現代は、動画配信サービスからファッションブランドまで、あらゆる分野でコンテンツが爆発的に増え続けています。消費者にとってはありがたい反面、販売員にとっては「何を学べばいいのか」と途方に暮れる時代になりました。幅広い知識を身につけるべきか、それとも特定の分野を深く掘り下げるべきか——。今回の『販売力向上講座メールマガジン』では、著者の坂本りゅういちさんが、コンテンツ過多時代における販売員としての知識戦略について鋭く問いかけます。
コンテンツ多すぎ問題
現代人にとってのとても大きな悩みに、コンテンツ多すぎ問題があります。
普段を振り返ってみて欲しいのですが、あまりにもコンテンツが溢れすぎていると思いませんか?
消費者としてはありがたいことですが、これによって困ることも出てきます。とてもじゃありませんが、人間の許容量を超えているからです。
たとえば、ネット動画配信サービスを登録している人は多いでしょう。
ネトフリ、アマプラ、U-NEXT、Hulu、DAZN、Disney+にDMM TV、他にも数えきれないほどのサービスが存在しますよね。そのうちのどれか1つだとしても、配信されている数はとんでもない量です。そのうち、流行り物を追いかけるだけでも時間は足りません。
自分のビジネスでも「追えない」は同じ
動画コンテンツはあくまでも一例に過ぎませんが、ご自分の商売のことだけでもコンテンツってありすぎませんか?
アパレル販売員だとしたって、アパレルブランドなんて今は信じられないほど日々生まれています。昔と違って、個人でブランドを立ち上げることが平気でできる時代ですし、ブランドじゃなくともそのショップがキュレーションするアイテムで流行っているお店はたくさんあるわけです。そこには過去のアーカイブや、名品と呼ばれるアイテムが腐るほど売っています。
無理です、追えません。
こんな状況下で、
「Aラインの生みの親がディオールだってことくらい知っておこうよ」
だとか、
「マーロンブランドがどんな風にレザーを着ていたか知ってるでしょ」
なんて当たり前のように言われても、たぶん若い世代からしたら「は?」ってなるでしょう。学ぶべきとされることがあまりにも多すぎるのです。
販売員の行く道は2つに分かれる
これからさらにコンテンツは増えていく一方だと考えると、販売員の行く道は大きく2つに分かれるのだと思います。
- 時間がない中でも、努力して幅広い知識を身につける
- 限られた時間の中で、より深い知識を身につける
このどちらかです。
1に関して言えば、できる人とできない人はいると思います。それこそ幅広いジャンルがあり、さらに細かい枝分かれをしている要素があります。それらを全て学ぶのは土台無理な話なのですが、それでもたくさんの知識を持てていれば有利になる場面は少なくありません。でもその分えげつないほどのリソースを割く必要はあります。(できるなら理想的ですけどね)
もう一方の2については、このリソースを集中するということですね。
ファッションでたとえるならば、
- ドレスには異常に詳しい
- ジーンズの知識が半端じゃない
- シルバーアクセサリーならこの人に聞けば間違いない
みたいなことです。ジャンルを絞り、そのジャンルから派生することだけはとにかく知識を身につけておく。そうすることで、他のことでは劣ったとしても「今のドラマに関することなら、このスタッフがいるから大丈夫」というスタッフになることができる可能性は高まります。
チームで補い合える強みを持て
幸いにして、ショップというのはチームで運営をすることがほとんどです。
つまり、チームのメンバーにそれぞれの得意分野があれば、それだけお互いを補い合える方法が作れます。「あの人はあんなことも知らない」と思っている人がいても、実はその人はそう言っている人が知らないことに傾倒していることもあるわけで、助けてもらえる場面は往々にしてあるのです。
コンテンツはこれからも増えます。その中で自店にとって、そして自分自身にとって必要なものはどんなものなのか。どこかで考えるべき時が来るかもしれませんし、すでに来ている人もいるかもしれませんね。
今日の質問&トレーニングです。
- 自店で求められるであろう知識や経験やコンテンツには、どんなものがありますか?
- そのうち、自分自身に今後求められるであろうものには、どんなものがありますか?
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