織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の中で、最後に天下を獲ったのは「鳴かぬなら鳴かせてみようホトトギス」と、まず何よりも辛抱を説いた家康。これは現代にも通じる教訓です。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、なんでもせっかちな「キミジカさん」に、会話における「急がば回れ」の効用を説いています。
カブせワザ
さて、本日はキミジカさんのお話。
年に数回大阪に行くんですが、そのとき交差点や歩道、地下鉄の通路などで
- 歩くのが速いなあ…
と感じます。世界一早足で歩くのは大阪の人だそうですが、その分、大阪にはイラチーさんが多いんじゃないでしょうか。西日本ではイラチー言うらしいんですが、いわゆる
- 気が短くてイライラしがちな人
のことです。ま、東京にもたくさんいますよね( ̄∇ ̄)。
まあ、どんなものでも速いほうがいいと考えるのが現代ですがそれがそうでもないんですよね、人間関係ではね。
キミジカさんたちは、まず
- 会話でも急ぐ
んですよね。で、急かされた相手がだんだん不快感を募らせてケンアク、ケンカになったりすると。よくあることです。
この「会話を急ぐ」というのは、本人(キミジカさんのこと)が思っている以上に
- 悪が大きい(◆_◆)
とハッキリ言っておきましょう。仕事でもそうでしょうが、この害悪は家庭内では想像以上に絶大です。仕事上の会話は、ハッキリした目標や立場の上下があるので、まーーだ害悪が小さくて済むんでしょう。ですが、家庭内では
- そんな単純な会話は行われない
んです。家庭内には営業目標のようなハッキリした目標はありませんし、立場は上下に固定されず、タテヨコが変動しますよね。こうした場面では、会話を急ぐことで相手の機嫌を損なうと
- コミュニケーションがとれなくなる
んです。
え?そんなに会話を急いぐことはない?それならもちろんOKですよ。でも自覚がないだけってこともありますからね(◆_◆)。
会話を急ぐ、これの典型的な振る舞いが
- 相手が話しの終わりに自分の言葉をカブせてしまう
ってヤツです。たとえばこんな感じ。
「今日、学校で宿題を提出したのね。そしたら、先生が…」
「褒めたの? 叱られたの?」
「褒められたわけじゃないんだけど…」
「じゃ、叱られたの?」
……( ̄∇ ̄)コレですよ、コレ。キミジカさんの証明、カブせワザ。これは
- 相手の話を最後まで聞いていない
- クローズドクエスチョンが多い
- どこか否定的なニュアンス
が特徴です。あ、クローズドクエスチョンって、「イエスかノーか」「AかBか」みたいな二者択一的な返事をさせる質問のことですよ。ちなみにオープンクエスチョンっていうのは、「どうしたの?」「どこに行ったの?」というタイプです。どちらがいいという問題ではなく、ふたつをウマく織り交ぜることで良い会話ができるとされています(^^)b
このカブせワザ、すごく詰問調なんですよね。追い詰められていく感じがして
- 会話というより尋問
なんですよ。どこか犯人扱いっていうか、悪いコトでもしたんだろって疑われているようで。しかも速いし。
で、あなたやご家族がキミジカさんの場合、まずは
- カブせない
ことを目指しましょう。ご家族の場合には、是非
- 優しく指摘しつつ必ず止めるよう言う
ことです。いや、あの不快さはやった方には解らないかもしれないから。将来のコミュニケーション不全の芽を摘んでおくんです。
そしてね。キミジカさんたち、とりあえず最後まで話を聞こう。キミの話は、それからだからね。
あ、聞かないのか( ̄∇ ̄)。
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