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Guryanov Andrey/shutterstock

世界で同性婚を認めている国は何カ国? 英語で学ぶ国際ニュース

先日、同性結婚の法制化が国民投票により決まったアイルランド。日本では3月に渋谷区が同性のパートナーシップ条例が成立したのも記憶に新しいですよね。ところでこの同性結婚、世界中では何カ国で認められているのでしょうか。英語塾の講師を務めている由紀さんのメルマガ『世界の人と話そう! やさしい英語ニュース』で、英語を学びながらその答えを知ることができますよ。

アイルランドで「同性結婚」法制化

皆さん、こんにちは。講師の由紀です。私は横浜市内の小さな英語塾で、小・中・高校生・社会人の方々に英語を教えています。

英語で世界の人と話す時、発音や文法より大切なものがあります。それは、話す「内容」。そして自分の意見を持つこと。世界中の誰もが共通して興味を持つ話題は、ズバリ、時事ニュースです。

ただ英会話が上手なだけでなく、ニュースも勉強して、外国の友人と英語で社会問題について話せたら、素敵じゃないですか? このメールマガジンは、そんな素敵な国際人を目指す貴方のために、厳選した最新ニュースを、クイズ問題と共にしてお送りします。

下記のWebsiteから音声ニュースを聞き、2問のクイズに答えて下さい。今日の音声ニュースは、特別ゲストを迎えてお送りする動画・第三弾です^^

QUIZ

  1. 現在、世界中で、同性結婚を認めている国は、アイルランドを含めて何カ国ありますか。
    a) 8カ国  b) 16カ国  c) 18カ国
  2. 今年の3月、渋谷区でどんな条例が制定しましたか。
    a) 同性結婚を認める  b) 同性パートナーシップを認める

英語の先生をなさっている読者の方には、「中学生のための、やさしい英語ニュース」プリントを用意しました。ぜひ授業でお使い下さい。プリントは、こちらでダウンロードして下さい。

TODAY’S NEWS

On May 23rd, the historical referendum was held in Ireland to decide whether they should legalize same-sex marriage or not.

62% of voters said “yes”, so Ireland has become the 18th nation to approve gay marriage in the world.

People all over the world were surprised to hear this news, because many Irish people are Catholic believers, who are generally thought to be conservative and hard to recognize gay marriage.

This March, Shibuya ward, Japan, has become the first place in Asia to approve same-sex partnerships.

ニュース概要

5月23日にアイルランドで、同性結婚の是非を問う国民投票が行われた。賛成者多数により、アイルランドは、同性結婚を法律で認めている18番目の国となった。

アイルランドは保守的なカトリック信者人口が多い国であり、宗教的な理由で同性結婚を認めない者が多いだろうと予想されてきたので、このニュースは世界中を驚かせた。

ちなみに、日本では3月に、アジアで初めて、渋谷区が同性同士のカップルのパートナーシップを認める条例を成立させている。

QUIZの答え

  1.  c) 18カ国
  2.  b) 同性パートナーシップを認める

>>次ページ 同性結婚をするために祖国を後にしたミュージシャン

私はDarren Hayesを尊敬する

あれは、2006年のある日のことでした。何気なくニュースをチェックしていた私は、驚愕しました。

私が学生時代に大好きだった、オーストラリア出身の音楽グループSavage GardenのボーカルのDarren Hayesさんが恋人のイギリス人男性と結婚するために、イギリスに引っ越したというのです。

この時、私が驚いたポイントは、3つあります。

  1. 私のスターが結婚しちゃった!(超ショック!)
  2. しかも、相手の方は男性!(あれ? 彼ってゲイだったの? 初耳!)
  3. オーストラリアでは、同性同士のカップルは結婚できないの? (イギリスはOKなのに!?)

大好きなスターが幸せな結婚をしたのは、乙女心としては複雑ですが、純粋に嬉しかったです。…が!! ここで大きな疑問を持ちました。

それまでの私は、「オーストラリアは移民が多い国で、様々な価値観を認めてくれる自由な国のイメージ」=「何となく同性結婚もOKっぽい」と思っていたのです(後から知りましたが、オーストラリア人、特に白人の中では、プロテスタントよりもカトリックの信者の数が圧倒的に多いそうです。このことも、同性結婚への考え方に多少は影響しているかもしれません)。

私が同性結婚や同性パートナーシップについてネットで調べ始めたのは、あの時からですね。

ちなみに、WikipediaでDarren Hayesさんについては、このように書いてありました。

He married (via a civil partnership) his boyfriend of two years, Richard Cullen, on 19 June 2006 in London.

 

Hayes and Cullen applied for a marriage license in California, and were married on 15 July 2013, to show their support for those fighting for same-sex marriage rights.

 

Hayes and Cullen currently live in the United States.

つまり、2年交際した恋人と2006年「市民パートナーシップ法」で結婚。2013年にアメリカのカルフォルニアで結婚ライセンスをもらい、現在もアメリカに住んでいます。それは、同性結婚の権利のために闘っている人々を応援するため、だそうです。

Darrenの場合、同性同士というだけではなく、オーストラリア人とイギリス人の国際結婚でもあるので、いろいろと法律や手続きがややこしそうですが…、それにしても、人権活動にも積極的に関わっている彼を尊敬します。

I think he can make a difference.

彼は社会の人々をサポートする影響力を持っていると思います。

>>次ページ 英語塾の生徒たちは同性結婚をどう考えている?

生徒の8割が肯定的

さて、今週1週間、塾の中学3年生~高校生・社会人の生徒さん達と、同性結婚を日本でも認めるべきかどうか? という話をしてきました。8割が「恋愛は自由だと思う」「誰にも迷惑をかけないから、別に良いのでは?」と肯定的。2割の人が「少子化がますます進んでしまう」「伝統的な家族の形が崩れてしまう」と反対していました。

私自身は肯定派です。自分の友達にゲイやレズビアンのカップル(日本人ではありません)もいます。彼らを好きで、彼らが幸せに生きる権利は守られるべきだと思います。しかし、反対派の意見も確かに理解できます。少子化に対する懸念などもあります。難しい問題ですね…。

同性結婚(あるいはパートナーシップ)を法制化するかどうかは、各国や自治体の判断に任せたいと思いますが、LGBT(※)の人達に対するヘイト・スピーチや、差別・いじめだけは、絶対にやめてほしいです。

※LGBT…Lesbian:女性同性愛者(レズビアン)、Gay:男性同性愛者(ゲイ)、Bisexual:両性愛者(バイセクシュアル)、Transgender:性同一性障害含む性別越境者など(トランスジェンダー)

LGBTという言葉は、私はここ2~3年、ニュースでよく聞くようになりました。

「日本に住んでいると、LGBTの方々とお会いする機会は、まだ少ない気がします。しかし欧米では、LGBTの方々は珍しい存在ではなく、お会いする機会も多いと思います。将来、皆さんが海外へ行った時に備えて、知識を持っておきましょう!」

と、塾の中高生たちに話をすると、皆、真剣に聞いてくれました。自分と違う価値観について勉強する機会って、大切ですね!

『世界の人と話そう!やさしい英語ニュース』
英語が上手になりたいだけでなく、ニュースの知識を持ち、世界の人と会話したい国際人を目指す貴方のために、厳選した最新英語ニュースをお送りします。音声を聞き、穴埋めクイズにチャレンジして下さい。また、英語教師の方には、小学高学年~中学生の授業で使える「こども英語ニュースプリント」も配信しています。
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