「伝えたのに」部下が自分の思い通りに動いてくれない根本的原因

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「きちんと伝えたはずなのに、相手から返ってきた意図しない結果にイライラした」といった経験のある方、多いかもしれません。こうした「伝達の誤差」は、なぜ生まれるのでしょうか。無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者でセミナー講師も務められている佐藤しょ~おんさんは、「情報発信者側」が把握すべき、「受け手側」の特性などについて詳しく解説しています。

誤解が減らない理由とは

日本人って基本的には善良な人が多くて、ワザとイジワルをしてやろうと考える人は少ないと思うんです。ビジネスの様々な場面でも、家庭に於いても、自分が所属している組織が良き方向に進むように善意を持って行動する人がたくさんいると思うんですよ。

それなのになぜ揉めごとや諍いが減らないのかというと、これは我が家でも同じなんですけど、

 ● こちらが意図したことが正確に伝わっていないから

なんです。

人間に於けるコミュニケーションでは、話し手の方も前回書いたような定義を曖昧にすることで、受け取り手が誤解をする余地を作っていますし、受け取り手側の言語理解力の低さによって、歩留まりが下がるということもあって、これが相乗効果を生んで

 ■ なんでそんな話になっちゃってるわけ?

という事態を生むんです。

ここ数年、STEMという概念が一般化して来ましたが、ScienceもTechnologyも、Engineeringも、Mathも、概念の全てが数字とロジックで構成されていて、そこには誤解の生まれる余地が無いんですね。科学というのは、物心二元論とか存在論という概念が土台になっていて、同じ条件環境なら誰がやっても同じ結果になるという前提の元、発展してきたわけです。つまりここには誤解が無い(あるとしたらどこかに、誰かにエラーがあったということです)のですよ。

私は経歴上、有機化学、電気、ITとなぜかこのSTEMの領域もやったのですが、数字とロジックはそこが便利なんですよね。

でもそれが当たり前になると、人間もそのような存在だと勘違いするようになるんです。

ところが人間って感情を持ったアナログな存在ですから、数式を扱うようにはいかないんです。そしてビジネスというのは、これがSTEMに関するものであれ、操作するのは人間なんですね。ITのプログラムや、工作機械のように、命じたことがそのまま実現する世界ではないんです。

ここは理系のビジネスパーソンに良く見られる現象ですが、そもそも自分の伝えていることに誤解の余地があるのに、それを受けた人が自分の思い通りに動かないとキレる人っているんですよね。それってプログラムのバグですから。

言葉の定義を明確にするというのは、バグを潰すようなものなんです。範囲と定義を明確にすることで、伝える側、発信者として、

 ● 私の意図はこうなのですよ

正しく伝えようとしているのです。面倒でもここは手を抜かない方が良いんですよ。

ちなみにこれをやったからといって、誤解がゼロになることはありません。それは理解力、記憶力、判断力に於いて、一人ひとりレベル差があるからです。

こうすることで、発信者側のエラーは極少化出来ますが、受け手もまた千差万別ですから。

私のセミナーでも40人が受講したら、理解度のランクって1番から40番までハッキリとした違いが生まれるんですよ。そして1番の人から先に幸せになっていくんです。ということが、1,700人以上の受講生と対峙するようになって理解出来ました。

つまり同じ話を聞いても受け取る側の歩留まりによって成果に差が出るということです。これもまた、広義の意味での誤解ですから。

だからこの次に考えるべきことは、自分の理解が正しいのかを振り返ることなんですよ。

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【著者】 佐藤しょ~おん 【発行周期】 平日刊

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