突然ですが、飲食店などで「ただいま満席です。しばらくお待ち下さい。」にイラッとして「あと、どれくらい?」って聞き返したことありませんか? これってお店の対応としてはどうなんでしょう。戦略コンサルタントとして活動する中久保浩平さんの無料メルマガ『ビジネス真実践』では、お店側は具体的な目安を示すべきと伝えています。
お客様を待たせてしまうとき
飲食店に入って待たされるときに多く聞かれるのが、「ただいま満席です。しばらくお待ち下さい。」というフレーズ。
「しばらくってどれくらい?何分がしばらくなの?」なんて思ったことはありませんか?
「しばらくお待ち下さい。」とか「少々お待ち下さい。」普通に使われる言葉ですが、こうした対応というのは、実は親切な対応ではありません。
忙しい状況であるというのはお客様もわかるので、「待つ」ことに対して大きなストレスを感じることはありません。
ただ、”どれくらい待たなければいけないのかがわからないことに対して”ストレスを感じるのです。
そういわれても忙しいときに、あと何分何秒待てば席が空き、お通しできるなんてことは分かりませんよね。だから、「少々」とか「もうしばらく」としか言えません。
それも非常によく分かります。
それでも、おおよその目安でもいいので、お客様は「あと何分くらいか?」を知りたいのです。
正確にあと何分待てばOK、という答えを求めているのではありません。
要は、正確でなくても、具体的な目安が欲しいのです。
「あと、30分くらいはお待ちいただかないと……」「すいません、1時間くらいはお席をご用意できません。」など、具体的なことを示して欲しいのです。
そういった対応をしてくれれば、お客様は判断をしやすくなります。「あと30分くらいなら、待つことにするよ。」「1時間かぁ。1時間なら、今日はやめとくよ。」
このことによって、待つにしろ待たないにしろお客様は時間を無駄にすることはないのです。
と、こういうことをいうと、「それでももし、30分待ってもらったときにまだ席が空かなかったらクレームになるんじゃない?」なんて思うかもしれません。
そういうときには、20分~25分くらい経ったころ、「申し訳ございません。もう15分~20分くらいお待ち頂くことになるかも知れませんが、いかがなさいますか?」と対応すればいいのです。
このことによってお客様はまた判断できます。「あと20分なら待つよ。」「えっ、まだあと20分も?それならやめとくよ。」と。
つまり、抽象的な言い回し「あと少し」とか「もうしばらく」とか「少々」という対応では、お客様の時間を無駄にしてしまうことになりかねない、お客様にストレスを与える可能性が高まる、ということです。
こうしたことは飲食店に限らず、どのような場面でも言えることでもあります。
例えば、取り引き先から「この資料をいついつまでにまとめて作成しておいてね。」と頼まれ、その期日が迫った頃に「進捗はどう?」って尋ねられ、「あと少し……。だからもうちょっと待って。」なんて返答する人は、相手への配慮が足りません。
「80%は出来ているから、期日の前日には完成させ提出できます。前日ならギリギリ見直しも効くかと思います。」と具体的に目安を示す人ほど、相手への配慮が出来る人なのです。
それでも……、突発的なことに対する対応やお客様からの要望、相手の都合などで、時間管理が難しく、目安すら示せないことも中にはあるでしょう。
こうした時には、最低限、その案件や事柄に関係している人達の時間が無駄にならないように段取りを組みなおしてみたり、その時間を他に使ってもらう代替え案を用意するくらいの配慮は持っておきたいものです。
「しばらく」「少々」「もう少し」などの抽象的なフレーズは、相手の時間を無駄にする。相手へストレスを与えていることになる。
逆に、具体的な数値を示した目安は、相手の時間を有効化する。相手への配慮である。
そのように認識しておきましょう。
今日のまとめ
『お客様は待たされる時間が不明なことにストレスを感じる。』
・「少々」「しばらく」「もうしばらく」とは、どれくらいの時間か?
それぞれにおおよその目安となる具体的時間を決め、ノートに書く。
・社内でも話し合い統一化する。
・上記をお客様にお待ち頂く際のルールとして実践する。
『ビジネス真実践』
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