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【映画野郎】スター・ウォーズ最新作、公開後の激アツ座談会!

皆さんは、もう「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」、見に行きましたでしょうか? 「もう行ったよ!」という人にはもちろん、「すでに5回は見た」なんていうディープなファンも必見の『映画野郎【無料メルマガ版】』の「最新作公開後座談会」をお届けします! 映画野郎たちが本編の内容はもちろん、映画館の様子や観客動員ランキングについてまで語りまくります! ヤバいネタバレは無しなので「まだ見てないんですけど…」という方も「安心してください、バラしてませんよ!」。

新春記念トーク!!三者三様!俺たちの「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」

じょ~い小川(以下、小川):さて、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」が公開して2週間になりますが、今回のシネトークは「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」についての公開後のフォロートークと行きたいですね。

原口一也(以下、原口):先日、まぐまぐニュースにも前回の期待度トークが転載されて、鑑賞後のトークが載らないというのも変だし、それぞれの感想を知りたがっている読者も多いと思うので。

小川:そうですよね。原口さんもKANTOさんも独自の体験をしたはずですし、場所が違えば微妙に反応も違いますよね。だから、今回は覚えてる限りレポート的なトークで。まあ、今回はいつものクロスレビュートークみたいな冒頭での作品紹介はなしでいいかな。レビューでもやったし。

原口:そうですね、作品紹介は略して即本題に行きましょう。

小川:まずは原口さん、KANTOさん、いつ、どこで観ました?

原口:自分は基本的に新宿で観るんだけど、初日のチケット争奪戦に乗り遅れて、なんとか早めで取れたのが翌日19日の新宿ピカデリー、10時の回。とりあえず2Dで。メモリアルパンフも買いました! 幅広い客層で、もちろん満員だったけど、そこまで熱狂的なファンがいたわけじゃないかな。コスプレをするようなノリの人って、18日だけだったかも。それでも、上映開始時や、ハリソン・フォードが登場した時には拍手が起こりましたね

小川:あ、とりあえず拍手はあったんですね。

KANTO:僕は現時点で3回観ていますが、まず最初は土曜日の朝一で、メモリアルパンフレット対象の10時の回。日本橋のTOHOシネマズで観ました。さすがに、金曜日の6時30分の初回は、普通に会社員である限り、休んで行くことは出来ないですからね。

原口:スター・ウォーズといえば大ファンのKANTOさんは、スクリーンの環境に拘って遠征したんでしょ?

KANTO:ええ、まあ今回は期待度が高かったので、2回目と3回目は大阪吹田市に今年11月にオープンした109シネマズエキスポシティのIMAXシアターで観ました。土曜日夜に飛行機で大阪に飛んで、そのまま2回目を鑑賞して、翌日朝一に同じIMAXでもう一度観たのが3回目です。メモリアルパンフレット対象の回は、全て2Dだったので全てのフォーマットで鑑賞したことになりますね。

小川:ボクは18日の18時半の回に錦糸町の楽天地シネマで観ました。2Dですが、とりあえず、18日の18時半を押さえないと、と思いましてね。ま、その日のその時間だけあって、普段あまり客入りが良くない楽天地シネマでも満席でしたね。ただし、意外にもというか錦糸町だからか、コスプレしていた人はいませんでしたね。後で夜のニュース番組を見た時に六本木の様子を映した時はまるで別次元の盛り上がりでしたね。

KANTO:コスプレと言えば、「スター・ウォーズ」に付き物なのかなと思っていましたが、僕が観た3回とも、コスプレしている人は全く居なくて、拍手も全く起きなかったですね。それよりも、日本橋で気になったのが、途中でトイレ退出する人の多かったこと。さすがに、エンドクレジットで帰る人は居なかったけど、トイレくらい済ませておけよと思いましたね。

小川:ええ~!意外ですね!コスプレは特典みたいなものか!

