業務に慣れたり、社内の役職が上がり忙しくなるほど「いつものミーティングなんて時間の無駄」などと思ってしまう傾向に陥りがちですが、いったい何がそう思わせてしまうのでしょうか。今回の無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』では著者の佐藤しょ~おんさんが、「そもそも会議に対する社員の認識がバラバラな事が原因」とし、会議で押さえるべきポイントを記しています。
会議の意味とは
私はサラリーマン時代、無駄な仕事はやりたくない人だったんです。ま、これは誰でも同じですよね。でも本当にそう振る舞えるのかは話が別ですよ。
私にとっての無駄な仕事というのは、やっても効果が出ない、もしくは投下した資源(人、モノ、カネ、時間)と比べて効果が低いということです。そういう仕事は、言下に
● やっても意味がないからやらない
って突っぱねるんです。ここで大人しく引き下がるような人は、ホントに大したことありませんから、それからは相手にしません。というか、こういう断り方をされると、もうこいつには頼むまいと思うみたいで、相手の方が近づいて来ませんから。つまり私的にはおバカ判定機能が付いた断り方だったんですね。当時はそこまで分かっていませんでしたけど。
まともな人は、やっても意味がないと思いますって言われたら、
- それはどうして?
- どこがマズいの?
- どこをどう修正したら良いの?
という疑問が立ち上がるはずなんですよ。それを自分の腹に落とさず、断られたからムカつくとか、アイツは仕事をイヤがるとか、付き合いづらいとか、協力的じゃないとか言われても、私には馬耳東風、おバカが一人去って行って清々したくらいにしか思いません。
で、上記ポイントを明確にするために会議をするんです。会議ってアイデアを出し合う場所ですから。
ちなみに、サラリーマンにとって役職が上がれば上がるほど、仕事に於ける会議の比率が高まります。だから会議を生産的に行うという視座と、そのためのスキルって大事なんですよ。
仕事というのは、正しい設計図の元、関係者全員が同じ方向を向いて、同じ未来の景色を見て、走ったら必ず上手く行くんです。日本という国の生産性が下がったのは、この方程式に則って仕事をしなくなったからです。
そもそもの設計図にバグがあったら、いくらやっても成果なんて出ませんし、関係者がバラバラの方向を向いていたら、お互いが足の引っ張り合いになりますし、未来の景色が共有されていなければ、時間の進行と共に意見の食い違いが発生しやすくなるんです。リーダーやマネージャとして仕事を振り返る場合、どこに問題があったのかを検証するときに、これを考えるんですよ。そしてここでの問題点を矯正する場が会議なんですから。
今日の会議ってところで何をするんだっけ?何が目的なんだっけ?と考えると、会議の成果物が明確になります。アイデア出しが目的なら、設計図を作っている段階ですから、ここでは意見を言わない、アイデアを出せない人は不要なんですよね。そしてここでは結論は出ないかも知れません。これが目的の会議で無理矢理結論を導こう、ゴールに辿り着こうとするから、バグのある設計図のまま走ることになるんです。
設計図が出来上がったら、関係者全員を同じ方向に向かせるという次のステージになるわけです。ここでは、関係者たちがちゃんと設計図を理解しているのか、そこに書かれている役割や、ステップ、期限を理解しているのかの確認をするわけです。誰が、いつまでに、何をするのか、を全員が共有のモノにするのが目的になるわけです。
最後の同じ未来の風景を見るというのは、プロジェクトを成功させる最後の味付けです。これは完全に精神論なのですが、仕事が人間のやるものである以上、気分を高めるという仕掛けがどうしても必要です。仕事なんだからやれよ、で動く人ばかりじゃないのです。そんな人には、この仕事の意味や意義、これが会社にどんな良き影響を与えるのかを理解させることで、動機付けをするわけです。それが未来の風景を共有するということです。
これ全部、会議の目的ですからね。
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