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家賃400万円でも高利益率を実現した「貸切飲食店」モデルの全貌を飲食のプロが公開

飲食店経営では、立地が良くても利益が残らない──。人件費や原材料費の高騰が続く中、従来型のレストラン営業だけでは収益改善が難しくなっています。そうした状況で注目されているのが、「貸切需要」を軸にしたビジネスモデルへの転換です。外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんは自身のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』の中で、都内繁華街型と地方郊外型、それぞれの貸切業態の成功事例をもとに、飲食店が収益構造を再設計するヒントを探っています。

家賃400万円でも成り立つ貸切業態のビジネスモデル

今日はご支援先2社で活性化できた貸切業態に関して。都内繁華街型と地方郊外型の話です。

貸切専門店でなくとも「貸切が入ると効率が良い」というケースもあるため、その辺りのアイディアの参考になれば幸いです。

■都内繁華街型モデル

I)元々の業態

こちらは年商30億円のご支援先。元々は好立地にカフェ・イタリアン業態で展開していました。

しかし。。もちろん売上は確保できるのですが利益率としては決して良いものではなかったです。営業利益率的には5%~8%程。今後FLの更なる上昇を考えると値上げが必須になる訳ですが、競争環境的に厳しい。

そのため、このまま走るのかビジネスモデルを転換するのか。この辺りを検討し始めました。

ii)箱としての強み

通常営業で見ると競争が激しい部分もあるのですが、

・主要駅のみで展開

・全て駅から徒歩3分圏内

・席数も100席程の大箱

このような形だったので、これは貸切パーティーに特化していけるのでは?このように考え始めました。ただいきなり全てを変えるのは怖いので一部店舗から実施。

iii)ソフト面の強化

誰がここを使ってくれるのか。そう考えると、平日は企業さんの宴会系・土日祝はブライダルの1.5次会系。このように考えるとソフト面の強化も必要となりました。

・プロジェクター

・音響設備

・控室あり

・人数に合わせてセパレート可能

・ドリンクバー設置

この辺りを進めていく事になりました。

iv)集客について

色々と仕掛けた結果、今はGoogle広告(検索のみ)が最も費用対効果が良い状況です。

ぐるなび・ぐるなびウェディング・スペースマーケットなどをやってきましたが、一番集客件数を伸ばせるのがリスティング広告でした。

エリア 貸切

エリア 貸切パーティー

エリア 宴会 貸切

エリア 懇親会 貸切

エリア 1.5次会

エリア 2次会

この辺りをフレーズ一致にするイメージです。

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v)収益性について

70坪・100席のお店がこのような内容でした。

売上 :20,000,000円

原価 :4,000,000円(20.00%

人件費:4,400,000円(22.00%

家賃 :4,000,000円(20.00%

広告 :1,400,000円(7.00%

減償 :600,000円(3.00%

水光 :400,000円(2.00%

消耗品:600,000円(3.00%

その他:600,000円(3.00%

営利 :4,000,000円(20.00%

このビジネスモデルの特徴として、上記の売上ながら社員さんは2名という事。基本的には休みは持ち回り。そして社員さん1名の日には業務委託・派遣・タイミーの人中心に回してらっしゃいます。

料理に関しては原価率20%ですが、細かく見るとフードが23%程度でドリンクが18%程。貸切パーティーなのですが企業様はあまり食べえられない・飲まれないのが特徴ですね。

料理は基本的にビュッフェでの展開ですので、13時頃から準備されて17時には全て完了させてセッティングも終えられるイメージです。乾杯の時だけドリンクは先に準備しておき、後は上述のバーカウンターでオーダーの注文を受けられる形に。

このスタイルでできる料理・ドリンクしかやらない。この絞り込みが功を奏して、FLが42%で抑えることができました。

売上としては1件辺り平均30万円(単価6,000円・人数50名)なので、月間で63-64件の受注が肝。CPO2万円台で成り立つため、ソフト面でのコンテンツがよければしっかり販促を攻めきれますね。

レストラン営業だと固定費が重かったので閑散期に辛かったのですが、今は固定費が限られたものになりました。そのため、繁忙期の利益率だけでなく閑散期の損益分岐点を大きく下げられたのもポイントでした。

継続するとリピーター様が増えて閑散期も高い利益率になった為、それ以降は拠点の展開。既存のカフェ・イタリアンからこのモデルへの転換を進められました。

・ウェブ集客ノウハウがある

・コンテンツで競合を包み込める

これがいけると非常に良かった都心型モデルでした。

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■地方モデル

I)元々の業態

次は地方のご支援先。キャパは50坪で70席程。ここで地方の強みの家賃の低さ。月間40万円。そのため、400万円でも売れば十分に利益を確保できるのですが、平日に埋まらない課題がありました。

土日祝はしっかりと収益が上がる。しかしそれを平日で吐き出す。施策をやっても回転率も悪いので結局伸ばしきれない。このような課題がありました。

ii)立地の強み

とはいえ、主要駅には徒歩5分程でいくことができますし、駐車場も近隣パーキングを含めるとしっかり必要数を確保。ならば伸び辛い平日の通常営業を伸ばすのではなく、貸切を伸ばすのはどうかとなりました。

iii)集客の特徴

繁華街型と大きく異なる販促手法。それはエリアが広いという事です。

広告エリアとしては市全域。もちろん問い合わせ率は悪化するのですが、その分CPCは安いのでそれをやっても成り立つ側面がありました。

また、「貸切」系だけのキーワードだと表示回数を伸ばしきれないので、「宴会」「パーティー」は毎月型として、季節型としては「忘年会」「新年会」「謝恩会」「歓送迎会」「内定式」など用途系に特化させました。

iv)ソフト面

これは都心も郊外も一緒ですね。パーティーに必要なものは設備としておきたいですね。ただこれがメインにならないので、内装面(壁やバーカウンター)などは作らず、音響やプロジェクターなどだけ準備です。

V)収益目標

1件単価は少し下がって15万円程です。単価5,000円の参加人数30名。

その為、月間で10-15件でもご予約を頂戴できると通常営業も併用なので売上の安定感が増します。

ただ既存店があるので専門店ほどに原価率を下げるのは難しく、喫食量が少ない分くらいの低減となり25%程になります。

反面、人件費は通常範囲内で回すことができるので効率的ではあります。その分が通常営業よりも収益性が高まるので、こちらのご支援先でも通常月で営業利益率15%。

3.4.11.12月には25%を超えるモデルになってきました。

■まとめ

入り口は確かにカフェやイタリアンでしたが、大切なのは「お客様のお困り事をどう解決するか?」の視点です。

こちらはカフェ・イタリアンの拡張ではそれの難しさがありましたが、貸切の価値を付加すると問題解決が大きく進み、結果収益の改善に。

多面的に事業モデルを考える大切さを感じますね。

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image by: Shutterstock.com

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関西学院大学卒業後、新卒で船井総研に入社。当時史上最年少にてフード部のマネージャー職へ。その後事業承継と起業を行い、 京都にて外食・中食業態を複数経営しつつ、多くの企業をサポート。事業規模は年商2,000万~1兆円企業まで幅広いです。外食/フードデリバリーが専門領域なので、それについての情報を書いています。

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【著者】 堀部太一 【月額】 ¥880/月(税込) 初月無料 【発行周期】

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