いつでも手軽に始めることができる趣味としてシニア世代にも人気のカメラ。けれども、納得の行く写真を撮影するのはなかなか難しいものですよね。無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では、「ピントも露出もまずはカメラまかせでOK。大事なのは構図」とアドバイス、その「構図の決め方」も伝授してくださっています。
写真上達の究極のコツ
そこそこ写真に凝っていた時期もあったので、時々周りの人から聞かれます。「どうしたら写真がうまくなれるんだろう?」というご質問です。
いろんな意見があると思います。長く写真を撮ってきた人に聞くと、「ズームレンズなんか使っちゃだめだ」「ピントも露出も自分であわせてみろ」など難しそうなアドバイスも返ってきます。
でも、昔のカメラと違って、今のカメラでは、ズームレンズを使わないことやピントも露出も自分でやることの方がハードルが高いんですよね。そもそも「マニュアル操作」すること自体、設定にないことのほうが多いでしょう。
写真には次の三つの要素があります。
- ピント どこをハッキリ見せるか
- 露出 どれだけ光を当てるか
- 構図 どこをどう切り取るか
今のカメラはピントも露出もほとんどカメラ任せで構いません。下手に操作しようとすると、かえってひどくなることもあるぐらいです。
問題は「構図」です。これは基本的に人間がやることになっています。ずっと昔に自動的にズーミングするカメラが出ましたが、非難囂々でした。ピント、露出は煩わしい、難しい。それはカメラに任せたい。実際、今の時代はカメラに任せたほうがいいでしょう。
大事なのは「構図」です。どこにピントを合わせるといいのか。どんな露出にするといいのか。それは何十万枚というテスト撮影の結果から得られたアルゴリズムに基づいて作られていますが、すべて「構図が上手」な写真が元になっている、ということがポイントです。つまり下手な構図だと、せっかくのカメラの計算が狂ってしまうのです。
「こんな風に構図を作っているときは、きっとこんな写真だし、ここにピントを合わせて、こんな露出でよい」とカメラにわからせるためには、よい構図で撮らないといけないということです。
ですから、「写真が上手になりたい」と思ったら、まずはよい構図で撮って、ピントも露出もカメラ任せにして十分なぐらいになることです。そのあと、さらに上達するために、ピントや露出を自分で手を加えていく、という順序がよいと思います。
では、よい構図で撮るためのコツはなんでしょうか?
いろんなアプローチがあります。
まずは、たくさんよい写真を見ることです。いろんな写真を見ることです。その中で気に入ったものがあったら、それを自分のカメラで覗いてみるのです。ファインダー越しに写真を見ることで、あるいはモニター越しに写真を見ることで、なんとなくですが、おさまる時の雰囲気が感じられるようになってきます。
これは「どこを切り取るといいのか」という目の訓練といえるでしょうか。慣れてくると、自分がカメラを構えた時に、「あれ、これだとよくないな」という違和感が生まれます。それが自分の癖の打破につながります。
それと同時に「構図の基本」を知識として知ることです。例えば「日の丸構図」という言葉があります。真ん中にどどんとメインの被写体がある写真で、それは単調でつまらない写真の代名詞のようにいわれるものです。でも、その構図について「日の丸写真は単調」ということを知らないとついついいつまでもやってしまいがちです。逆に「単調だからこそ力強くなる」という切り取り方もあるでしょう。
他にも「三分割構図」縦横、画面を三分割して、それぞれの交差点に主要なものを配置するというもので、これも基本的な構図です。
また、空と大地・海を撮る時に、画面は大きく二つに分かれますが、まったくの半分で切るのか、上に地平線・水平線を持っていくのか、より空を広く写すのか。二つに分かれる被写体を三分割の位置で考えるだけでも,変化が生まれるはずです。
それを意識していく中で、また徐々に構図の知識を増やせばよいと思います。
- 対角線に配置する
- 左右・上下対称に配置する
- 黄金分割を意識する
などまだまだありますが、そういう知識を手に入れ、気に入った写真をその観点で分析してみると、さらによく理解できるようになると思います。
image by: Shutterstock
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