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「アイドルの推し活」と同じ原理。高市早苗内閣が「高すぎる支持率」をキープし続ける最大の要因

個々の政策に関しては厳しい評価を下す有権者が多いにもかかわらず、高い支持率を維持し続ける高市政権。その乖離はどのような背景により生まれているのでしょうか。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、世論調査の結果や週刊誌報道などをもとに、高市首相を巡る支持構造の特徴を分析。さらに政策評価と支持率が一致しない現象が、日本社会に与えかねない影響について考察しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:サナ活が滅ぼす日本

高市ファンたちは何を支持しているのか。サナ活が滅ぼす日本

2025年10月に発足した高市内閣の支持率は、同年12月まで65%前後を推移し、2026年1月に50%台と一時60%を割り込んだものの、2月には大義なき解散総選挙で大勝して61%まで回復しました。そして、3月、4月、5月と下落が続いて来ましたが、それでもすべての媒体の世論調査で内閣支持率は50~60%台、過半数を維持しています。

何と言っても日本初の女性首相なので、過去の高市氏の問題発言や政策などまったく知らずに、単に性別が女性というだけで短絡的に支持している人もいるでしょうし、街角インタビューなどでも、何の根拠もなく「女性だから」ということで「期待できる」と回答した人も数多くいました。

以前、このコーナーで報告しましたが、手作りの「高市うちわ」を振って応援していた支持者の中には「高市さんは女性なので、きっと選択的夫婦別姓を導入してくれる」などと言っている人も複数いたのです。高市氏が「選択的夫婦別姓に反対」なのは、初当選してから30年以上も変わらない彼女の強い信念なのに、そんなことも知らずに支持して応援しているのですから、本当におめでたい支持者たちです。

【関連】高市早苗を推したのもトランプを選んだのも有権者。国の運命が“民度”で決まるという厳しい現実

しかし、この「高市氏の政策を良く知らない人たちがイメージだけで支持している」という、まるで「アイドルの推し活」のような実態が、高市内閣が高支持率をキープし続けている最大の要因でもあるのです。それは、毎月の世論調査の政策別の項目からも見えてきます。たとえば、国民の関心が高い問題が3つあったとして、そのすべてに対する高市内閣の対策が高評価であれば、結果として高市内閣自体の支持率が高いことも理解できます。

しかし、現実は真逆なのです。たとえば、現在、国民の最大の関心は「物価高対策」だと思います。そこで、各媒体の世論調査の政策別の項目を見てみると、現在の高市内閣の「物価高対策」について、すべての媒体で「不十分」との回答が過半数となったのです。あの産経新聞の世論調査ですら「52.2%」が「不十分」と回答していますし、NHKや読売新聞の世論調査では、なんと全体の8割近くが高市内閣の政策を「不十分」としているのです。そして、現在の物価高や原油高騰を理由に「生活に不安を感じる」と回答しているのです。

それなのに、高市内閣の支持率は50~60%台であり、不支持率の30%前後をダブルスコアで上回っているのです。現時点で自分の生活に最も重要な政策が「不十分」だと回答している人が多数なのに、その内閣を支持してる人も多数だなんて、意味が分かりません。これが違う媒体の調査ならまだしも、同じ人たちに聞いているのですから、これほど不可解なことはありません。

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デマや嘘を平然と垂れ流す「女安倍晋三」としての一面も

他にも、たとえば回答の賛否が最も接近している設問でも同じです。閣議決定だけで殺傷能力のある武器の輸出を可能にしてしまった政策について、毎日新聞の世論調査では「賛成」が40%、「反対」が49%ですが、こちらもあたしが確認した限り、すべての媒体で「反対」が「賛成」を上回っています。テレビ東京の世論調査では「賛成」が38%、「反対」が55%でした。それなのに、同じ調査での内閣支持率は、どの媒体も漏れなく過半数なのです。

つまり、あたしたちの日常生活に関わる重要な問題から、こうしたイデオロギー的な問題に至るまで、そのどちらの面でも高市内閣の政策は全体的に国民から「低評価」なのです。そして、それなのに、何故だか内閣支持率だけは高いというわけです。そこであたしは「高市支持者が高市氏の政策を知らなかった」という選挙時の事実を挙げて、これが高い内閣支持率の要因ではないかと推測したわけです。

