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話ベタ克服!芸人のどうでもいい話があんなに面白い理由

実は雑談に苦手意識を持っている方って多いのではないでしょうか?でも、避けて無言を貫き通すなんてことは到底できませんよね。無料メルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』では、話す内容ではなく自分自身の考え方をスイッチして雑談の苦手意識を取り払う方法をわかりやすくご紹介しています。

バカと思われる?

こんにちは。弁護士の谷原誠です。

雑談は、手紙やメールとは違います。

雑談では、相手の言葉に応えたり、こちらから話を切り出したり、その場の一瞬の判断で話題を展開していかなくてはなりません。そのため、自分の話しだすタイミングを逃すと、うまく会話が流れず、沈黙が訪れることになります。

雑談に苦手意識を持つ人の中には、こういうタイプの人がいます。話している途中で、ある言葉をふと思いついたり、エピソードを思い出したりしながら、口に出す前に「これを言ったら相手にどう思われるか」ということを過度に心配し、口をつぐんでしまうタイプです。

たとえば、話し始める前に、「こんなことを言うと『偉そうだ』と思われるのではないか」「これを言うと、『馬鹿だ』と思われるのではないか」といった心配をしてしまうのです。

そして、その懸念から、思いついた言葉をタイミングよく口にすることができず、沈黙が訪れ、結局ほとんど何も話せずに終わってしまいます。

ここで、雑談に関して必要な認識があります。それは、雑談の話し相手は、それほど話の内容を聞いていないし、雑談の内容をそれほど覚えてもいないことが多いということです。

たしかに、話している途中に、相手の言葉に軽い違和感、多少良くない印象を抱くことはありますが、それは一瞬のことにすぎません。よほど変なことを言わない限り、雑談が終わってからしばらくたって、悪感情が残っていることは少ないと思います。

自分のことを考えればわかりますね。雑談で、相手が話しているのを聞いて、いちいち「馬鹿だな」「視野が狭いな」などと評価し、後々まで悪印象を持っていることなど、ほとんどないのではないでしょうか。

また、テレビのトーク番組などで、お笑い芸人が自分の失敗談を面白おかしく話すことがよくあります。その中には、普通の人が絶対しないような失敗、思いっきり自分をバカに見せるような失敗もあります。

しかし、その失敗談を聞いた人が、失敗談の内容を真に受けて「この人はそんな失敗をするのだから、バカに違いない」と思うことは意外と少なく、逆に、その人に「楽しい人だな」と親近感を覚えたり、好ましく思ったりする場合のほうが多いものです。むしろ「話がうまくて、頭がいい人だな」と考えるかもしれません。

つまり、雑談の時に話す内容で「相手がどう思うか」を心配してしまう人は、まずは、単なる自意識過剰ではないかということを疑ってみるべき、ということです。

雑談はその場の雰囲気を作り上げるものであり、楽しげに話すことが何よりも大切です。話している時の明るい雰囲気は、相手にプラスの感情を抱かせ、よい記憶として残ります。

話の内容についての遠慮、心配は、ほとんどが取り越し苦労であり、雑談が成功するか否かはほぼ話し方次第であると思います。

「人が意見に反対するときはだいたいその伝え方が気に食わないときである」(ニーチェ)

今回は、ここまでです。

image by: Shutterstock

 

弁護士谷原誠の【仕事の流儀】
人生で成功するには、論理的思考を身につけること、他人を説得できるようになることが必要です。テレビ朝日「報道ステーション」などでもお馴染みの現役弁護士・谷原誠が、論理的な思考、説得法、仕事術などをお届け致します。
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