どう考えても出来るわけがない…。納期、締め切り、日程の変更など、仕事の現場でそんな場面に遭遇した時、みなさんはまず「出来るか出来ないか」を考えるのではないでしょうか。無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』では著者の佐藤しょ~おんさんが、出来そうにない状況であってもやらなくてはいけない時に「奇跡」を起こす方法を記しています。
やれなくてもやらなきゃならない時
サラリーマンで出世して部長になってからつくづく感じたのが、
● 出来る、出来ないを論じられる緩やかさ
です。出来るならやる、出来ないならやらないなんて生ぬるいことって、厳しい場面では言ってられないんです。
■ 出来るかどうかは訊いていません。明日までにやってくれと言っているんです。
という類の言葉を何度言われたことか。幸い過労死せずに乗り越えられましたけど、例えば2020年の東京オリンピックに関するビジネスってそれに近いものがあると思うんです。開会式に間に合わなかったら、全く意味が無くなっちゃうんですから。
このようなプレッシャーの掛け方が良いというつもりはサラサラないんですけど、そういう場面を何度も経験していると、思考のクセとして
● どうやったら出来るのかを常に考えるようになる
というのは間違いないようです。
生ぬるい人って、先に「出来るか出来ないか」を考えるんです。そして出来ないのなら諦めるのです。厳しい人はその問いの前に、「どうやったら出来るのか?」を考えるんです。そしてここで出来るとなればすぐに取りかかりますから、「出来る出来ない」を考えている人よりも初動が速いんです。相手が「出来る」という結論を出したときには、こちらでは「どうやるか」という結論が出ているわけですから。
そして結論が同じ「出来ない」であっても、両者は質的に全く別のものになっています。前者の「出来ない」には穴がいくつも開いているんです。だってHOW(どうやるか)を突き詰めて考えていないんですから、出来ないと思ったけどやれる方法があった、みたいな穴がいくらでも出て来るんです。ところが「どうやったら出来るのか」を考え抜いて出した結論としての「出来ない」には穴が少ないんです。
もちろん最初の頃はこの思考のスキルが低いですから、抜けはあるんですけど、それでも「出来るか出来ないか」という問いを立てた人よりも穴は少なくて済むんです。
そして、どうやったら出来るのかを徹底的に考えた人は、出来ない理由を非常に論理的に説明出来るんです。だって頭の中ではずっとHOWを考えていたんですから、条件やパラメータの変化による結論の違いについてもちゃんと考えています。その結果、
● ○○という部分を譲って頂けたら実現出来ます
のようなカウンターオファーも出来るはずなんです。そりゃそうですよね。どうやったら出来るか? を考えるということは、どの条件がどれだけ緩和されたら可能なのかを考えるということですから。
さらにこの思考のメリットは、奇跡を起こしやすいということです。これは出来ない、あれはムリと言っている間は奇跡は起こらないんですよ。出来ない理由を見つけるために脳みそを使うと、結論は最初から「出来ない」未来を求めますから。反対に、出来るという側から考えると、
- 予算があと○○円もらえたら
- 人員があと5人増やせたら
- 稼働率があと1%高かったら
- 故障率があと2%低くなったら
- 単価をあと1,000円高く出来たら
のような出来る条件設定に詳しくなるんですね。それを毎日考え続けることが、すなわち奇跡を生み出すことに繋がるんです。
思考の方向性が未来に与える影響ってこれくらい大きいんですよ。
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