元旅行雑誌編集長のメルマガ『『温泉失格』著者がホンネを明かす~飯塚玲児の“一湯”両断!』。今回は名古屋駅からほど近い場所にあるホテル。一年がかりで駐車場の下から掘り当てたという「三蔵温泉」を存分に楽しめるのもさることながら、朝食で味噌カツやきしめんなどの「名古屋めし」も味わえるというから驚きです。さっそく見てみましょう!
お気楽ビジネス温泉ひとり旅
今号のビジネス温泉は、前号に続いて愛知県からお届けする。
出張族にも観光のお客にも便利な、名古屋市中心部にあるホテルである。
名古屋クラウンホテルという。
唐突だが、このホテルをヤフーなどで検索すると、なぜか「幽霊」「心霊」といったキーワードが出てくるようだが、どうやらこれは間違えて検索をしまくった人がいるとか、同業者の営業妨害などの説が定着している。
僕自身はまるで霊感がない方だが、それにしても、このホテルで幽霊が出たなどの話は聞いたことがないのでご安心を。
まず立地だが、新幹線、名鉄、近鉄のターミナルである名古屋駅からも徒歩15分ほど、地下鉄なら伏見駅から徒歩5分、繁華街の栄までも徒歩で10分ほどと、交通至便である。 名古屋駅からタクシーでも700円くらいだと思う。
(ホテルの外観。 表通りから少し入ったところにある)
そのホテルで、1年がかりで駐車場の下から掘り当てた温泉が「三蔵温泉」。
これで「みつくら温泉」と読む。
泉質は単純温泉、源泉28.7度。 加水はしていないが、加温、循環、消毒。メタケイ酸が61.2mg含まれていて、浴槽でもかすかな琥珀色、サラリとした肌触りで、清潔感もあって思ったよりもいい湯だと感じるはずである。
風呂は男女湯が時間交代制になっている。 僕はすでに3回も泊まっているがいつも同じお風呂ばかり入っている。
朝は忙しくて入っている時間がないことばかりだからだ。
今回も冒頭で書いた通り、前夜は3時まで対談資料を作っていて、少し寝て朝5時半に起きて荷物をまとめ、朝食を食べて7時半にホテルを出た。次こそは朝の10時まで滞在して、もう一つの風呂に入りたいものである。
で、過去3回入った大浴場は、内湯(約40度)のほかに露天風呂もあり、こちらのほうが浴槽42度とやや熱め。 残留塩素濃度は1ppmほど。
でも、それほど塩素臭くはない。 露天は3人定員ほどだが、内湯は広い。
こちらのお風呂のおもしろいところは、マッサージいすのある休憩所が、脱衣場内の2階にあることだろう。 あまり見ない形式である。
(脱衣所2階の休憩室と、そこへ続く階段。 ロフトのような構造だ)
今回は取材の前泊での利用だったので、『男の隠れ家』の担当ライターが宿泊の手配をしてくれた。 泊まったのは以下の写真のシングルルーム。

(宿泊したシングルルームA。 安いが、ちと狭いなぁ)
ホテルのHPによればベッド幅100センチ。 シングルも他の部屋はベッド幅が125センチである。 客室も広さがいろいろあるので、部屋で仕事をガッツリしようと思うのなら、もう少し広い部屋を取るといい。
ちなみに、今回の客室は1泊朝食付きで5000円ぽっきりの訳ありプラン。
ここの朝食は名古屋名物の味噌カツやきしめんなどが味わえるとあって非常に好評である。 すなわち、この料金は大変安い。
この日は夕方6時に取材陣が合流ということで、僕は3時にはすでにホテルに入って、5時過ぎまで黙々と仕事をしていた。 その後温泉に浸かり、みんなと合流して、さあ、打ち合わせ(という名の飲み会)だ! と思ったのだが、例によってお正月休み中なので、目星を付けていた店がことごとく休業中。
ホテルの人に聞いて、マップをもらい、打ち合わせもできる、騒々しくないところ、と電話を数軒かけるが、ここも満席ばかり。
そこにホテルのフロントマンがきて、地図に乗っていないのですが、と教えてくれた店にようやく予約ができて、さっそく訪ねることになった。
お店はホテルから徒歩5分ほどのところにある「想」という店である。
(外観はこんな感じ。 めちゃ暗くてブレブレです。 すみません)

(店内のカウンター。 座れるのかどうかわからないような感じだった)

(まずはエビスプレミアムミックス690円とお通しで乾杯!)

(エビとサーモン、クリームチーズのサラダ1450円。 ボリューム満点)

(名古屋コーチン岩塩炭火焼1280円。 これもボリュームがある)

(名古屋名物のどては、モツとこんにゃくなどを赤みそで煮たもの。このメニューは「和牛どて玉煮込み」850円)

(特大海老フライ2尾1780円。 写真は4尾。 マジでデカい)
とにかく、どれもボリュームがあって、今回は4人でよかったな、と思った。
ほかにも石焼きひつまぶし1780円など何品か注文し、ビールも大量に飲み、僕は日本酒を約5合も飲んだ。 日本酒は県内の地酒はもちろん、全国の銘酒がそろっている。 グラス90ml(もっとあった気がする)で800円前後。
会計がいくらか、というのが気になるところだが、今回は取材で、版元様が全額支払ってくれちゃったので、金額を聞くわけにもいかず、不明。
申し訳ありません。 ホテル代より高いといっていたので、全部で2万を越えているのは確かだが、おそらく一人1万円以内で収まったと思う。
店内照明はやや暗めで落ち着いた雰囲気。 料理の種類もお酒の種類も豊富で、この食べログの評価はやや低い気がする。 十分に満足をして店を出て、ホテルに戻って温泉にさっと入り、僕は仕事を再開したのであった。
宿に戻ったのが夜の10時前だった。 そこから深夜3時まで仕事。どんな仕事でも楽ではないなぁ。 がんばらないと、今月は金欠だ。
なんでこんなに働いているのにお金が無いのかなぁ。 とほほ。
image by: Shutterstock
『『温泉失格』著者がホンネを明かす~飯塚玲児の“一湯”両断!』より一部抜粋
著者/飯塚玲児
温泉業界にはびこる「源泉かけ流し偏重主義」に疑問を投げかけた『温泉失格』の著者が、旅業界の裏話や温泉にまつわる問題点、本当に信用していい名湯名宿ガイド、プロならではの旅行術などを大公開!
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