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プロが伝授。わかりにくい年金加入月数の計算を超簡単にする方法

皆さんは自分の年金の加入数を数えたことありますか? なかなか必要になってくるシーンは限られてくると思いますが、でも加入月が長ければ長くなるほど、とても面倒な作業です。もしもこの段階で間違えてしまうと、年金の計算そのものがおかしくなり、費やした時間も労力も水の泡になってしまいます。そうならないためにも、誰でもわかる、簡単な計算方法はないのでしょうか? そこで、無料メルマガ『年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座』では、著者のhirokiさんが年金加入月の計算方法を伝授。コツさえ覚えてしまえば、意外と簡単かもしれません。

絶対マスターしておいてほしい年金月数の数え方のテク

年金を計算する上ではもう必須といえる加入月数の数え方についておさらいしてみましょう。この月数計算は僕のメルマガ読者様は必修です。ハッキリ申し上げますと、この間の生年月日の出し方とこの月数計算できたら、年金は面白くなります^^ 年金は月数との戦いなんです(笑)。

しかし皆さんね、この月数計算でめちゃくちゃ苦労するんですよ。月数計算がわからないと年金は苦痛でしかないからですね^^; 特に昭和から平成、平成から令和に変わる時は「ん???わからん!」となって挫折していく。

僕も年金を習う時は最初は苦労しました。ただでさえ数字だらけなのに、辛かったです^^; でも今は面白いです。というかほぼルーティン…。それでも記事を書いてる時にたまーに、数え間違って全ての計算やり直したりします(笑)。

1ヶ月でもズレると計算しなおし直さなきゃいけないから泣きそうになる事がありますが…、にしても、数えるのは地道にやるしかないですが、数え方がわからないと苦労するからですね。特に加入月数を数えてる時に元号が変わったりするともうイヤ!ってなる人が多いですね。

だから今日はそれに苦労しないテクニックです。

それでは、昭和45年5月から昭和60年5月までの月数はいくつでしょうか?15年間だから15年×12ヶ月=180ヶ月でしょうか。うーん…1ヶ月足りないですね。181ヶ月です。5月から5月になってますが、12ヶ月を数える時は5、6、7、8、9、10、11、12、1、2、3、4月で12ヶ月です。

年度を数えると4月から翌年3月までが1年度ですよね。4月から翌年3月が12ヶ月間としたらピンとくる人も多いかも。4月からだと考えやすい人はいるかもしれませんね。

これはもう慣れですね。先に「年数」をササっと出したら、次は月をまとめる。
 ★60-45=15年(180ヵ月)
つまり、昭和45年5月から60年4月までをさっと出すと180ヵ月。次に、昭和60年「5月」までの期間だから、1ヵ月足して1181ヵ月となる。

じゃあ、昭和57年7月から平成13年10月までの月数はいくつでしょうか?

うわ!!違う元号が混ざってきましたね。

西暦に直すと1982年7月から2001年10月になるから、
 ★2001年-1982年=19年(228ヵ月)
228ヶ月+4ヶ月(←7、8、9、10月)=232ヶ月になります。でもいちいち西暦に直すのもめんどくさいので、元号で計算してみましょう^^昭和は63年までを用います(昭和64年1月7日まで存在しますが無視でいい)。昭和63年の翌年はもう平成元年。だから先ほどの昭和57年7月から平成13年10月の月数を出す時は、昭和63年-昭和57年=6年として、平成は元年から13年までの13年間を足す。だから19年となって
 ★19年×12ヶ月=228ヶ月
で、年間からはみ出た「7月、8月、9月、10月」の4ヶ月を足して232ヶ月となる。これだけ。

コツさえ覚えれば平成も令和も大丈夫

じゃあ、平成16年8月から令和8年2月までの月数は何ヶ月か??

平成は31年4月30日まで存在しますがそれは無視して、平成は30年までとします。だから、平成30年-平成16年=14年と、令和の8年間を足して22年間。

これだけ。西暦なら2004年8月から2026年2月だから、2026年-2004年=22年-5ヶ月=259ヶ月としてもいい。まあ…好きなほうで月数を数えてもらえればと思います。

ただ、日本は元号の歴史は大事だから、和暦と西暦どちらでも月数計算ができるといいですね!慣れたら何の苦労も無いので、この記事でマスターしてしまいましょう^^ 月数を数えるのが楽になったら年金はグッと楽になります。

ちなみに「平成は31年4月まであるけん、平成31年中に生まれた人はどうするんか!?」と思われそうですが、それはそのまま使うといいですね。さっきの平成16年8月からなら平成31年3月までとしたら、31-16年=15年(180ヶ月)-4ヶ月=176ヶ月ですればいいかなと思います^^

たとえ、平成31年を令和とみなしても平成16年8月から令和元年3月までは、(30年-16年)+1年=15年-4ヶ月=176ヶ月になるので問題はないです。

追記

最後にもう一つ押さえてほしい事があります。

月数計算の時、例えば昭和56年7月16日に会社に入社して厚生年金加入してから平成18年3月20日で退職した場合の月数は何ヵ月でしょうか?

日数が出てきましたよね。

でも年金の場合は日数では計算せず、月単位で見ます。とりあえず月数を数えると、昭和63年-56年=7年(84ヵ月)と、平成の18年間(216ヵ月)で、合計300ヵ月。

3月20日というような、退職日が中途の場合は「3月」は厚生年金月数に含めない。よって、余った6月、5月、4月、3月を引くと300ヶ月-4ヶ月=296ヶ月が加入期間となる。

しかし、3月31日の月末退職の場合は3月も含む。これは退職日(3月31日)の翌日(4月1日)に年金資格を失う(喪失日という大事な日)ので、「喪失日の属する月の前月までが加入期間」という決まりがあるから。これは超重要なので覚えておいてください^^
それでは今日はこの辺で!

image by: Shutterstock,com

年金アドバイザーhirokiこの著者の記事一覧

佐賀県出身。1979年生まれ。佐賀大学経済学部卒業。民間企業に勤務しながら、2009年社会保険労務士試験合格。
その翌年に民間企業を退職してから年金相談の現場にて年金相談員を経て統括者を務め、相談員の指導教育に携わってきました。
年金は国民全員に直結するテーマにもかかわらず、とても難解でわかりにくい制度のためその内容や仕組みを一般の方々が学ぶ機会や知る機会がなかなかありません。
私のメルマガの場合、よく事例や数字を多用します。
なぜなら年金の用語は非常に難しく、用語や条文を並べ立ててもイメージが掴みづらいからです。
このメルマガを読んでいれば年金制度の全体の流れが掴めると同時に、事例による年金計算や考え方、年金の歴史や背景なども盛り込みますので気軽に楽しみながら読んでいただけたらと思います。

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【著者】 年金アドバイザーhiroki 【発行周期】 不定期配信

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