原口:ハロウィンの渋谷みたいにイベント的に盛り上がって観たい人って、TOHOシネマズ六本木に集合してた感じですな。派手なカウントダウンイベントがあったから、マスコミ取材もそこに集まったようだし。

小川:それでも、楽天地シネマでも上映直後の歓声拍手と終映後の拍手がありましたので、「スター・ウォーズ」シリーズ特有の劇場の雰囲気はありましたね。

KANTO:錦糸町でも拍手があがるのに、日本橋はどうした!って思いましたね。ちなみに、日本で唯一正しいIMAX方式で上映会している109シネマズエキスポシティでも、拍手は上がりませんでした。まあ、僕も拍手しなかったですけどね。その理由もなきにしもあらずで。

小川拍手と歓声も初日特典みたいなものでしょうかね。後で2回目としてTOHOシネマズ新宿で3Dで観たらやはり拍手と歓声はありませんでしたね。あと、映画を年に何回か見る方数名に話を聞いたら、ボクが観た錦糸町の楽天地シネマは5日後には普通に入れて半分も入ってなかったそうですね。まあ、いかにも錦糸町の楽天地シネマらしいですけど、それよりもさらに驚いたのはボクの地元近くの越谷レイクタウンにあるイオンシネマに至っては、初日の初回も満席じゃなかったとか。しかも、その情報提供者が2日目(19日)の午後に観た時も前方が空いていたようですし、歓声も拍手もなかったようですね。東京からまだ近い越谷ですらこうなんですから、地方に行けば行くほどこの格差はあるんでしょうね。

原口:SF映画って世界観の好き嫌いがあるから、実際はそんなに幅広く受け入れられるジャンルではないというのはあるよね。それでマニアはどうしても都会に多いだろうから、首都圏にいると熱狂的に迎えられているようなものでも、地方ではそうでもないってのがけっこうあるでしょ。

KANTO:今回、ディズニーが入念に隠し通したり、心無い映画ライターが過去作を観なくても楽しめる的な煽りをしてたようですが、実際は「エピソード7」であるわけで、そのことを知っている若い人は、案の定「過去作を観るのが面倒くさいと敬遠したようですね。それでも、「スター・ウォーズ」を初体験として観に行った女子高生が結構いたらしく。残念ながら彼女たちの感想は「後半さっぱり話がわからない」だったそうです。そういう言葉を実際劇場付近で耳にしました。これは、ある意味話題になりすぎた悪い結果だと思います。

小川:ああ、「過去作見なくても楽しめる」が女子高生の「後半わからない」に繋がってますね。さて、そろそろ中身の話をしますか。今回は「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を観て思った所からかな。とは言ってもボクは既にレビューでも述べてますが、やっぱり「スター・ウォーズ」はルークであり、ハン・ソロであり、レイア姫であり、チューバッカであり、ミレニアム・ファルコンであり、ダース・ベイダー的な敵キャラなんだなってつくづく思わされましたね。今回はこうした旧3部作のキャラクターが熟成され、いい感じでレトロというか懐かしいいい味が出てましたね。

原口旧世代のキャラクターと若い新世代のキャラクターがいい感じで共演していると思う。予告編で観た絵ではあったけど、やっぱり、ハン・ソロとチューバッカのコンビがスッと出てきた瞬間は鳥肌が立ったなあ。何より感動したのは、ハリソン・フォードの出番がかなり多かったこと!顔見せ的な感じかと思ったら、けっこう活躍するいいシーンが多くて涙チョチョ切れでした!

KANTO:ネタバレをしない範囲で言うと、アトラクションとしてはこれ以上に楽しめるコンテンツは無い!と思いましたが、過去作をなぞるばかりで奥深さがまるでなくて正直ガッカリしましたね。ルーカス抜きで作る「スター・ウォーズ」は、こういうことなのかと知らしめられました。

小川:そこは正直思ったことで「映画野郎」的にはKANTOさんの感覚も「なるほど!」ですね。そういえばハットが出ませんでしたね。

原口:ハットって?

KANTO:え? ハット族は出てこないですよ。親玉のジャバ・ザ・ハットは、エピソード6でレイア姫に殺されてるし。

小川:あ、だから一族単位ででないか。今回、こうした旧3部作の懐かしのキャラが集結する姿はプロレスで言えば長州力や藤波辰爾を見る感じですよね。

原口:いやいやそれ以上ですよ。30年も経っているんだから、ある意味アントニオ猪木が現役復帰したくらいの感動というか、有難味ですよ!

