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なぜ、人気の飲食店コンサルはすべての仕事に期限を設けるのか?

活気に溢れる店とそうでない店、人気を呼ぶのは当然前者であることは間違いないのですが、ではそのような雰囲気を醸成するにはどのような手を打てばいいのでしょうか。今回の無料メルマガ『飲食店経営塾』では著者で飲食店コンサルタントの中西敏弘さんが、活気を含めた「いい当たり前」の風土化に成功したある経営者の例を紹介しています。

あなたの会社では、「いい当たり前」が風土化されてきていますか?

先日、ご支援先の社長さんと自店の視察が終わった後、「もう一軒行きましょう!」ということで、開店後間もないであろうお店に立ち寄った。

なかなかコンセプトは面白そうなお店だったが、なんせ、オペレーションが良くない。開店して間もないということだろうが、たくさんのスタッフがいるのに、ほとんどのスタッフが「いらっしゃいませ」も「ありがとうございました」も言わない。だから、店内には活気のかけらもない

店長とおぼしきスタッフは、異常に髪が長くて、前髪も邪魔そう。しかも、オーダーをとるのもとても面倒くさそうな対応で…。

おまけに、料理が出てくるのも遅い。オープンキッチンなのに、キッチンスタッフは皆動きがぎこちなく、指導しているスタッフはいるにはいるが、あまり指導もしない。

何より、最も気になったのが、皆、「つまらなそうな顔をして仕事をしている。お客様を楽しませようなんて思って、働いている人は皆無だ!悲しいことではあるけれど彼ら、彼女らにとっては、こんな風に仕事をすることが「当たり前」なのだろう。

正直、すぐに店を出たかったが、料理を待っている間、社長さんと色々な話ができた。そこで出たのは、「いい当たり前の風土、空気感習慣づけをさせることが非常に大切という話をずっとしていた。

この社長さんの店は、とにかく「元気の良さ」が目立つ店。僕が店に行っても、本当に活気があってすごくいい店だと思う。活気だけでなく、働くスタッフが皆笑顔が溢れていて、だからなのか、とても楽しそうに働いている

それが、自分たちだけ盛り上がっているのではなく、きちんとお客様にも目を配り、時には会話をしながら、お客様をもてなしている。もちろん、料理も美味しいし、料理を出すスピードにもこだわっている。

これらすべてが、今は「当たり前」のように行う風土ができつつある。だからこそ、「いい当たり前を継承していくことが重要だし、これからも「いい当たり前をたくさん作っていくことが重要だという話でまとまった。

しかしながら、社長の会社も最初からできていたわけではない。

などなど、すべてが最初からできていたわけではない。粘り強く時間をかけて何度も何度も伝えてきたことで、社内に「やって当たり前」という風土を作り上げることができた。しかし、この過程では、もちろん「痛み」もあり、何人かのスタッフも去っていった。

ただ、「いい当たり前」が風土化すればすごく楽で、上記のようなことに“違和感”を覚えう人は入社してこないし、仮に入社したとして価値観のズレを感じて去っていく。

だからこそ、いい風土を会社・店に植え付けることは、企業の最初のステージにおいてすごく大切だ!ここで「いい当たり前」が構築されないと、企業の成長スピードは上がらないし、きっと、店舗の売上も上昇気流を描くことは難しいだろう。

僕がご支援している会社は、ご支援開始時は、皆、3~5店舗の規模だ。だからこそ、「いい当たり前」の風土を作ることにすごくこだわる。上記の店の仕事以外でも、

などなど、意外に“世間で当たり前のこと”、つまり、飲食以外の業界において当たり前のことをすごくうるさく言う。

特に、飲食業界では「期日を守るというのが非常に弱い。だから、すべての仕事に期限を設け、それを確実に守るという習慣づけをすごく大切にしている。

なぜなら、期日を確実に守れれば、それだけ「行動」していることになるから、「結果」も出やすくなるからだ。この「期日を守る」という風土が構築できない会社は間違いなく成長できない!

さて、あなたの会社では、「いい当たり前」が風土化されてきていますか?

image by: Shutterstock.com

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【著者】 中西敏弘 【発行周期】 毎週2回

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