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日本から「チー牛」認定された香港民主化リーダー、器のデカさを見せつける

香港デモ活動の中心的人物で「民主の女神」と言われた周庭さん(23)らが10日、香港国家安全維持法に違反したとして相次いで逮捕され、翌11日に釈放された事件は日本中に衝撃を与えた。日本語を流暢に話し、日本のサブカルチャーにも精通している周さんが逮捕された当時、日本のネット上では、彼女の逮捕に抗議する声がSNS上に多く寄せられた。

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そんな彼女とともに、香港デモの中心人物として活動していた香港民主化活動の元リーダー、黃之鋒(こう・しほう、ジョシュア・ウォン)さん(23)が、いま日本のネット上で話題となっている。そう、いつも周さんの隣にいた、あの好青年だ。

image by: VOA / Public domain(右:黃之鋒さん、左:周庭さん)

しかし話題は、どうやら「香港デモ」関連ではない模様。一体、どういうことなのか?

香港デモ元リーダーを日本のSNSが「チーズ牛丼」呼ばわり

事の発端は13日、Twitterに投稿された一つのツイートだ。

「周庭の隣にだいたいいつもいる」とは黃之鋒さんのことだが、「チーズ牛丼」とは何のことだろうか?

ここで言う「チーズ牛丼」とは、

の男性ことを指すネットスラングで、チーズ牛丼、略して「チー牛」と呼ばれることが多い。

元々は某巨大ネット掲示板に投稿された、上のような特徴と、以下のようなイメージイラストが元ネタとなっている。

た、確かに見た目は黃之鋒さんに似ている…と言えなくもない、かもしれない。このイラストの男性は「すいません、三色チーズ牛丼の特盛りに温玉付きをお願いします。」と、牛丼チェーン「すき家」の名物メニューをイキって(?)注文している。ネット上では、2018年頃からこのイラストのような男性のことを「チーズ牛丼」「チー牛」と呼んで、煽ったり揶揄しているのだ。

ちなみに、この絵を書いた方のツイートは以下のとおり。特にこういう男性を煽る目的ではなく、昔の自分自身を描いただけで、どうやら偶然の産物だったようだ。

ではなぜ、日本のネット上で「チーズ牛丼(チー牛)」と黃之鋒さんが話題になっているのかというと、先の「周庭の隣にだいたいいつもいるチーズ牛丼」ツイートに、黃之鋒さん本人が気づいて反応したからだ。

「チーズ牛丼食べたことないんだけど…」黃之鋒の器のデカさ

どうやら、この騒動に気づいた(誰かに教えられた)黃之鋒さんは、自身のフェイスブックに以下のような投稿をしている。

なんと、黃之鋒さんは香港にある「すき家」のチーズ牛丼の画像とともに「まだチーズ牛丼食べたことないんだけど」と投稿したのである。自身が日本のネットで「チーズ牛丼(チー牛)」と呼ばれていることを認識したのだ。

さて、そう呼ばれていることにまんざらでもない様子の黃之鋒さん。「チー牛」の特徴である「メガネ男」というイメージについて投稿された日本人作成の画像を引用して、以下のようなツイートも投稿。

実は黃之鋒さん、周さんに負けず劣らずの日本オタク文化好きで、ガンダムマニアとしても知られているようだ。

日本では「チー牛」などと揶揄されてしまうメガネ童顔黒髪男子だが、香港や台湾ではよく見かける容姿だし、しかも一連の香港デモを周さんと率いて、中国共産党や香港政府から、香港市民の「民主主義」を守ろうした元リーダーである。彼に限って言えば「陰キャ」だとか「イキって牛丼食ってそう」ということはないのだ。

とかく童顔やメガネ男子に厳しい日本だが、他人をルックスで判断してはいけないということを、今回の「チー牛」騒動は教えてくれたのかもしれない。

しかし、黃之鋒さん、今回の「チー牛」騒動を楽しんでくれたようで、日本人としては更に親近感が増してしまった。香港の未来や、彼らの安否も含めて、これからますます香港民主化運動に目が離せないのは間違いない。

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※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

image by: Honcques Laus / CC0

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