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「ちゃうねん!知らんけど」他県民が戸惑う大阪府民あるある

関西圏のなかでも、ひときわ個性豊かで独自のカルチャーを持つ大阪。美味しいグルメに有名観光スポットなど、あふれんばかりの魅力を持つ大阪ですが、実は他県民からすると不思議にみえる県民性をもっているのです。

高知出身の筆者は東京よりも大阪のほうが身近で、週末には車で遊びに行くほど大阪は慣れ親しんだ場所でしたが、何度訪れても新しい発見がありました。

そこで今回は、実際に筆者や他県民たちが思わず戸惑ってしまったことや、大阪出身者たちに聞いた「大阪府民あるある」についてご紹介していきましょう。

会話は「ちゃうねん」からスタート

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例文:ちゃうねん!聞いて!

大阪では「ちゃうねん」と、否定形から会話がスタートすることがよくあります。しかし、よくよく話を聞いていると何も違うことはない場合があります。

ほぼ100%といっても過言ではないほど、大阪府民がいう「ちゃうねん」に深い意味はありません。「あなたを否定しているワケでもないので、気にしないでもらえたら嬉しいですね」と、大阪出身者談。

擬音を使いがち「ダーッ」「ガーッ」「シュッ」


例文:あそこの道をダーッとまっすぐ行ってシュッと曲がったら着くわ

大阪府民は会話にオノマトペ(擬態語・擬音語)をいれがちです。例文をもとにすると、「あそこの道をまっすぐいって曲がれば着く」これだけでも会話は成立します。

しかし、相手に分かりやすく、そして相手が道順を想像しやすいように、オノマトペを混ぜて教えてくれているのです。外見を褒めるときも「お兄ちゃんシュッとしとるなぁ」とオノマトペを使って褒めてくれます。謙遜しがちな日本人にとって、どストレートに褒められるより、受け入れやすいのかもしれません。

何にでも「ちゃん」「さん」を付ける

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例文:あめちゃんいる?

大阪では食べ物に対して「ちゃん」や「さん」などの敬称をつける傾向にあります。例えば、飴は「飴ちゃん」、豆は「お豆さん」など、親しみを込めた呼び方に。

大阪出身者に「みかんを『みかんさん』といいますか?」と、聞いてみたところ「大阪のおばちゃんなら、あるあるですね。ものに対しては『ちゃん付け』しがちで、人物含めて『さん付け』の汎用性が高いですね。ビリケンさんとか」と標準語で教えてくれました。

なんでも繰り返す「ホンマホンマ」「なんでなんで」「知らん知らん」


例文:(嘘でしょという返しにたいして)ホンマホンマ!

大阪府民は会話の途中で強調したいことがあったときは、同じ言葉を繰り返すことがあります。

気になったときは「なんでなんで」、分からないときは「しらんしらん」このように、会話では単語を2回繰り返して使うことが多いのです。

「そこ行くわ」「それ買うわ」は、だいたい行かないし買わない

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大阪府民との会話で「その服、どこで買ったん?」と聞かれたとしましょう。その際に、服を購入した場所を伝えると、「今度そこで買うわ〜」と返されることがありますが、だいたい買いません。そのお店にすら行きません。

もちろん例外もあるようですが、大阪府民の「今度買うわ」「今度行くわ」の「今度」は永遠に訪れないのです。

「行けたら行くわー」といって、ほぼ100%行かない

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例えば東京では、その場所に行けるかどうかは分からないけどなるべく行くようにするときに、「行けたら行く」を使う傾向にあります。それに対して大阪では、あまりノリ気ではないときや行きたくないときに使うことが多いのだとか。

筆者も大阪出身の友人を飲み会に誘った際に、「行けたら行くわ!」の魔のフレーズで延々と居酒屋で待っていたことがあります。関東と関西で異なるニュアンスなので、注意したいですね。

豊臣秀吉のことを「太閤さん」と呼ぶ

大阪府民は豊臣秀吉のことを「太閤(たいこう)さん」と呼びます。そもそも「太閤」とは、摂政や関白の職を退いて、その立場を子に譲った人のこと。

豊臣秀吉の場合、甥の豊臣秀次に関白を譲ったあと、太閤と呼ばれていましたが、死後もそのまま「太閤=秀吉」を指す言葉として、現代まで引き継がれているのですね。

実は通天閣には登ったことがない

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大阪の観光名所のひとつ「通天閣」。幸福の神さまとされる、ビリケン(さん)が鎮座する展望台からは大阪の美しい夜景を堪能することができるスポットです。そんな通天閣、実は大阪府民のなかには登ったことのない人が多いのだとか。

通天閣の高さは103m、2014年にできた「あべのハルカス」の高さは300mなので、大阪のナウいヤングは、あべのハルカスからの夜景を楽しんでいるのかもしれませんね。

梅田ダンジョンは大阪府民でも迷う

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阪急電鉄の梅田駅、阪神電鉄の梅田駅など、梅田とつく駅名が5つもある梅田地区。関西随一のターミナル駅ですが、乗り換えがかなり複雑。初めて訪れる人にとっては難易度が高いの駅なのです。

各駅は地下道路や歩道橋などで結ばれているのですが、1階を目指していたのに気がついたら2階にいた…そんな梅田駅は巷で「梅田ダンジョン」といわれるほどに。

土曜日のお昼は「新喜劇」

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大阪府民の土曜のお昼といえば、新喜劇の愛称でおなじみの「吉本新喜劇」。関西エリアを中心にMBS毎日放送系列で放映されています。

