E子 「職場ってね、トイレの個数にも基準があるのよ」
新米 「トイレの数?」
大塚 「そっ、衛生基準規則で決まってるの」
新米 「へぇ~、そんなことまで決まってるんですかぁ?」
E子 「そうなのよ、まずは男性用と女性用を区別することでしょ」
新米 「え? ひとつしかない職場もありますよ」
大塚 「確かにね。うちも前はそうでしたよ」
E子 「男性用大便所の数は、同時に就業する男性労働者60人に1個以上とする」
新米 「60人?そんな数字、決まってるんですか?」
E子 「男性用小便所の数は、30人毎に1個以上なのよ」
新米 「俺では、それでは足りないなぁ…お腹壊したときなんか、めっちゃ不安ですぅ。ところで、女性はどうなんですか?」
E子 「女性用便所の数は、20人毎に1個以上って決まってるの」
新米 「ふーん、じゃぁ、部屋の明るさはどうなんですか?」
E子 「照度ね。これも作業区分によって決められているのよ」
大塚 「精密な作業は、300ルクス以上、普通の作業は、150ルクス以上、租な作業は、70ルクス以上ってね」
E子 「『VDT作業のためのガイドライン』では、
- 室内は、できるだけ明暗の対照が著しくなく、かつ、まぶしさを生じさせないようにすること
- ディスプレイを用いる場合のディスプレイ画面上における照度は500ルクス以下、書類上及びキーボード上の照度は、300ルクス以上とすること
- ディスプレイ画面の明るさ、書類及びキーボード面における明るさと周辺の明るさの差はなるべく小さくすること
などが推奨されているの」
深田GL「それと『グレアの防止』のディスプレイについては、『反射防止型ディスプレイを用いること』、『間接照明等のグレア防止用照明器具を用いること』等が定められているんだ」
新米 「グレアって何ですか?」
大塚 「グレアっていうのは、簡単にいうと、『まぶしさ』のことね。ディスプレイ画面に照明の光が映り込んで、画面の文字が読みにくくなることもあるでしょ」
E子 「室内は、できるだけ明暗の対照が著しくなく、かつ、まぶしさを生じさせないようにすること。ディスプレイ画面の明るさ、書類及びキーボード面における明るさと周辺の明るさの差はなるべく小さくすることなんていうことに注意することになってるわ」
深田GL「最近、節電や省エネ対策から、LEDランプが採用されるようになったけど、LEDの光に含まれる青色の光が目に悪いなんていわれたりしているね」
E子 「でも、古い形の蛍光灯の光は『ちらつき』が出るでしょ。それに比べると、LEDランプに流れる電流は常に一定だから明るさにちらつきがなく、動くものが見え易くなるそうよ」
大塚 「一長一短ですね。LEDは、光に紫外線が含まれてないから、目に優しい光だとも言われていますね」
E子 「それにLEDは、寿命が長いから、ランプの交換回数が減るでしょ。っていうことは、高所のランプを交換する回数が減れば、脚立等からの転落の危険性が減るっていうことにつながるんよね。そういう意味では、長寿命のランプは安全上大きなメリットがあるわ」
深田GL「しかし、最近は明るさだけでなく『快適性』を求めることも増えたらしいよ。PC作業が増え、眼精疲労を訴える人が増えたり、オフィスでの滞在時間が長くなったりしてるからね」
新米 「快適性ですか。確かにそれはほしいです」
深田GL「そこで、最近は、オフィスの照明を750ルクス以下に設定し、手元の照明で調節できるようにするオフィスも増えているそうだよ」
E子 「ちなみに、外国のオフィスの照度基準は500ルクス以下が多いそうね」
大塚 「手元で調節することが多くなってるのね。日本の照明基準も、どんどん見直されていきそうですね」