KANTO:話の腰を折るようですが、同窓会的な描写はアトラクション的な面白さはあってもストーリーを前に進めるのには、弊害であるとも言えるでしょう。昔ながらの撮影方法セットを組むという姿勢は良かっただけに、残念というか悔しいというか。

小川:今回はなんと言っても新ヒロインを演じたデイジー・リドリーの魅力に尽きますね。目力が強くて魅力的でした。

原口キーラ・ナイトレイに似てるって各方面で言われているけど、若くて可愛くて本当に応援したくなる!ヒロインとして素晴らしすぎる存在感。100年に1人の逸材!というのは言い過ぎかもしれないけど、他のジャンルの映画にもどんどん出てほしい。学園コメディとか。

小川:あともう1人のレジスタンス軍の新キャラのフィンも良かったですね。ああいう風にレジスタンスに入るくだりも良かったし

原口:そうね、最初の特報で観た時にはなぜこの黒人の若造がメインキャスト?って思ったけど、作中での動きをみたら、いい感じにボンクラ感のあるキャラで、一般人目線に一番近いから、それなりに共感を持って見られましたね。

KANTO:フィンはともかく、レイは新シリーズの唯一の希望と言えるでしょう。彼女たちの今後の活躍次第で、今のもやもやした気分も変わるかもしれませんね。フィンは今どきの青年ということでしょうか?現時点では、よく分からないキャラクターですね。

小川:新ドロイドBB-8はディズニーらしい丸みのあるロボットでしたね。レビューでも書きましたが、「ウォーリー」や「リアル・スティール」に出てきた癒し系のロボットですよね。

原口:丸いロボットといえば、日本には「ドラえもん」がいるよね。そんな丸いロボットキャラが一世を風靡しているから、日本人には愛されやすいというか、共感されやすいキャラといえるんじゃないですか。

KANTOBB-8にはやられっぱなしですね。これまでR2-D2が人気者だったのですが、それを上回る可愛さ。まるでペット感覚で主人公たちについて来るし。これが実際に動くロボットだというのも魅力的で、映画のドロイドと同じ開発者による玩具が、元気に我が家でも動きまくってます。

小川:キャラクターばかり話していてもしょうがないからストーリーについても言いますと、これまたやっぱり旧3部作を彷彿させるシーンが多かったですね。

原口:あまり具体的に言えないけど、旧3部作のリブートじゃないかって思うくらい、設定とか絵作りが似通っている部分が多いよね。これを懐かしく思って盛り上がるか、それともまたこのパターンか、という感じに思うかで、評価は分かれるのかなって思った。自分は前者のほうだけど。

KANTO:先ほども言いましたが、まあ僕は後者ですね。アトラクションとしては本当に面白くて、それこそIMAXの18m x 26mの大画面をフルに使ったシーンは、本当に宇宙に連れて行かれている感覚です。同じように4DX(MX4D)と言った体感型劇場では、それ以上に楽しめること請け合いです。僕もその点は認めますが、新しい世代の新しいストーリーという観点では、疑問点ばかりが先行してまともにストーリーを追うことも出来なかったです。どこから観ても外形が「スター・ウォーズ」なだけに、観終わってからの感動が続かないんですよ。

原口:「ファンの期待を裏切らない」というところに腐心した作品ではあると言えると思いますよ。「旧3部作を彷彿」といえば、終盤のあるシーンで、ある人物とある人物の血縁が突然…ってこれ以上は言えないけど、そこはやっぱりオッサン世代の人間はみんな「おおっ」て思うだろうね。自分は「そう来たか」と、思わず笑っちゃったけど

KANTO笑っちゃうしかないでしょう。J・J・エイブラムスは、ファン目線とディズニークオリティを意識してしっかりした職業監督に徹していると思います。BB-8を発明した功績は大きいでしょう。でも、3部作のまだ最初です。言うなればお膳立ての回ですから、こんなものなのでしょうね。

小川:あと、ボクはBB-8の隠されたある秘密を追うくだりですけど、あれってもろ「レイダース」ですよね?ハリソン・フォードが出てくるから余計にそう思いましたよ。

KANTO:またまた話の腰を折るようで申し訳ないですが、ドロイドに秘密を隠されたという設定は、エピソード4(つまり最初の「スター・ウォーズ」)のなぞりですよ。

小川:あの隠し方はね。

原口:旧作と比較して思ったのは、演出がとにかくこなれているなー、ということ。カメラが動くところとかシーンの構図とか、あとストーリー展開のテンポとか、あらゆる面で巧かった。さすが娯楽映画のヒット作を現在進行形で作ってきているJ・J・エイブラムスだなと。

KANTO:ルーカスは、最新映像技術にこだわるあまりに、フィルム撮影の良さリアルな世界観の魅力を忘れてしまった感はあります。今回、初心に戻るという意識で実物大のセットを組んだり本当に俳優の前で爆発させたりと、近年のリアル趣向に沿った撮り方として、それは非常に好感が持てました。特に、メイキング映像を観ていると、旧3部作に関わったクルーが再集結して楽しそうに働いているのは良かったかな。

