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【アナタはどっち?】叱られる人が、叱られない人より恵まれている理由

あなたは誰かに叱られた時、「事情をよく知らないくせに!」「こっちにだって言い分があるのに!」なんて思ってイライラした経験はありませんか? しかし、メルマガ『伝授!潜在意識浄化法』によると、このような態度は「一番やってはいけない」とのことです。著者の齋藤翔さんが、上手な叱られ方と、その重要性について詳しく解説しています。

上手な叱られ方

こんなメールが届きました。

  上司の怒りに油を注ぐ部下と鎮火させていく部下のお話がありまし
  たが、できればもう少し詳しく教わってみたいです。
  私はまさに油を注ぐタイプなんです。
  お説教から始まったのに、いつの間にか談笑になるような同僚もい
  て、羨ましいし正直ズルイと思ってしまって、そんな自分が嫌です。

毎日の仕事が気持ちよくできるか、ストレスが大きいかは、人間関係の能力次第です。

人間関係の能力が高ければ、仕事そのものの能力に多少難があっても、全体としては不思議とうまく事が進みます。

人間関係の能力が低いと、仕事そのものの能力が少々高い程度では、まったく埋め合わせになりません。

どのくらいの差が出るか。

前者なら「エクセルはそのくらい使えたら十分だよ。あとは使いながら覚えていったらいい」とフォローしてもらえる。

後者は「エクセルができるからといって、仕事ができるわけではない」と責められる。時には「ちょっとできると思ってイイ気になってる」と理不尽な言いがかりをつけられることも。

あまりにも理不尽と感じますが、仕事をこなす能力に人間関係の能力まで含まれるとしたら、あながち理不尽とも言い切れないのかもしれません。

人間関係はすなわち会話であり、会話は考え方によって決まりますから、「成熟した大人の話し方」トレーニングとしては格好の題材です。今日はもう少し詳しく掘り下げてみましょう。

「上手な叱られ方」です。

「神妙な態度」が良いわけではない?

先日取り上げた「叱られ方」をまず先に復習しておきましょう。

叱られているときに謝るタイミングがあるなら、何度でも「申し訳ありません」「すみません」「反省します」「うっかりしてました」と繰り返すのがコツでした。

「これで同じミスが3回目じゃないか。この書類は基本中の基本だぞ。もう一回しっかり確認しておきなさい。もう同じミスをしないように気をつけて」

この上司の台詞を最初から最後まで黙って聞くのと、「。」のところで「申し訳ありません」「はい、すみません」「気をつけます」と相づちを打ちながら聞くのとでは、上司の反応は大違い

もちろん気持ちの入っていない台詞を連発するのはNG。本気の言葉を丁寧に発しましょう。

「叱られ方」をしくじると、目をかけてもらえなくなったり、丁寧に指導してもらえなくなったりしして成長に大いに関わってきます

ポイントは次のとおり。

このどこかが欠けると、火に油を注いだり、査定に響いたりします。

「うつむいておとなしく聞いている」とはちょっと違いますよね。一般に「黙って聞く」のが神妙な態度とされていますが、そのような神妙な態度が適切なわけではありません

たしかに基本は「黙って聞く」のですが、大事なのは内面

神妙な態度を取りつつも内面では反発して、「そうじゃないのに、ちっともわかってない」「早くこの時間が終わらないかな」などと思っているようでは、長い目で見ると損です。

「わかってくれない」ならまだマシで、「わかってない」になったら、もうお手上げ状態です。目をかけてもらえなくなり、指導を受ける機会はやがてなくなり、理不尽な扱いが──理不尽ではなく当たり前の結果として──待っています。

