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【書評】中国のプロパガンダをそのまま載せる中学歴史教科書の愚

中学校の歴史の教科書にどんなことが書かれていたか、覚えていますか? 今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』で編集長の柴田忠男さんが紹介されているのは、今、中学生たちが歴史を学んでいる教科書。柴田さんが呆れ果てたというその内容とは?

新版 新しい社会 歴史』東京書籍

川口中央図書館に行ったときフト思いついて、中学校の歴史の教科書を見せてもらった(貸出は不可)。東京書籍の『新版 新しい社会 歴史』平成27年検定済みの、わりと大判できれいな本。よりによって偏向で知られる東京書籍の歴史教科書かい。

日本神話は一切載ってない。きれいさっぱり無視している。卑弥呼が魏に朝貢したと断定している。聖徳太子(厩戸皇子)が蘇我馬子と協力しながら、中国や朝鮮に学んで、大王(天皇)を中心とする政治制度を整えたと書く。日本神話を無視し、なにがなんでも中韓を上位に置くから、無理な記述になるのだ。

三・一独立運動」の項で、こう書かれていた。

日本軍は、1937年末に首都の南京を占領し、その過程で、女性や子どもなど一般の人々や捕虜をふくむ多数の中国人を殺害しました(南京事件)。

欄外に

この事件は「南京大虐殺」とも呼ばれます。被害者の数については、さまざまな調査や研究が行われていますがいまだ確定していません。

……って、大嘘(中国のプロパガンダ)を事実だと断定している。

日本は植民地や占領地でも、厳しい動員を行いました。多数の朝鮮人や中国人が、意思に反して日本に連れてこられ、鉱山や工場などで劣悪な条件下で労働を強いられました。こうした動員は女性にもおよび、戦地で働かされた人もいました。

って、いい加減なこと書くからトンデモ徴用工問題が出てくるんだ。さすがに慰安婦関係は一切載っていない。領土問題もきちんと記述している。

日露戦争後の日本を

国民の中には、帝国主義の一員になったという大国意識が生まれ、アジア諸国に対する優越感が固まりました。

と決めつけ、石油やゴムなどの資源を獲得しようと南進したと書く。日本が負けたからアジアが独立したと書くが、日本がアジア諸国を独立させたという事実を一切書かない。

沖縄戦については、

日本軍によって集団自決に追い込まれた住民もいました。

と、とんでもない断定をする。さらに

沖縄島では面積の18%がアメリカ軍事施設であり、事故、公害、犯罪などが起こっています。

って、これまたヤバ過ぎる記述ではないか。目を疑ったが、ハッキリと教科書に書かれている。

日本人を醜く滑稽に描くビゴーの風刺画を、わざわざ五点も掲載するのは悪意としかいえない。そして、「あたらしい憲法のはなし」という、戦後に短期間使用された、中学校一年生用社会科の教科書の一部を大きく掲載する。戦争放棄をノーテンキに謳いあげるおバカな文体だ。いまも某政党の団体が活用しているらしい。中学校の教科書に載せるのはまずいと思うが、東京書籍だから……。

「あたらしい憲法のはなし」は青空文庫にあった。よいこはこれで憲法のお勉強をいたしませうw。

あたらしい憲法のはなし

編集長 柴田忠男

image by: Shutterstock.com

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