関西と愛媛ではいつも最新回が放送されており、筆者も祖母の家(愛媛)へ遊びに行ったときは、必ずといっていいほど土曜のお昼は新喜劇を見ていました。

しかし、関東の人にとってはイマイチなじみが薄いようす。どうやら東京では毎週火曜の夜24時からという深夜帯で放送されていて、筆者も上京してからは土曜のお昼は「王様のブランチ」を見るようになってしまいました…。

他人のことを「自分」という

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大阪では二人称に「自分」を使うことがあります。たまにSNSで見かける「自分、自分って自分のこというてるけど自分自分いうのやめて自分」というセリフについて、実際に大阪出身者に聞いてみると、「最後の自分の部分が『アンタ』とかなら自然です」と教えてくれました。

体育座りを「三角座り」という

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地面いお尻をつけて両膝を抱えるような座り方、体育の授業などの際にやったことがありますよね。体育座りや体操座りといわれることが多いみたいですが、大阪では「三角座り」といわれているみたいですよ。

豚まんといえば「551蓬莱」

ほっかほかでジューシーなお肉が入った「肉まん」。冬になるとコンビニのレジ横でよく見かけますよね。その肉まん、大阪では「肉まん」ではなく、「豚まん」と呼びます。

大阪府民におなじみの豚まんといえば「551蓬莱」です。新幹線の新大阪駅で降りたところから、551蓬莱の豚まんが目につきますよね。

筆者も551蓬莱で「肉まんひとつ」と注文した際、店員さんに「豚まんですね」と言い直されたことがあります。それほど大阪、というか関西圏では豚まんの方が通じやすいのかもしれないですね。

『みんなまあるく〜』といえば「竹本ピアノ」

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「ピアノ売ってちょ~だい」のフレーズでおなじみのタケモトピアノ。最近では都内のテレビCMでも見かけるようになりましたが、大阪府民は小さいころからあのCMに慣れ親しんでいます。みんな歌詞を見たことがなくても歌えるほど。

「特殊詐欺」に引っかかる率が高い?

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「オレオレ詐欺」や「還付金詐欺」などの特殊詐欺。以前は「大阪のおばちゃんはオレオレ詐欺に引っかからない」といわれていましたが、最近では、状況が変わってきている模様。

少し前のデータになりますが、「平成28年の特殊詐欺認知・検挙状況等について」(2016年)によると、特殊詐欺の認知件数は千葉県が481件、愛知県が352件に対し、大阪が725件と全国1位の件数に。

また、2017年は1,596件、2018年は1,622件、2019年は1,807件(暫定値)と増加傾向にあります。もちろん大阪のおばちゃんだけでなく、全国的にも気をつけていきたいですね。

JKのスカートが超長い

イメージです。image by:photoAC

大阪のヤングなJK(女子高生)は、制服のスカートを長めに履きます。

筆者の修学旅行先は大阪だったのですが、初めて梅田にある「ヘップファイブ(通称ヘップ)」を訪れた際、大阪JKのスカートの長さに驚いたことを覚えています。

長いといっても一昔前のようなスケバンのロングスカートではなく、おしゃれな古着風に着崩しているのです。

いきなり母から謎の「もう寝るで!」宣言

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大阪出身者によると、「実家に帰ると母から謎の『お母さんもう寝るで』といわれることがある。勝手に寝ればいいのに…」なんてことがあるそう。「もう寝るで宣言」は、大阪ならではの「おやすみ」なのでしょうか。

店員さんと仲良くなって、ニックネームをつけて、そして値切る

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気さくな性格の人が多いといわれる大阪府民は、誰とでも仲良くなれがち。お買い物で訪れたお店の店員さんともすぐに打ち解けて、ニックネームで呼ぶことも。ときには「まけてや〜」と値切ることも少なくないみたいです。さすが天下の台所、商人の街ですね。

「安く買えたもの」を自慢する

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大阪府民は高い値段で買ったものではなく、安く買ったものを自慢する傾向にあります。「このシャツ1,000円」「今日のコーディネート全部で3,000円」のように、お得に買えたことを話す人が多いそう。

大阪出身者に聞いてみると「高いものを自慢するとなんだか嫌味な感じがする」のだとか。

会話の最後に「知らんけど」

image by:Unsplash

筆者が最初に疑問に思ったのは、大阪旅行の際、たまたま訪れた居酒屋さんでのこと。店員さんにおすすめの料理を聞いたところ、「これが名物で、うちしか扱ってないよ。知らんけど」といわれたのです。口には出せなかったですが、心の中で「え…?知らんけど…?」と疑問が残りました。

このことについて大阪出身の人に話を聞いてみると、「情報が本当かどうか曖昧だけど伝えたいときに『知らんけど』を使う」のだとか。

たしかに、あのときの店員さんは「うちのお店でしか扱っていないとは限らないけど、美味しいからおすすめだよ」というのを伝えたかったのだろうと妙に納得しました。いや、本当は「知らんのかい」とツッコミたかったのですが。

このように大阪には、他県民が戸惑う「大阪府民あるある」がたくさんあります。もちろん今回ご紹介しきれなかったエピソードも含めて、まだまだ大阪にはユーモアあふれる文化が隠されているはずよ。

参考:平成28年の特殊詐欺認知・検挙状況等について(PDF),特殊詐欺認知件数【暫定値】(PDF),大阪府警察公式サイト

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※この記事はTRiP EDiTORから転載しました。(初出:2019/12/04)
※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。

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