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【書評】劇団四季って給料いくら?累計14万部「暴露本」の凄い中身

職業を決めるうえで、どれくらいお給料がもらえるのか、というのも大切な判断基準になりますよね。無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』では、今話題となっている「職種別の給与体系」をまとめた1冊を紹介しています。

日本の給料&職業図鑑』 給料BANK・著 宝島社

こんにちは、土井英司です。

昔から、雑誌の「給料特集」は大人気コンテンツですが、まさかそれがゲーム攻略本形式で出るとは。

しかもそれが累計14万部を突破しているというから、驚きです。

本日ご紹介する1冊は、宝島社から出て大ブレイク中の『日本の給料&職業図鑑』。

WEBプロデューサーやシステムエンジニア(ポータルサイターなんていうのもあります)などのIT系職業、弁護士、公認会計士、税理士、行政書士などの士業・コンサルティング系職業など、計8分類あり、医師に関しては、外科医、内科医、産婦人科医、眼科医、麻酔科医、精神科医など、専門別に平均給与がまとめられています。

変わったところでは、劇団四季団員、セキュリティポリス、コスプレイヤー、鳶職、ひよこ鑑定士、力士などもあり、それぞれの給与体系の秘密には、興味をそそられました。

某医師によると、この本の調査はかなりすごいらしく、医師に関する部分は、かなり当たっているそうです。

もちろん、職業によって地域差があったり年齢格差があったり独立の有無で差がついたりと、正確には言い切れない事情があるのですが、その辺をうまく解説その他でカバーしています。

その職業に就くルート、何の知識が求められるか、どれぐらいハードな仕事かがきちんと書かれているため、職業ガイド本としては、よくまとまっていると思います。

イラストが鎧を着た騎士だったり、職業のひと言紹介部分がフィクション(ユーモア)だったり、ユニークな作りではあるのですが、肝心の部分はきちんとリサーチされているようです。

実感としては、どの仕事に就くにしても、結局は独立開業組織化した人が儲けるんだな、という印象ですが、勤めたままでもらえる給料のガイドブックとしては、便利な1冊だと思います。

では、どんな仕事がどれぐらいの給料なのか。さっそく、気になる部分をつまみ食いしてみましょう。

弁護士の平均給料・給与 64万円

 

20代の給料:48万円
30代の給料:66万円
40代の給料:78万円

 

独立した場合は、弁護士会の会費負担が重く、最高で110万円かかるなど、かなり厳しい現状もあるようです。大きな裁判などを担当する企業や団体などの専属弁護士は、全体で数%しかいなく、その他は事務所独立採算系で、仕事の大半が債務整理や離婚協議

セキュリティポリスの平均給料・給与 37万円

 

20代の給料:28万円
30代の給料:40万円
40代の給料:45万円

 

セキュリティポリス(SP)は警視庁に属する公務員です

劇団四季団員の平均給料・給与 40万円

 

20代の給料:23万円
30代の給料:45万円
40代の給料:55万円

 

劇団四季の俳優さんの収入は出演回数に俳優単価をかけて計算されるそうです。1,000万円を超える人が50人以上いて、2,000万円も10人程度、3,000万円に達する人もいるようです。やはり主役級になると、年収は高くなります。例えば、主役(15年目)、年間212ステージで年収1,132万円、同じく主役(10年目)、227ステージで980万円、準主役(6年目)、310ステージで1,023万円、6年目329ステージで1,480万円などとなっているようです

麻酔科医の平均給料・給与 106万円

 

20代の給料:40万円
30代の給料:130万円
40代の給料:150万円

ひよこ鑑定士の平均給料・給与 35万円

 

20代の給料:29万円
30代の給料:38万円
40代の給料:40万円

 

公益社団法人畜産技術協会が行っている、養成講習を受講する必要があります。受講には受験が必要で、満25歳以下で、高等学校卒業かそれ以上の資格を所有し、身体検査で矯正可の状態で視力1.0以上が必要です。受験後は初等科に入って、雄雌鑑別理論と技術、養鶏全般について勉強することになります

土井はすでに40歳を過ぎているので、ひよこ鑑定士になる資格は失ってしまったようです。

職業選択は、人生を左右する重大な決断ですから、就職にしろ、転職にしろ、慎重に行いたいもの。本書は、そのための道しるべとなってくれる1冊です。雑学という視点からも、ぜひチェックしていただきたい1冊です。

image by: Shutterstock

 

毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン
著者はAmazon.co.jp立ち上げに参画した元バイヤー。現在でも、多数のメディアで連載を抱える土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介する無料メルマガ。毎日発行。
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