もちろん、これだけでも十分に問題ですが、あたしがさらに問題だと思っているのは、高市首相の場合、この不思議な状況が政策のみに留まっていないという点なのです。高市氏と言えば、総務相時代の「電波停止」発言を始めとして問題発言の量販店ですが、特に酷いのがデマや嘘を平然と垂れ流すという「女安倍晋三」としての一面です。

安倍晋三氏の国葬に批判が殺到した時には「SNS上の批判の大半は隣りの大陸からのもの」と何の根拠もないデマを「日本会議」の講演会で垂れ流し、その発言を信じてSNSで流した自民党議員を謝罪に追い込みました。他にも高市氏は1つずつ挙げたらキリがないほどの嘘をつき続けて来ましたが、そうした嘘が明らかになっても、高市氏を支持する人たちは屁とも思わないのです。

普通、自分の支持する政治家が嘘ばかりついていたら、こんな人物など信用できないと支持をやめそうなものですが、あの嘘製造機だった安倍晋三首相にも支持者がいたように、高市首相の支持者も安倍首相の支持者と同じ「宗教的支持者」なので、教祖様の嘘など何とも思わないのです。もはや世界中がドナルド・トランプ化し始めたと思ったほうが良いのかもしれません。

そして、どんなに嘘をついても支持者が減らないことに気づき始めた高市首相は、もはや、あらゆることが自分の人気と支持率でどうにでもなると変な自信をつけてしまったようです。たとえば、高市首相の公設第一秘書で、高市事務所の所長でもある木下剛志氏が、昨年の自民党総裁選と今年2月の衆院選で、ライバルだった小泉進次郎氏や野党をボロクソに誹謗中傷する「ネガキャン動画」作戦に関与していたと週刊文春がスクープしました。

この報道に対して、高市首相は知らぬ存ぜぬで説明責任から逃げ回った挙句、5月11日の国会では「週刊誌の記事を信じるか、秘書を信じるかというと、私は秘書を信じます」と言いました。このニュース映像を観たあたしは、一国の首相というよりも、統一教会の韓鶴子やオウム真理教の麻原彰晃のような印象を受けたのです。理屈や常識など関係なく、自分さえ信じていれば「地球温暖化も嘘になる」というドナルド・トランプの宗教的フレーバーです。

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高市氏が自分の過去の嘘を自ら暴露していた驚くべき証拠

週刊文春は「ネガキャン動画」を作成してバラ撒いた本人の証言を実名で報じた上、高市首相が「信じる」と断言した木下剛志氏が動画作成者へ送った計67通のメールもすべて公開しているのです。これを見れば高市事務所の関与は誰の目にも明白ですし、もしもそれでも関与を否定するなら、この計67通のメールがすべて捏造されたものだと証明するしかありません。それなのに、何の対抗証拠も示さずに「秘書を信じる」って、意味が分かりません。
 
また、報道内容を「事実無根」だと言い張るのであれば、何故、高市首相は名誉棄損で週刊文春を訴えないのでしょうか?さらに言えば、この報道は、高市首相を広告塔にした怪しげな仮想通貨「サナエトークン」の問題から派生したものなのです。こちらの「サナエトークン」の問題にも木下剛志氏は深く関わっていますし、高市首相の「私は何も知らされていない」という小学生のような言い訳は、高市首相自身の過去のSNSの投稿から完全に嘘であることがバレています。
 
こうした問題が次々と発覚し、そのすべてに対して1ミリも説明責任を果たさずに「知らぬ存ぜぬ」を通してきた高市首相を、どうして支持者らは何の疑問も持たずに支持し続けていられるのでしょうか?それは、これが政治家に対するマトモな支持不支持ではなく、カルト宗教に騙される洗脳信者たちと同じ感覚、盲目的にアイドルを「推し活」するATM君たちと同じ感覚だからです。だからこそ、高市首相の「物価対策」を「不十分」だと思っているのに、それでも支持してしまうのです。
 