もちろん言い分はあるでしょう。しかし、この「言い分はある」という思いこそ、火に油を注ぐ最大の原因ですから、この機会に見直してみましょう。

質問や相談、感謝は相手の軟化後に

3ポイントを個々に掘り下げていきます。

ふだんは相手の目を見て話すように心がけている人も、「叱られている」と感じた途端、目を見なくなるケースがあります。

むしろ逆にしましょう。

叱られているときほど、しっかり目を見て話を聞くのです。

そのときは、「そのとおりに行動を改善する」意識を強く持って、「何を言われているか」を理解しようと努めます。

最も良くないのが「自分なりの考えがあって、最善を尽くしたのに」という自己正当化の気持ちを持ちながら聞く態度です。

「自分なりの考え」を改善するチャンスが、叱られたときなのですから。

相づちは、「申し訳ありません」「すみません」「反省します」「うっかりしてました」「気をつけます」など、謝罪に終始します。

「あ、でも、お言葉を返すようですが」のような反論や言い訳はしません。
質問されたのに「言い訳になるので言いません」は論外ですが、「失敗の正当化」になるような言葉を自ら口にするのは厳に慎みます。

この態度が徹底できていれば、やがて上司の態度も軟化してきます。

少しは笑顔が出たり、「気持ちはわかる」「難しいのは確かだ」「努力は感じられる」と理解を示す言葉やねぎらいの言葉が混じるようになってきたら、次のステップに進んでいい。

質問への答えと謝罪以外の言葉を発するのは、ここからです。

叱責と指導への感謝を口にしていいのも、ここから先です。相手が強い言葉で叱っているときに「叱ってくださってありがとうございます!」なんて感謝しても、「ありがとうじゃなくて反省しろ」とまた火をつけてしまいます。

「反論はダメでしょうけれど、叱ってくれてありがとうございますならいいですか?」とたまに聞かれますが、タイミングが大事、ということです。

「叱ってくれてありがたい」「こうして指導してくれるおかげで明日からの仕事がもっと良くなる」という感謝は、常にベースにあってしかるべきものです。

でも、言葉にして相手に伝えるには順序があります。まず謝罪、あとで感謝です。

「できれば叱られたくない」は正しいか

「上手な叱られ方」を身につけたいとき、ストレス耐性は避けて通れない問題です。

叱られるストレスが大きいと、自己防衛本能から不適切な態度を生じ、「火に油を注ぐタイプ」になりやすいのです。

だから、「ベースに感謝あり」なんですよね。叱ってくれる、ひとこと言ってくれるのは、上司の暇つぶしではありません。仕事全体のためであり、つまりはあなたのためです。

だから、叱られ方が下手なせいで、叱ってもらえなくなったり、失敗を流されたりするようになったら、非常にマズイのです。

「叱られる」という言葉からネガティブなイメージを抱き、「できれば叱られたくない」「叱られずに済めに越したことはない」と感じてしまいますが、「改善の提案」だと解釈すれば、「無いに越したことはない」では逆に困りますよね。

だから、叱ってもらえないのは全体にとってもマイナスだし、個人にとっても居場所を失うリスクすらある。

部下がいる立場なら、わかるでしょう。「叱りづらい部下」っているんですよね。

むくれたり落ち込んだり不機嫌になったりして後に引くタイプは、叱りづらい。反発するばかりで結局何も変えようとしないタイプも、叱りづらい。「叱る」という出来事の後に場の雰囲気が悪くなるようなタイプも、叱りづらい。

だから、短期的にはそういう部下を極力叱らなくなり、長期的にはそういう部下を排除していく。

排除しないで、部下のタイプを見極めて伸ばしていくのも上司の仕事ですが、叱られて伸びるタイプと、叱られて凹んだり反発したりするタイプが目の前に並んでいたら、伸びるタイプのほうを選ぶのは人情です。

叱られるのは、改善の提案です。改善できるだろうと期待されているから、叱られるのです。

叱られているとき、意欲に満ちた目で話を聞いていますか?

ふてくされたような無表情になっていませんか?

叱られ上手になりましょう。

image by: Shutterstock

 

伝授!潜在意識浄化法』より一部抜粋

著者/齋藤翔
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