽きずに聞けるな」という人のほうが選ばれるもの。

・長く説明する人が優秀な営業ではない

・難しい言葉を使う人がトップ営業でもない

・大量の情報を渡す人が顧客に好かれるわけでもない

集中を切らさず、最後まで聞いてもらえる。といった営業スタッフが結果を出す。

商談のポイントで次のようなことを伝える。

「今は全体の◯割あたりです」

「ここから後半に入ります」

「最後にまとめの3ポイントをお伝えします」

このひとことだけで、印象がガラッと変わる。これだけで営業力がアップする。

営業は小さな気づきとちょっとした気遣いが大きな差を生む。ぜひ途中経過を伝えて、結果を出して頂きたい。

【本日のポイント】

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image by: Shutterstock.com

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群馬県高崎市生まれ。工学部機械科卒業後トヨタホームに入社し、営業の世界へ。 自分に合う営業方法が見つからず7年もの間クビ寸前の苦しい営業マン時代を過ごす。 お客様へのアプローチを訪問から「営業レター」に変えることをきっかけに4年連続トップの営業マンに。 2006年に独立。営業サポート・コンサルティング株式会社を設立。 現在、上場企業への定期研修、講演、コンサルティング業務、経営者や営業マン向けのセミナーを行っている。 個人の営業マン向けとして【営業通信講座】や個人コンサルティングも実施。 2010年より関東学園大学にて学生に向け全国でも珍しい【営業の授業】を行い、社会出てからすぐに活躍できるための知識を教えている。 また(社)営業人材教育協会の理事として営業を教えられる講師の育成も取り組む。 2019年までに56冊の本を出版。ベストセラー、海外で翻訳多数。

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【著者】 菊原智明 【月額】 ¥770/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 金曜日 発行予定

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