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ビジネス書を読み漁るなら、まずは「論語」を読むべき納得の理由

2,000年以上も前に書かれた「論語」。このあまりにも有名な書物は、現代でも多くの人の指針となり、広く読まれ続けています。今回の無料メルマガ『がんばれスポーツショップ。業績向上、100のツボ!』では著者ので経営コンサルタントの梅本泰則さんが、論語から経営や経営者に役立つ言葉をピックアップし紹介しています。

商売に活かす「論語」

あなたは、「論語」を読んだことはあるでしょうか。「論語」は2,000年以上も前に書かれた書物です。ですから、いかにも古臭いことが書かれているようにも思えますね。では、そんな古い書物がなぜ今まで読み続けられて来たのでしょう。それは、多くの人にとって、実にタメになることが書かれているからです。

リーダーの心得のようなことも多く書かれていますが、普通の人たちにも通じる言葉がたくさん出てきます。いわば、人としての生き方が書かれた書物です。しかも、いつの時代にも当てはまる内容が多いので、皆の心に響きます。

例えば、今日本では、いじめやバイトテロといった人のあり方が問題になっていますよね。金もうけだけに走って、人をだます企業があるのも問題です。また、資本主義の発達は、貧富の差を生んでいます。さらには、環境破壊を起こしている状態です。大変バランスの崩れた社会になってしまっています。そうした状態をどうしたら解決できるかということを示唆してくれる書物でもあるのです。

実は、「論語」が生まれた時代は、バランスの崩れた時代でした。ですから、それを正しい方向に持っていきたいという思いがこの「論語」には詰まっているのです。つまり、人はどうあるべきか、国はどうあるべきか、社会はどうあるべきか、現代の私たちにとっても、参考になる考え方が述べられています。そして、商売の参考になる言葉も多いのです。

そこで、この「論語」のなかから、商売の参考になりそうなものをいくつかピックアップして紹介してみたいと思います。

故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る

ということですね。

経営に必要なこと

君子は本(もと)を務(つと)む。本立ちて道生ず

という言葉があります。経営は根本が大事だということですね。根本とは「経営理念経営方針」のことです。それを明確にすれば、会社の進む道が明らかになります。さらに、こんな言葉があります。

一以(いつもっ)て之を貫く

これは、「強い意志をもって自分が正しいと思うことをやり通す」ということです。会社で言えば、理念を貫き通して社会の発展に尽くす、ということを意味してるでしょう。根本のありかたを示しています。次にあげる言葉は、

君子は義に喩(さと)り、小人は利に喩る

です。ダメな会社は利益だけを考えるが優れた会社は社会に貢献することを考えている、ということを意味しています。利益だけを考えているとおかしなことが起こるのはそのためです。

経営戦略について述べられた言葉もあります。

遠きを慮(おもんばかり)無ければ、必ず近き患いあり

これは「遠慮」という言葉のもとになったものです。その意味は、「経営は長い目で戦略を立てることが大切で目先のことだけを考えていると失敗する」ということになります。よく分かりますね。

経営に関する言葉はこれくらいにして、次は「経営者」に関する言葉を拾ってみます。

経営者に必要なこと

人の己を知らざるを患(うれ)えず、己の能なきを患う

比較的有名な言葉ですので、聞いたことがあるかもしれません。この意味は、「他人が自分を評価しないことに腹を立てるのではなく自分の能力が足りないことを嘆きなさい」ということです。もっと、自分の力をみがくことが大切だといっています。プライドの高い人が陥りやすい現象ですね。謙虚にならなくてはいけません。さらに、同じような言葉で

人の己を知らざるを患えず、人を知らざるを患う

があります。これも、他人の評価を気にするより他者を認めることが出来ることの方が大切だということです。素直さが必要ですね。次に、

君子はこれを己に求め、小人はこれを人に求む

という言葉があります。優れた人物は何事も自分の責任として考え人のせいにしない、ということです。さらに、

小人の過(あやま)つや、必ず文(かざ)る

とあります。だめな人は過ったときに必ず人のせいにするのです。人間の大小が、ここで分かります。最後にあげる言葉は

徳は弧ならず、必ず隣あり

です。徳のある人の周りには、必ず同じような徳性の高い人が集まってくると言います。徳というのは、他人を大切に思ったり、正しい行いをしようとする態度のことでしょうか。経営者は徳を身につけないといけませんね

いかがでしょうか。まだまだ紹介したい言葉はありますが、これくらいにしておきます。論語にはこの他にも商売に活かせる言葉がありますので、ご自分なりに引っ張り出してみてください。

■今日のツボ■

image by: Brian Maudsley / Shutterstock.com

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ワン・トゥー・ワンコンサルティング代表。スポーツ用品業界での経験と知識を生かし、業界に特化したコンサルティング活動を続ける。
スポーツ用品業界在籍33年の経営コンサルタントが、スポーツショップの業績向上法について熱く語ります。スポーツショップのために書かれた、日本初のメルマガです。ここには、あなたのお店がかかえている問題を解決するヒントがいっぱいです。

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【著者】 梅本泰則 【発行周期】 週刊

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