MAG2 NEWS MENU

京都の冬を愉しめてこそ大人。夜の古都が光に浮かぶ嵐山花灯路へ

多くの人々の心を癒やした京都の紅葉も見頃を終えつつあり、古都は冬支度を整え始めました。そんな京都の嵯峨・嵐山で12月8日より開催されるのが、嵐山花灯路(はなとうろ)。今回の無料メルマガ『おもしろい京都案内』では著者の英学(はなぶさ がく)さんが、この幻想的な催しの見どころを紹介しています。

嵐山花灯路

紅葉の時期が終わると、京都では嵐山花灯路が開催されます。これは私も大好きなイベントで、初めて行った時はあまりに幻想的なイルミネーションに圧倒されました。

嵐山花灯路は嵯峨・嵐山エリアの寺社仏閣、山や竹林などを光で彩る和のページェントです。「日本に京都があって良かった」と思えるようなとても情緒あふれるイベントです。路地一帯には無数の行灯が観光客の足元に灯り独特の雰囲気を醸し出し訪れた人のムードを高めています。普段は静かな寺社仏閣や、竹林、渡月橋などが幻想的にライトアップされ、これらのスポットを散策するのが定番のコース。昼間とは全く違う顔を覗かせてくれる嵯峨・嵐山エリアの冬の夜をご案内します。

まず嵐山花灯路がライトアップするのは、辺りが薄暗くなり始める17時からです。この時期は冬至に近いこともあって1年で最も夜が長い時なので思う存分ゆっくりと楽しむことが出来ます。時間に余裕があれば是非早めにいって、昼間の嵯峨・嵐山を堪能して下さい。昼間と夜のギャップを楽しむことが出来ると思います。例えば昼間の竹林の小径は青々とそびえ立っていますが、ライトアップされた竹林は黄金に輝いています。まるでかぐや姫が生まれてくるかのようですよ。

●開催日程

※雨天でも「灯りと花の路」「いけばなプロムナード」は実施。

●開催場所

●アクセス

京都駅からはJRが、市内中心部からは阪急の利用が便利

 電車

 バス

嵐山の駅を下りると露地行灯が足元を照らします。和紙に包まれた暖かい行灯の光は、12月の底冷えする京都の夜を暖かいものにしてくれます。幻想的な雰囲気は昼間とは全く違うので、ワクワクしながら夜の散策を楽しむことが出来ます。見どころは沢山あり、その全てがそれぞれの素晴らしさを引き立てているのですが中でも見逃せないのが竹林と渡月橋です。

竹林の小径

image by: 京都・花灯路 - Home | Facebook

嵐山花灯路で、一番人気のスポットは竹林の小径(こみち)です。野宮(ののみや)神社から大河内山荘へ抜ける小径にそびえる竹林がライトアップされます。青々とした竹林がライトアップされ黄金色に染まる様は圧巻です。

観光客のほとんどがこの竹林をお目当に来ているので大変混み合います。特にこの辺りは小径というぐらいなので道幅が狭くあまり長い間見ていることは出来ません。じっくり目に焼き付けて進みましょう(笑)。強いて言えばライトアップが始まる17時直後や20時半の消灯直前などが比較的空いているかも知れません。また平日は比較的人が少ないので狙い目ですよ。

渡月橋

image by: 京都・花灯路 - Home | Facebook

嵐山花灯路で、2番目に人気のスポットは渡月橋です。ライトアップされた渡月橋は闇夜に浮かび上がり、背景の嵐山はレインボーカラーに照らしだされます。渡月橋、大堰(おおい)川、背後にそびえる嵐山がグラデーションのようにライトアップされている光景は是非見て欲しいと思います。この辺りはお土産やさんも多く大変賑やかな場所なので混雑は覚悟して下さいね(笑)。

その他でおススメなのは法輪寺です。法輪寺では毎年恒例のイベントで、お堂に向かって「プロジェクションマッピング」が行われます。プロジェクションマッピングは、建物など立体物への映像の投影のことです。最近はよく色々な場所で行われているのがニュースなどで取り上げられていますよね。

法輪寺は、十三参りで全国的に有名なお寺です。数えで12歳になる子供が福徳と知恵を授かりにお参りするお寺です。境内の静けさとは裏腹に、お堂に映し出された色彩がとても鮮やかです。嵯峨・嵐山エリアとはいえ、渡月橋を渡って外国人観光客に大人気のモンキーパークの近くにあるので穴場と言った感じです。法輪寺は山の中腹にあるので、嵐山の市街を一望することが出来ます。是非、夜の法輪寺から花灯路で賑わう嵯峨・嵐山の夜景を見てみて下さい。なかなか夜の法輪寺には行かないですからね~。

嵐山花灯路は、夜の嵐山・嵯峨エリアを、行灯の光をたよりに散策するイベントです。ライトアップされた寺社仏閣や、竹林の小径、渡月橋などのスポットを楽しむことが出来ます。思ったより広い範囲なので、予め散策するコースを決めておくといいかもしれません。

嵐山駅周辺には所々屋台が出ているので、休憩しながら楽しんで下さい。京都の冬ならではの「ダイコ炊き」(大根のたいたん)などは芯から身体が暖まります。嵐山の冬の一大イベントなので、紅葉のシーズンに負けず劣らず、かなりの観光客が訪れます。12月の京都はとても冷えるので、厚手のコート、マフラー、手袋、帽子や耳あてなど防寒対策をしっかりとってください。靴下2枚履きはマストです。

京都は年中夜楽しめるイベントも沢山あるのが良いですよね。本当に羨ましく思います。

いかがでしたか? 京都は日本人の知識と教養の宝庫です。これからもそのほんの一部でも皆さまにお伝え出来ればと思っています。

image by: Shutterstock.com

英学(はなぶさ がく)この著者の記事一覧

毎年5,000万人以上の観光客が訪れる京都の魅力を紹介。特にガイドブックには載っていない京都の意外な素顔、魅力を発信しています。京都検定合格を目指している方、京都ファン必見! 京都人も知らない京都の魅力を沢山お伝えしていきます。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 おもしろい京都案内 』

【著者】 英学(はなぶさ がく) 【発行周期】 ほぼ週刊

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け