自己紹介はビジネスにおいて重要です。相手に印象を残し、新たなビジネスにつなげていくためにはどのような点に気を付けて行えばよいのでしょうか? プライベートとは違う、ビジネス上での自己紹介で抑えるべきポイントを、無料メルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』が詳しく紹介しています。
自己紹介とは?
こんにちは。
弁護士の谷原誠です。
初対面の人と雑談をする際、簡単な「自己紹介」を行う必要に迫られることがあります。
人と会うことが多い仕事をしている方は、いつでも使える自己紹介の言葉を用意しているのではないでしょうか。
自己紹介は、自分の氏名はもちろんのこと、年齢や出身地、そのほか出身大学や趣味、好きな食べ物や血液型等々、自分のキャラクターが立ちそうなネタをチョイスして話されます。
その中から相手が興味を持った話題で、雑談が展開されていくこともしばしばあります。
ただ、雑談は相手と和やかに過ごすためのみに行われるのではなく、様々な目的があるもの。
ビジネスにおいて、名刺を渡して他社の人と話すときは、ゆくゆくは商品を売ったり、受注につなげたりといった目的がある場合が多いでしょう。
プライベートで仲良くなりたいのであれば、プライベートな情報を自己紹介に入れていくことになりますが、ビジネスにつなげたいのであれば、自己紹介とはいっても、実は自分の出身地や趣味など、パーソナルなことはあまり必要ではありません。
ここで必要となるのは、自分・自社が提供する商品やサービスを端的に説明することです。
たとえば、このような自己紹介があります。
「○○株式会社、営業部長の○○です。我が社は東京都港区にあり、○○業界では30%のシェアをもっており、創業50年の歴史があります…」
よくある自己紹介ですが、実は、このタイプの自己紹介は、成約等の目的のためにあまり効果がありません。
なぜなら、相手にとって、そのような「会社概要」のような情報はあまり知りたいものではないからです。
私の事務所に来る営業パーソンでも、こんな自己紹介をする人がいます。
しかし、私にとっては全く興味がありません。
「私の事務所にとって有益などんなことができるのか、教えてくれ」と言いたくなります。
ビジネスにおいて、自己紹介で相手に示すべきなのは、自分という人間が、いかに相手にとってどのような存在意義があり、どのように役立てる存在であるか、ということです。
ビジネスで役に立てないのであれば、後はプライベートで仲良くなって、ご紹介を得るしかありません。
具体的に、私の職業である弁護士を例にとります。
まずは悪い例です。
「弁護士の谷原誠と申します。弁護士になって22年、47歳です。法律問題に幅広く対応しています。何でもやりますので、困ったことがありましたらお願いします」
自己紹介としては十分に成立しています。
たしかに弁護士は、法律問題に幅広く対応しなくてはならず、何でもやらなくてはならない側面がありますので、間違いではありません。
しかし、法律問題に詳しくない人から見て、これでは何を相談できるのかよくわかりません。
のちに問題が発生した場合に、存在が思い出されることもないでしょう。
ビジネスにつなげるためには、氏名等の後に例えば
「会社側にたって、労働問題を解決したり、未然防止対策を立案しています」
「交通事故の被害者の代理人として、損害賠償請求をしています」
「そのような問題があったり、お知り合いでお困りの方がいらっしゃいましたら、初回は無料で対応しますので、遠慮なくご相談ください」
というように、相手にどのように役に立てるか、という自己紹介をした方がよいでしょう。
自己紹介は、ビジネスの重要なファーストコンタクト。
自分が実現したい目的、話す相手によって、効果が最大になる言葉を選択することが重要だと思います。
そして、その後の話で、時間があれば、「なぜ、その問題を扱っているのか」という思いまで語ることができれば、さらに相手に強く印象づけることができると思います。
「俺は……『一人の軍隊』だ」(ゴルゴ13の自己紹介?)
今回は、ここまでです。
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『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』
人生で成功するには、論理的思考を身につけること、他人を説得できるようになることが必要です。テレビ朝日「報道ステーション」などテレビ解説でもお馴染みで、「するどい質問力」(10万部)、「弁護士が教える気弱なあなたの交渉術」(アマゾン1位獲得)の著者で現役弁護士の谷原誠が、論理的な思考、説得法、仕事術などをお届け致します。
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