日本のサービス業「生産性が米国の半分」という悲しすぎる現実

 

ボランティアさんの善意に頼っている「やさしいサービス」を、事業化して運営すれば、もっと「やさしい社会」になるはずです。

先の報告書では、他の産業の比較も行なっているのですが、「機械・電気・情報通信機器」「輸送用機械」「金融・保険の分野でドイツと比較すると、日本の方が生産性が高いこともわかりました。

実はこれにはからくりがあります。

ドイツでは製造業などを中心にワークシェアリングで雇用を増やしているため、今回の比較だと日本の方が生産性が高くなってしまうのです。

日本では「雇用創出」が叫ばれていた数年前、ワークシェアリングに関心が集まったことがあります。ワークシェアリングは「人々の間で雇用を分かち合うこと」を意味し、労働時間の 短縮によって仕事の機会を増やす方法です。

つまり、長時間労働をなくすには、ワークシェアリングは最善の方法なのです。

日本ではパートなどの非正規雇用と正社員との賃金格差が大きいので、まずはその格差是正が前提条件となりますが、今回の報告書は日本サービスの質とは何か? 豊かさとは何か? ということを考えていない社会になってしまっていることを痛感させられる報告書でした。

image by: MAHATHIR MOHD YASIN / Shutterstock.com

※本記事は有料メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』2018年4月11日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』(2018年4月11日号)より一部抜粋

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