オープン1週間でレジオネラ菌検出。駅前温泉の呆れた釈明

 

これまで本メルマガで何度も書いてきているが、おおよそレジオネラ属菌問題の対応として結局「消毒強化しか思いつかんのか、お前ら、という気がしてならない。

何よりも重要なのは消毒よりも清掃管理」なのだ。

だいたい、消毒強化というけれど、このようなきちんとした会社が経営する施設で国の指針である「1L中、0.2ないし0.4mg」の塩素濃度を守ってなかった、というのは考えにくい。 要するに、残留塩素濃度を増やして消毒を強化しても、きっと根本的な解決にならないはずだ。

ちなみにここの湯の泉質は、pH7.5の等張性弱アルカリ性で、含よう素ーナトリウムー塩化物冷鉱泉、源泉温度は22度。 溶存物質合計は、9050mgである。 よう化物イオンの含有量は22.2mgとかなり多い。

僕は化学者でないので詳しいことは不明だが、調べてみると、よう化物には「酸化防止剤」的な作用があるとされている。

ちなみに、一般の温泉の消毒によく使用されている塩素系消毒剤(次亜塩素酸ナトリウム)は強力な酸化剤で、そう考えると、よう化物イオンを多く含む湯では塩素消毒が効きにくいということも考えられる。

それを、馬鹿の一つ覚えのように「消毒を強化して」という安易な対応でどうにかしようというのは、あまりにも勉強が足りない気がする。

果たしてこの施設を運営していた会社の担当者の中に、本当に温泉について深く勉強して循環のリスクとメリットかけ流しのメリットとリスクを熟知していた人がいるのか怪しい気もする。 これまで何度も書いている「自分の温泉に愛情がない」状態とはこういうことである。

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