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ウィスキーが飲める、表参道の「大人の図書館」が静かなブーム

オシャレな街の代表といえば、東京の表参道ですよね。そんな表参道に昨年オープンしたウィスキー専門店、「TOKYO  Whisky Library」が特にオシャレと話題なのだとか。その店名通り「大人の図書館」と呼ばれているのだそうです。なぜ、バーなのに図書館なのでしょうか?

大人の隠れ家に潜入表参道のTOKYO Whisky Library

オシャレな街、表参道に、“大人の図書館”があるという話を耳にした際、ちょっと妖しい想像をしてしまったのは、ココだけの話。実際の話を聞くと、大人の隠れ家的な雰囲気を持ったオシャレなお店だという。では、どこから“図書館”が来たのか?そんな疑問を解消すべく、オシャレな街、表参道に潜入してきました。

店舗入口の看板の様子。ツタが良い雰囲気を醸し出しています。

噂のお店は、表参道駅のB3出口を出て左手の小道を駅側に戻るように歩いて数十秒の好立地にあります。都会のイメージを払しょくするようなツタの絡んだ外観からしてすでに、“一味違う”感が出ていました。このような外観の雰囲気は、お店の意向もあるのかもしれませんが、実は、このお店がサンタキアラ教会という教会に併設されている事に起因するようです。結婚式なども行われるわけですから、良い雰囲気な訳ですよね。

入口の控え目な案内板

店舗入口。この段階では、本棚しか見えません。

ところで、お店へのアプローチですが、教会の雰囲気を壊さないためでしょうか?それとも隠れ家的雰囲気を大切にするためでしょうか?

詳細な案内板というものはなく、控え目なイルミネーションが施された階段を上って行くのですが、うっかりすると、そのまま教会に入って行きそうになるくらいひっそりとしています。

そして、入口に辿り着いてもいまだに、ウィスキー専門店としての面影が見えません。なぜなら、入口の扉を開くとそこには、本棚がある薄暗い空間が広がっているからです。ここで一瞬、「オイオイ、本当の図書館かよ!」と、小さく呟いてしまいました。

入口を入ると…本当にウィスキーの図書館でした

フロアは、この扉の奥に

入口の雰囲気を崩さないままゴージャスな大人の空間へ

本棚の空間には、その中心に重厚感のある扉があり、そこが店舗フロアへの正式な入口となっています。その扉を開けると、今話題の映画“美女と野獣”の世界観を味わえるような高級感ある落ち着いた雰囲気の空間が広がっています。そうした雰囲気を味わう事のできる理由は、おそらく、そのフロアの広さ(目算で150平米位)はもちろんの事、3.5m以上はあろうかという天井の高さが成せる技だと思われます。天井が高いため、70〜100cmはあろうかという豪華なシャンデリアが吊るされていても、その下にはなお、十分な空間が広がっています。

カウンター席、テーブル席の他、ゆったりとしたソファー席まであります

高いところにあるお酒は、右側の梯子を使って取りに行きます

そんな大人空間を見渡すと、これまた圧巻の壁周りです。店舗の2壁面のほぼ全面が、書棚のごとくウィスキーの陳列棚となっているのです。これが、店舗名にある、ウィスキーライブラリーの所以なのですね。思わず、「おぉ~!」とつぶやいてしまうほどの迫力があります。

陳列棚は、天井の上の方まで伸びており、注文に応じてバーテンダーさんが、はしごを使って所望されたお酒をとってくるのだそうです。由緒ある図書館の司書さんのようですよね。

1000種類にも及ぶお酒が並べられており、壁を見ているだけでも楽しいです

飲み方に応じたグラス達。どれも艶やかですね。

こうした趣向のお店は、アメリカ・シカゴのウィスキー専門店にヒントを得て考えられたそうなのですが、こうした規模や、世界観(雰囲気)を出すために必要な高さのある場所というのが、なかなか見つける事ができなかったそうです。