原口:あと、ドラマ部分で言っておきたいのは、「バディ要素がけっこう多くて、そこが魅力だと思った。序盤で一緒に逃亡するポー・ダメロンとフィン。そしてヒロインのレイとBB-8もバディとして行動する。もちろん、ハン・ソロとチューイのコンビも健在。そんなバディ要素の組み合わせが、登場人物たちの魅力を深めているなって思った。それが終盤で全員集合するんだからタマラナイ。おっとここまで言うのはネタバレかな。

KANTO:名前に似合わずかっこいいダメロンとフィンのバディ要素は良かったですね。

小川:あと、今回の「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」の公開で驚いたのは週間の観客動員ランキングで「妖怪ウォッチに負けてしまったことですよ! 世界中探しても公開1週目で1位を獲れなかったのは日本だけじゃないかな? またしても世界の映画界で日本のガラパゴスっぷりを晒してしまいましたね。

原口:確かに「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」が初登場1位じゃなかったのはビックリだけどね……。

小川:これについては、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」のメインの客層にあたる20代から40代の映画人口の少なさ映画離れも考えられますね。「マッドマックス 怒りのデス・ロード」が周りで盛り上がったわりには興行収入が大したことなかったことも頷けますね。

KANTO40代はギリギリ旧3部作に被るからそんなに影響はないでしょう。ただ、それで「スター・ウォーズ」ではなく、「妖怪ウォッチ」を選んだのは、家族サービスのせいでしょうね。お父さんは「スター・ウォーズ」が観たいのに、子供のリクエストで「妖怪ウォッチ」を観ることにと嘆いている人の声を何人かキャッチしました。家族持ちは1人で好きな映画に行けないんですよ!日本は。

小川:なるほど、それこそ妖怪のせいですね。ただし、TOHOシネマズ新宿は妖怪に負けず複数のスクリーンが赤(満席)かオレンジ(少し空席あり)になってたし、「クリード」や「007 スペクター」もその時間から一番近い時間帯は赤で、「妖怪ウォッチ」と「ちびまる子」がほとんど青(余裕で席が取れます)になってましたね。これぞ、男のシネコンTOHOシネマズ新宿といった感じですね!

原口:若い世代を中心に、洋画ファンの減少というのは年々進んでいる感はありますね。ただ「マッドマックス~」については大したことあるよ! R15+のバイオレンス映画で16億円超えの興行収入ってけっこうな大ヒットですよ。あんな狂った映画普通なら10億円もいかない。意外に女性客もいて、9月までロングランされる映画になるとは思わなかった。

小川:興収16億円はR15+では大健闘……たしかに。あれを起点にもう2本ぐらい何か続いて欲しかったけどもう一歩ないんだよな。で、最近の興収で見ると、これに対して「妖怪ウォッチ」の客層はストレートに映画の動員に直結しましたね。

原口:「妖怪ウォッチ」が1位ってことについて、SWファンはあまりショックに思わなくていいと思うな。「妖怪ウォッチ」って、先着の入場者にレアなキャラクターグッズのプレゼントがあったっていうじゃない。言ってみれば初回グッズ目当て

小川:去年か一昨年の「ONE PIECEと同じだ

原口:だから初動が良かったんだろうけど、スター・ウォーズは年明け以降でも、当然リピーターの動員が期待できる。ランキングもすぐ逆転すると思いますよ。でもまだ2週目も2位だったけど…(笑)。

KANTO:少なくとも「妖怪ウォッチ」を2回3回と観る人はいないでしょう。なんだかんだ言っても、「スター・ウォーズ」は広くファンの多い映画ですから、正月ランキングでは返り咲きは十分考えられます。そういう僕も、正月は立川シネマシティの極上爆音上映」と体感型映画館4DX(あるいはMX4D)で、あと2回観に行く予定ですから。アトラクションと割り切って楽しむ予定です。

小川:リピーターによる動員で興収を伸ばす辺りは最近では「レ・ミゼラブルみたいな興行になって、久々の洋画で興収100億円になれば、今後の洋画作品の展開の明るい兆しになるかな。今回はこれから年末年始のど真ん中に入るという中で「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を観る参考になったんじゃないでしょうか? それではみなさん、フォースと共にあらんことを!

 

「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」(原題:STAR WARS:THE FORCE AWAKENS)
12月18日(金)18:30 全国一斉ロードショー!
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン

公式HP

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image by: Sarunyu L / Shutterstock.com

 

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