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誰が買うのかと思ったら…。amazonで棺や骨壷が売っている理由

繁盛するためのさまざまなワザを毎回紹介する無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』。今回は、著者で繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんもビックリというマーケティング方法を紹介しています。キーワードは「青春」と「葬儀」です。

青春温泉

東京西多摩に、土日は入場制限が掛かるほど人気のある温泉施設があります。ここが東京か、と驚くほどの山奥にあり、ひなびた風情のあるレトロな温泉です。

つるつる温泉」。その名の通り、肌をつるつるにしてくれるアルカリ性泉質で、「美肌の湯」として評判です。

奥多摩の玄関口ということもあり、登山・ハイキング帰りのお客さまも多く立ち寄ります。

もちろん、この温泉目当てで電車とバスを乗り継ぎ、やって来る人も多くいます。最寄り駅からは、1時間に1本しかバスがなく、不便な場所ですが、多くのファンが足を運びます。

また、このバスが、“観光気分”を盛り上げてくれるのです。「青春号という名の機関車型バスなのです。しかも、機関部と客車に分かれた、けん引車を利用しています。しっかりと機関車風情を醸し出しています。

この温泉に人が集まって来るのは、場所や登山客が主たる要因となってはいるのですが、私はこの温泉のキャッチフレーズが集客効果をさらに高めているのではないかと考えています。というより、確信しています。

このキャッチフレーズを見るだけで、中高年以上の人は興味を持つはずです。

生涯青春の湯

若い人が見れば、ダサいだけですが、中高年以上なら、ジワジワと心に響いてきます。お見事。素晴らしいフレーズです。

amazon

何でも売っているアマゾンですが、「骨壺」、「墓石」なども売られているのをご存知でしょうか。誰が買うのか? という疑問を持つかもしれませんが、世の中にはぼったくりの葬儀を出せない人はたくさんいます。

墓石はなくても構いませんが、最低限のことをするためには、「棺」と「骨壺」は不可欠です。特に「棺」ですが、アマゾンでは安く売られているのです。葬儀屋さんに頼むと、最低5~6万円は掛かりますが、アマゾンなら2万円程度です。葬儀屋さんで「棺」だけを買うこともできないので、結局は5~6万円では済みませんし。

ある福祉施設の方は、お金の無い入所者が亡くなった時に、アマゾンで購入して、火葬のみ行ったということです。行政からの補助もありますが、税金なので、できる限り安く済ませなければなりません。こういう需要があることに驚きです。

アマゾンで売っているのは助かりますが、葬儀のカタチは、もっと変わらなければいけませんね。

image by: Casimiro PT/Shutterstock.com

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なぜ、人はモノを買いたくなるのか。欲しいという感情は、どこから生まれるのか。消費行動における人の心理を知れば、売れるモノが見えてくる。売り方がわかる。小手先のテクニックなど、いらない。人を研究すれば、やるべきことはすべてわかる。

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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