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韓国、国家存亡の危機。中国への再属国化で起きる未曾有の悲劇

朴槿恵大統領の罷免が決定して政局は混乱、さらにTHAAD配備問題で中国の怒りを買った韓国は経済的にも大打撃を受けていますメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』の著者で、台湾出身の評論家・黄文雄さんは「このまま行けば韓国が崩壊するのは時間の問題で、中国の属国となって生き延びるか、南北統一という道を選ぶ可能性もある」との持論を展開しています。

【韓国】中国への再属国化で未曾有の悲劇が起こる韓国

朴槿恵大統領、韓国憲法裁が罷免を決定 疑惑発覚から半年で

ついに朴槿恵大統領が罷免されました。

これで60日以内に韓国では大統領選挙が行われます。韓国の混乱は目を覆うばかりの状況で、金正男暗殺とあいまって、非常に危険な状態にあります。

北朝鮮の国連大使は、金正男暗殺のVXガスは韓国から搬入したものだと主張しています。そして暗殺事件の黒幕は米国だと暗にほのめかしています。もはや100%の対決姿勢です。

現在の大統領選で最も人気があるのは文在寅氏であり、彼はTHAADの配備に反対、さらに日韓合意の見直しも宣言しています。

いわば、中国や北朝鮮にとってもっとも都合のいい大統領が誕生する可能性があります。前回のメルマガでも述べたように、中国は執拗に韓国に対して嫌がらせを繰り返しています。

直近では、中国のクルーズ船で済州島に到着した中国人団体客3400人が下船を拒否し、結局、そのまま天津に向けて出発するということがありました。そのため、済州島で乗車予定だった貸切バスや待機していた観光ガイドが無駄になったそうです。

あまりにも幼稚な嫌がらせですが、混乱状態にある韓国にとっては心理的なダメージがあるでしょう。しかし、そういった嫌がらせに対抗できないのが韓国です。事大主義の時代が長かったため、かつての宗主国である中国に対する恐怖心があるからです。

有名なのが、三田渡に建立された大清皇帝功徳碑でしょう。李氏朝鮮の仁祖は、ホンタイジに背き、大清国に対する朝貢や明への派兵を断わったことで、朝鮮半島は清国に蹂躙され、あっというまに降伏せざるをえませんでした。

そして仁祖はホンタイジに対して三跪九叩頭の礼を取り、いかに自らが誤っていたかを認めさせられることになりました。そのことを満州語、モンゴル語、漢語で記した石版が大清皇帝功徳碑です。

現在では「屈辱碑」とも呼ばれていますが、日清戦争で日本が勝利し、大韓帝国として独立したことにより、中国の使者を迎えるための迎恩門とともに破棄されたのです。現在ではそれが再び掘り返されてソウルに復元されています。

朝鮮半島をこの屈辱から救ったのが日本だったということになるのですが、ご存知のとおり戦後の韓国は反日教育に邁進し、はたして清国の属国だった時代が良かったのか、日本統治時代がよかったのか、相反する価値観のために、非常におかしな「の国になってしまったと思われます。

ところで、中国はレーダーを追加配備し、韓半島と日本全域を監視できるようにしています。これはTHAADレーダーの3〜4倍も強力なものだとされています。一部の分析からすると、ステルス機の探知にも有効であり、アメリカの最新鋭のF35Bが中国の監視下に入るという話もあります。

すでに中国の国防費は1兆元を超えることが明らかになっており、日本の3.3倍となっています。このままの軍拡は間違いなく東アジアの不安定要素となります。

そして韓国にはその中国の圧力をはねのけることなく、親北親中政権が再び誕生しようとしています。中国の属国時代が復活すれば、李氏朝鮮時代に韓国は逆戻りすることになるでしょう。中華圏に再編入される韓国が日本の脅威になるのは目に見えています。

甲午農民戦争から日清戦争へと発展したように、再び朝鮮半島がアジアの火薬庫になろうとしています。

韓国は李承晩大統領以来、ほとんどの国家元首が悲劇的な終末を迎えていますので、5年に1度の「易姓革命」とまで言われています。今回の朴槿恵大統領は1年の任期を残して罷免されることになるので、戦後史上、極めて深刻な幕切れを迎えることは間違いないでしょう。

政治の不安定に加えて、経済的にも破綻状態にあり、韓国そのものが国家消滅するのではないかという分析まで出ています。

政治も経済も末期的だった李氏朝鮮の時代から、朝鮮人は満州、さらには極寒の凍原のシベリアまで家族連れで入植していきました。そして北は古代から鎖国の伝統が強いため、戦後は脱北者よりも脱南者のほうが多いのです。韓国から海外に逃げ出す者のほうが多かったということです。

仮にこれから順北派の大統領になっても、いかにして共倒れを避けるかということが国家的課題となるでしょう。反日・反米、親中・親北だけでは、いずれ南も北も崩壊は免れないでしょう。

とくに現在の世界は国益中心となっているため、北も南もバランサーになれず、19世紀以前の「枯死国」に先祖返りしつつあります。南と北が一つとなってもマイナス要素の増大でしかありません。北朝鮮がいくら核を持ち、重武装国家であっても、自律で生き残れる条件がほとんどありません。

朝鮮半島は近現代史のなかで、日韓合邦以後、自立できていたのかどうかを考える必要があります。私は南と北が一つになったらそれは未曾有の悲劇の始まりだと思っています。

image by: shutterstock.com

 

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台湾出身の評論家・黄文雄が、歪められた日本の歴史を正し、中国・韓国・台湾などアジアの最新情報を解説。歴史を見る目が変われば、いま日本周辺で何が起きているかがわかる!

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