4月と言えばビジネスマンにとっては異動シーズン。送られる側も受け入れる側も、緊張感が続くのがこの季節です。無料メルマガ『音多秀茂の【富と成功の5つのタネ】』の著者・音多さんによると「何十年も前からずっと同じ部署にいる」人に限って、凝り固まった考えになる傾向があるようです。音多さんは、異動することによって培われる「相手の立場を感じるセンス」の大切さについて解説しています。
杓子定規な人達
今日は人間関係のタネをお届けします♪
さて、4月と言えばビジネスマンには異動シーズンですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか? 今月異動や転勤した人は不慣れな環境や新しい仕事や人脈作りが落ち付くまで半年ぐらいかかるんでしょうねぇ。一方異動が無い人も、チームに新スタッフが入ってきたり、得意先変更などもあったりしてしばらくバタつく時期かと思います。
ちなみに私の会社ではこの時期異動が無くても安心していられません。四半期毎に異動の可能性があるからです。しかも内示の出るタイミングが異動日の2週間前くらいと遅いので、辞令を受けると一瞬意識が飛びます(苦笑)。私的には過去に10回以上の異動と引越しを繰り返しているので異動は内心こりごりですが(+_+)…。
とは言っても20代から30代にかけてのまだ価値観が固まらないうちは、少なくとも3回以上の異動を経験した方が良いかと思います。それも他部署への異動経験を持つ事です。
例えば営業の人なら商品を構築する設計や、製造を行う工場、または調達を行う購買部門への異動を希望すると良いですね。またどの部署の人であっても総務や経理部門を経験しておけば、後々管理職になった時の労務管理や経費管理でその経験が生きます。
こうした異動の目的は自分を総合的にレベルアップさせる他に、ある大事な感覚を養う事に有ります。
その感覚とは「相手の立場を感じるセンス」の事。
例えば入社後20年ずっと同じ部署にいる人がいたとします。最近そういう人を見かけるのは稀ですが、昔から長く続いている会社には割とそういう方が多くいます。「この人何十年も前からずっといるな~」って人。
傍から見ていると、そうした人達は異なる会社にいても必ず同じような性格になっていきます。かなりの確率で。それは柔軟性が無く、非常に凝り固まった仕事をする傾向になる事。特にその人ならではの「正義」に縛られて仕事をするようになる事です。
彼らはもう何十年も同じ所で同じ仕事をしているわけですから「一番正しいのはコレ」という自分なりの正解を持っているわけです。そしてそのルールから外れる相手を正義の剣で一刀両断にします。だから相手が異動して来た新人さんでもお構い無し。自分の理想に合わなと感情的になり、相手をぶった切る。当然、正義ですから罪悪感もありません。
「音多さん、私は間違っていません。正しい事をして問題を起こさず、会社の利益になる事をしているのに何が悪いんですか!悪いのは引継ぎが出来ていない相手方でしょう!」
いやはやその通り、あなたのしている事は正しい事です。ただやはり間違いが有るとすればその「態度」が問題なんですね。正義と悪は紙一重です。正しさも行き過ぎれば悪となります。その見境が無く、杓子定規で物事を進めてしまう態度が悪となります。
例えばここで、何度も部署移動を経験している人だとそうはなりません。何故なら部署移動する度に何度も頭を叩かれて、初心を忘れ無いからです。仮に相手がミスをしても「いやいやそういう事はあるよ、じゃあ次にミスをしないように仕組みを整えておきましょうか」と相手の立場を理解して「受容」してあげる事が出来ます。これを「実るほど頭を垂れる稲穂」と言います。
だから心当たりのある人は考えて下さい。あなたに豊富な経験が有るなら、次はそこから相手を受容する「余裕」を生み出してみましょう。余裕が無いと仕事が無味乾燥でつまらないものとなります。仕事があるレベルに達したなら、次は余裕を生み出す仕事の仕方を考える。
そんな戦略から富と成功が生まれるんですね。
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