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米経済はタイタニック状態。トランプ船長に任せて大丈夫なのか?

NY在住の猫好き医学博士しんコロさんが読者からの質問にお答えする『しんコロメールマガジン「しゃべるねこを飼う男」』のQ&Aコーナー。今回は、米大統領に就任後も数々のエキセントリックな言動で世界を賑わせているトランプ大統領について。トランプ率いるアメリカは、良くも悪くも大きく変わりそうですが、特にアメリカ経済の今後について、ニューヨーク在住のしんコロさんはどう見ているのでしょうか?

トランプ大統領で、アメリカは大丈夫なのでしょうか?

Question

アメリカの大統領トランプ氏は何を目指しているのですか? 外国に喧嘩を売っているようにしか見えないのですが、しんコロさん達の生活は良いように変わっていくのでしょうか? 戦争なんかにならないんでしょうか?

 

 

しんコロさんの回答

トランプが大統領に就任してから移民問題や入国制限に関してかなりの騒ぎになっていますね。昨年度の大統領選挙以来、政治的な視点に関しては多くの人が非常に感情的になっています。

ちなみに僕はトランプの共和党支持でもなければ、オバマやクリントンの民主党支持でもありません。あえてカテゴリは何かと訊かれたら、「クラシカル・リベラル」だと思います。

さて、今後生活がどう変化するかはアメリカの経済にかかっています。トランプが掲げている国境税はすでに過去に行われていて、うまくいかないことが歴史上分かっています。一方でオバマは去年、1日で527ページ分に及ぶ事業規則を打ち出すという記録を作り、事業者が極めてビジネスをしにくくなりました。どちらの政策も米国経済にはマイナスです。実は例えたら、今のアメリカ経済はすでに氷山にぶつかった後のタイタニック号と言っても良いかもしれません。船長をトランプにしようとヒラリーにしようと、船が沈むのは変わりありません。具体的には沈みかけの船はアメリカの負債のことです。どうにもならない借金を抱え、インフレが進み金利が上がったら、もうアメリカはどうにもならなくなります。FRB(日本でいうとこの日銀)はその時にはまたお金を刷って人為的にインフレを起こす(貨幣価値を落とす)ことでその場しのぎをしようとするでしょうが、その時には中間層が経済的にものすごいダメージを受けます。

小難しい話になりましたが、僕個人は大統領が誰であれ今後生活が良くなるとは思っていないので、政治経済の混乱時に身を守る心得と準備はしています。戦争に関しては「トランプのような短気オヤジが核のボタンを持ったら怖い」という意見もありますし、「オバマは綺麗な言葉で核縮小と言いながら世界を最も戦争に近づけた」と考える人も多いのです。いずれにしても今大切なのは、「トランプめ!オバマめ!という発想ではなく、「どうしてこうなった?と冷静に俯瞰して判断することでしょう。

 image by: chrisdorney / Shutterstock, Inc.

 

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ねこブロガー/ダンスインストラクター/起業家/医学博士。免疫学の博士号(Ph.D.)をワシントン大学にて取得。言葉をしゃべる超有名ねこ「しおちゃん」の飼い主の『しんコロメールマガジン「しゃべるねこを飼う男」』ではブログには書かないしおちゃんのエピソードやペットの健康を守るための最新情報を配信。

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