そして、そういう洗脳支持者たちは、高市首相が国際舞台で一国の首相として恥ずかし過ぎるアイドルのような署名をしても、それを「日本の恥」とは感じずに「サナエちゃん、可愛い!」と思ってしまうのです。
 
さて、高市氏と言えば、昔から「経歴詐称」が指摘されて来ました。高市首相が公式プロフィールにも記している、米国議員事務所での経歴「コングレッショナル・フェロー」です。高市氏は1987年から約1年半、松下政経塾から派遣されて、米民主党下院議員パトリシア・シュローダー氏の事務所で、この「コングレッショナル・フェロー」を務めていたと言います。そして長いこと、この肩書を日本語で「米国連邦議会立法調査官」と説明して来ました。
 
しかし「米国連邦議会立法調査官」はアメリカの公務員ですから、アメリカの国籍を持つアメリカ人しか就任できません。それを自身の肩書にして来たので、高市氏は多くの人から「経歴詐称」と指摘されて来たのです。
 
すると今回、驚くべき証拠が見つかったのです。奇しくも高市首相が国会で「秘書を信じる」と断言した5月11日、文化放送『ゴールデンラジオ』にゲスト出演した作家の適菜収氏は、高市氏が自分の過去の嘘を自分で暴露している過去の月刊誌の記事を見つけ出し、それを生放送で紹介したのです。
 
問題の記事は、評論家の大宅壮一氏が遺した膨大な雑誌を蔵した「大宅壮一文庫」から適菜収氏が発掘したもので、今回はファッション誌『CLASSY.』(光文社)1992年4月号に掲載された高市氏本人のインタビュー記事でした。『ゴールデンラジオ』では適菜収氏の持参した記事を大竹まことさんが読み上げるかたちで紹介されましたが、それは以下の内容でした。
シュローダー議員へのアプローチは?って聞かれて高市さんは、私を雇ってくれと履歴書に色々と書いたんだけど、私の英語力って大したことなかったから、その頃付き合っていた男がすっごく英語ができる男だったんで、随分と添削してもらった。だいたい私、自分は日本の軍事問題の権威だってウソ書いたの。

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「高市首相の嘘」を完全スルーした日本のマスコミ

高市氏は、自身の男性遍歴などについても、過去の著書に恥ずかしげもなく赤裸々に書きまくっていますが、ここでも赤裸々が全開です。ちなみに、このインタビュー記事は初当選する前、まだ高市氏が公人ではなかった時期のものですが、それでも「当時の彼氏に嘘の履歴書を書かせて、アメリカで「コングレッショナル・フェロー」に就任したと自白しているのですから、これは大きな問題でしょう。
 
しかしマスコミは、この放送で適菜収氏が高市氏のことを「トランプのパンパン」と不適切な表現で揶揄したことについて吊し上げただけで、肝心の「高市首相の嘘」については完全スルーでした。トランプの横でピョンピョン飛び跳ね、トランプの胸に飛び込んで抱き着き、腕を組んで晩餐会に向かい、ホワイトハウスの中では踊り狂い、ここまで日本人に恥をかかせまくったのに、「サナエちゃんを揶揄するなんて許せない!キーーー!」って、はぁ?
 
でも、どんなに国益を損なう愚策を連発しても、どんなに嘘をつき続けても、「サナエ推し」「サナ活」のファンたちの支持率は変わらないのです。物価高が止まらずに自分の生活がどんどん苦しくなっているのに、ファンたちは1日3回の食事を2回に減らしても支持し続ける覚悟のようです。
 
何しろ、就任早々「台湾有事発言」で中国にケンカを売り、すでにインバウンドだけでも年間2兆2,000億円の経済損失が続いてる上、日本人アーティストの中国公演の中止やレアアースなど、高市首相の一言で日本の最終的な経済損失は6兆円を超えるという試算もあるのです。日本を愛するあたしとはては、国民を「国旗損壊罪」で取り締まる前に、高市首相を「国家損壊罪」で逮捕してほしいと思う今日この頃なのです。
 
(『きっこのメルマガ』2026年5月27日号より一部抜粋・文中敬称略)
 
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