流行を扱う短命なビジネスではなく、「細々とであっても継続可能なビジネス」を狙う際には、どこに着目すればいいのでしょうか。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、「マイノリティの視点」にヒントが隠されているとし、ひとりの女子大生が立ち上げ、一部から熱烈な支持を得ているある商品の事例を紹介しています。
「貧乳ブラ」から学ぶ、マイノリティビジネスの可能性
「貧乳ブラ」という商品が売れています。胸が小さなことを密かに悩んでいる女性向けに開発されたブラジャーです。貧乳でも可愛く見えるようにデザインされた、貧乳特化商品だと言えます。
これまで、Aカップのブラジャーは、対象者が少ないせいか、品揃えが貧弱で、“お洒落”“可愛い”といった選択ができないでいました。諦めるしか仕方のないジャンルだったのです。
そこに、ひとりの女子大生が立ち上がりました。自身も貧乳の悩みを持ち、お洒落できない淋しさを経験していることから、この商品の開発に取り組んだのです。貧乳を気にすることなく、お洒落&可愛くなれる、ブラ&ショーツを創り上げたのです。しかも、自分ひとりの個人事業として、ブランドを立ち上げたのです。
貧乳人口はそれほど多くありません。いわゆるマイノリティ(少数派)なので、大手企業が参入するのは難しいのです。個人だからこそ、できることなのです。
「貧乳ブラ」は、これまで潜在需要がありながらも、存在しなかった商品です。しかし、例え対象人口が少なくても、小さな事業体には充分な数なのです。「ブラジャーなんか、いらないだろ!」という、おやじのセクハラ発言に耐えてきた女性が、これで自信を取り戻せるでしょう。
商品の写真を見ましたが、かなり可愛いと思います。デザインセンスが素晴らしいのです。
こうした“マイノリティな需要”は、他にもたくさんあるのではないでしょうか。
- 足のサイズが26センチ以上の女性
- 身長が170センチ以上の女性
- 子ども体型の女性
少数派ゆえに、あまり気づかれない需要が、どこかに眠っているはず。それを見つけ出せば、新たなビジネスチャンスとなるのではないでしょうか。
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