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世代間の意識格差か。団地で小学生女子に声をかけた「男」の正体

最近の新築マンションは、表札もないところが増えています。必然、お互い名前もわからないので、引っ越しの挨拶に困ることも多いとか。それに引き換え、郊外にある高経年団地などは昔ながらのコミュニティがまだ残ってますが、管理組合は悩みが尽きません。今回の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』では著者の廣田信子さんが、最近の団地におけるコミュニティのあり方について問題を投げかけています。

団地内不審者の正体は…

こんにちは! 廣田信子です。

コミュニティがしっかりしている(はず)の団地の役員さんの嘆きを聞きました。

最近引っ越してきたばかりの若いファミリーの母親から、管理組合に相談がありました。団地の敷地内で、小学校の低学年の女の子が男性おじさんに声をかけられいろいろ個人的なことを聞かれた。心配なので何か対策を考えてほしいというというものです。

役員さんは言います。

その母親は、子供の話を聞いて、外部の不審者が団地内に侵入して、子供を物色しているのでは…と思って、引っ越してきたばかりということもあって、怖くなったようですが…よく話を聞くと、団地内の高齢居住者の一人が見かけない子だなと思って気軽に話しかけたのだと思われます。

子供を見ると、話しかけたくなる気持ちはよくわかります。今どきの若い母親は子供が声をかけられたら不審者と思うのか…時代も変わった…と役員さんはしみじみと。

この団地はコミュニティがしっかりしているから、安全で子育てにいい環境だと自負していた役員の方にとってはショックだったと思います。

1年半前に論争になった、マンションでの挨拶禁止? の話を思い出しました。

● 波紋を呼んだ「マンション内での挨拶禁止」は、時代の流れなのか?

この論争を聞いたとき、自分たちの団地には関係ない話と思ったことと思います。治安やコミュニティに自信を持っていた団地でも時代が変わると居住者の感覚も変わることを思い知らされた出来事だったようです。

でも、だからこそ、顔の見える関係をつくることが必要なのですが…、一方で、昔の感覚で、初対面の子供に対して、

「何階に引っ越してきたの?」
「お名前は?」
「お母さんはお仕事?」

なんて、気軽に聞くのはもうNGだと自覚することも必要だと思いました。あ、別に、この事例で、こんな質問をしたという訳ではありません。単なる事例です。

私の、小学生の女の子の孫も、学校帰りに、家の近くでしつこく男性から道を尋ねられて、怖くなって逃げて帰ったというような話をつい最近聞きましたので、心配する母親の気持ちもよくわかります。

世代が共存するマンションでは、時代の変化に対応した関係づくりが必要になるのだと改めて思いました。なかなかたいへんです。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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