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ジャニーズや宝塚出身者のバラエティトークがいじめを招く理由

後輩をパシリに使う、先輩に口答えしてはいけないと言った、運動部などにありがちな悪い習わしはなくしていきたいものです。今回の無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』では著者で漫画『ドラゴン桜』の指南役としても知られる親野智可等さんが、中高生に圧倒的な影響力をもつタレントたちによる、悪い習わしを笑い話で済ませるバラエティ番組のトークに警鐘を鳴らしています。

ジャニーズや宝塚の先輩・後輩トークは笑い話なのか?

テレビで、ジャニーズのアイドル数人がおしゃべりしている場面を見たことがあります。主にデビューする前やデビューしたてのころの思い出話でした。

だいたい次のような感じです。

「A君は、○○さんのパシリだったよね」
「うん、そうそう、ジュニア時代はときどき荷物を持たされたりとか…」
「オレは先輩の△△さんによく買い物に行かされた」
「ああ、あれね。見たことある。□□さんにも行かされてたじゃん」
「けっこう、オレたち体育会系っぽくない?

無邪気な思い出話に花が咲くといった演出でしたが、私は気になりました。というのも、アイドルの言葉は若者や子どもへの影響力が大きいからです。

特に中学生や高校生は、「先輩」とか「後輩」などという言葉に敏感です。こういった話を聞くことで、次のような認識が刷り込まれていくのではないかと心配になりました。

部活などにおける先輩・後輩の上下関係によって、苦しんでいる中高生はたくさんいます。こういった上下関係はパワハラやいじめに直結するものでもあります。思い出話がいけないということではありませんが、こういった若者や子どもへの影響を考えて言葉を選んで欲しいと思います。

宝塚音楽学校出身者のおしゃべりでも、先輩・後輩の異常な上下関係が披瀝されることがよくあります。

こういった話が次から次へと繰り出され、スタジオは大いに盛り上がります。

中には、「すばらしい伝統ですね」などという共演者もいます。でも、こういった話は中高生に悪影響があります。

こういった話は本当なのでしょうか?昔の話ではなく、今もそうなのでしょうか?もし今もそうなら大問題です。

中高生に悪影響という以前に、そもそも宝塚音楽学校に在籍している生徒たちの人権問題です。パワハラ、モラハラ、いじめであり、人権無視も甚だしいと言わざるを得ません。こういった馬鹿げた「伝統?」によって苦しむ生徒も多いでしょうし、それによって夢を摘まれる生徒もいるでしょう。

宝塚の経営者や校長はそれを知っているのでしょうか?改善への指導をしているのでしょうか?それとも、知っていて放置しているのでしょうか?もし今もそういった事実があって、それを放置しているのなら大問題です。

image by: Shutterstock.com

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5年連続でメルマガ大賞の「教育・研究」部門賞を受賞!家庭教育メルマガの最高峰。教師生活23年の現場経験を生かし、効果抜群の勉強法、子育て、しつけ、家庭教育について具体的に提案。効果のある楽勉グッズもたくさん紹介。「『親力』で決まる!」(宝島社)シリーズは30万部のベストセラー。

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【著者】 親野智可等 【発行周期】 不定期

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