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日本人を洗脳?中国語教師を使った恐るべき対日工作

外国語を習得しようとする際に、独学で勉強するよりも“先生”を付けたほうが、効率良く学べるというのは誰もが納得する話。ただその“先生”が、もしも偏向した思想の持ち主だったとしたら……。元戦場ジャーナリストのカトケンこと加藤健二郎さんは、そのような状況を巧みに利用した、中国政府による“洗脳工作”について、自らのメルマガで暴露しています。

中国語教師による対日工作

通訳でいろいろな業界の人の商談に携わっている友人が、たまに、自分でビジネス企画をアレンジしようとするのだが、そのほぼ全てがスタート段階で失敗している。幾度かの失敗を見ていて「なるほど、通訳として適性がある人だから失敗するんだな」ということに気づいた。

なぜ、通訳さんはビジネスにはヘタなのか。それは、言葉のみを通訳する専門職であって、その言葉を放った人の心を読んではいけない役割だから。

東京都内でバケーションハウスを展開する米国人ビジネスマンを東北被災地に連れてきた日本人通訳さんは、その米国人が東北被災地でのビジネスにどれくらい本気で乗り気なのかを翻訳できなかった。米国人は、ほとんど夏休みの旅行気分で訪問していたのだが、通訳さんは、本気のビジネスだとおもって一生懸命にアレンジし通訳していた。

逆にカトケンの方が、2日目には米国人がやる気ないことは見抜けていた。その米国人が朝寝坊して、ホテルの朝食バイキングを食べられず、午後の物件を見せてもらえる段取りの話をしているころになって「空腹なので食事をしたい」と言ってきた。その時点で、カトケンは「彼に仕事の意識なし」は分かったわけだが、これはカトケンでなくても、そう判断したであろう。

やる気ある米国人ビジネスマンに、朝食を逃すほどの朝寝坊はありえない。これは、彼なりの「やる気ないよ」という意志表示だったのかもしれない。しかし、通訳さんとしては「どうせ、この米国人やる気ないし」という気持ちで通訳するのはよくないという意識があるのかも。

さて、通訳が人間の心を見抜けないのは、まずいことなのだろうか。それは「否」である。通訳は、言葉のみを訳して伝える専門職であって、心の中や言葉の裏までは訳してはいけないし、自分の意見や感情なんかを入れるようでは失格だ。つまり、人の心を読めないのは、良い通訳ともいえる。

人の心を読んだり、自分の意見や感情を混ぜる通訳は、イラクやシリアなどの戦争取材をしている人たちの間で世渡りをしている。こういう通訳を使うと、情緒的ジャーナリストは、通訳の思想洗脳されてしまう。日本からシリアへ取材に行った報道陣のほぼ全員が、反シリア政府思想になっているのは、その思想の通訳を使っているからともいえる。

特に戦場取材ともなると、思想のある通訳がガイドをした場合、自分の側の勢力にとって不利になるところへは案内しない、という方法を採れるので、自由に動ける平和な国においてよりも、ジャーナリスト簡単に洗脳できる。

似たことが、日本国内中国語個人教師の世界にもある。日本に住んでいる中国語教師に言わせると、どの中国語教師に指導されたかで、その日本人が、親中国派になるか反中国派(親台湾を含む)になるかは、想像がつくという。

親日派の中国語教師は、この見方で日本人の言動や将来の出世を、「○○さんは、北京派の○○さんの生徒だから、頭の中は北京派だし、駐在員として北京行けば、よい人脈紹介してもらえて出世するわよ」などと判断する。もし、北京派教師が頑張っても生徒の日本人が反北京の思想のままだった場合、教師はその日本人の監視役になればいい。

この中国語教師の暗躍は、中国による対日工作の重要な作戦の1つだ。中国語個人教師を付ける人は、企業官庁などの重要部署の人、発言力のある著名人が多い。

image by: Shutterstock

 

『異種会議:戦争からバグパイプ~ギャルまで』より一部抜粋

著者/加藤健二郎(建設技術者→軍事戦争→バグパイプ奏者)
尼崎市生まれ。1985年早稲田大学理工学部卒。東亜建設工業に勤務後、軍事戦争業界へ転職。1997年より、防衛庁内局OPL。著書は「女性兵士」「戦場のハローワーク」「自衛隊のしくみ」など11冊。43才より音楽業に転向し、日本初の職業バグパイプ奏者。東長崎機関を運営。自分自身でも予測不可能な人生。建設業→戦場取材→旅行業→出版→軽金属加工→軍事戦争調査→探偵→バグパイプ奏者・・・→→次はなに?
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