ちなみに、ここTOKYO Whisky Libraryは、昨年(2016年)の10月3日にオープンしたとのこと。

シックな雰囲気のメニュー表。もう一つ、辞書みたいな厚さのメニューもありました

こんなソファーでくつろいでいたら、時間が経つのを忘れてしまいそうです。

店内では、ウィスキーやカクテルが味わえる事はもちろん、ビールやソフトドリンク、さらにはフードメニューもしっかりあるので、飲むだけでなく、しっかりとした食事もとる事ができます。また、これだけの規模がありますので、数十人規模でのパーティーも行う事が可能とのお話でした。

30mlのショットで2万2千円

ドリンクメニューは、アルコール類が1,200円位から、ソフトドリンクが600円位からと、決して安くはないのですが、立地や雰囲気からすると、かなり良心的な値段設定なのではないかと思います。

ちなみに、値段の張るウィスキーですと、“ポートエレン 1980年 レアオールド ゴードン&マクファイルのシングルモルトスコッチウィスキー”で、30mlのショットで2万2千円というものがあるそうです。とても注文できませんでしたが、ちょうど開封されたボトルがあったので、香りだけ嗅がせていただきました。

香りとしては、一般的なウィスキーよりも優しい、さわやかな香りでした。お話によると、味は少し塩気があるのだそうです。これは、すでに閉鎖されてしまった醸造所が海の近くにあり、その土質に起因するものなのだそうです。ちなみに、このウィスキー、「すでに生産されていないために次の入荷は未定」とのことでした。貴重なお酒を味わいたい方には、早めのご来店をお勧めします。

ケンタッキーサウスサイドというカクテルです。

さて、私もせっかくこんな雰囲気のお店にやってきたのですから、少しは飲まないと失礼だと思い、カクテルとウィスキーを1杯ずつ注文いたしました。まずはカクテルです。ケンタッキーサウスサイドというケンタッキー州ルイヴィルのバーボン・ブレットライを使用したカクテルで、色味の通り、爽やかで飲みやすいカクテルでした。

どちらも癖の強いウィスキーなのだそうです。

丸い氷が本当に透き通っていたのが印象的でした。

 

お次はウィスキーです。せっかくなので、癖の強いものを頼んでみたところ、“The TEN”というものと、“Br4”というものをチョイスしてくれました。

前者は、透明な色味と裏腹に、燻製のような香りが印象的で、後者は、いかにもウィスキーといった香りだったため、今回は、“The TEN”の方をロックでいただく事にしました。ちなみに、ラベルに付されているナンバーは、その癖の強さだそうで、“#7”は、ちょうど中間位との事でした。ウィスキーを飲み慣れていない私としては、この#7でも、結構な癖の強さを感じましたが、飲み難くはなく、スっと喉に入って行く印象でした。

こちらは、ビールサーバーでしょうか?無骨感が無く、オシャレですね

カクテルを作るためのシェイカー(右)と、グラス(中)、そして濾し網(左)

今回お話をお聞かせいただいたのは、マネージャーの長谷川さんと、バーテンダーの大貫さんという方でした。流石にプロという感じで、落ち着いた雰囲気を壊さないトーンで、お酒に関する色々なお話をお聞かせいただきました。また、趣味やその他の話題にも幅広くお付き合いしていただけるので、お一人での来店でも不安は無いと思います。

落ち着いた空間でゆっくりとお酒を味わいたい方、TOKYO Whisky Libraryに、足を運んでみてはいかがでしょうか?

TOKYO Whisky Library
東京都港区南青山5-5-24  南青山サンタキアラ教会2階
Tel: 03-6434-1163
営業時間 月~土 18:00~27:00 / 日 17:00~24:00

※本記事はジモトのココロに掲載された記事です

梅原 慎治

梅原慎治 
埼玉県生まれ、都内在住のツーリングライター。主に関東近郊を走り周り、美味しい物や良い景色などを見つけて楽しんでいる。趣味としてフルコンタクト系の空手も嗜んでいる。

 

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