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修羅場でもいいんだよ?大人の「コミュニティ内恋愛」はこじれてからが本番だ

世の中にはサークルや飲み友達、趣味の集いなど、さまざまなコミュニティがあります。そんな人間の集まりで一番トラブルになるのが「男女のもつれ」、つまり恋愛問題です。そんなコミュニティ間の恋愛トラブルに巻き込まれたという経験を語るのは、メルマガ『毎月1000人集客するプロ講演家が教えるコミュニティづくりの秘訣』の著者でベストセラー作家・起業家の岡崎かつひろさん。岡崎さんは自身のメルマガで、過去の恋愛トラブルから得た教訓と、コミュニティ内の恋愛はアリかナシかについても言及しています。

サークルやサロンで多発する恋の修羅場。組織のリーダーは許す?無視する?プロがアドバイス

コミュニティの中で揉める原因になるのは、恋愛です。というのも、当人同士はもちろん、コミュニティメンバーも巻き込んだ大騒動に発展する可能性が高いからです。

実は、僕がコミュニティ運営において一番困ったトラブルと言うのはこの恋愛です。といっても、僕自身の恋愛トラブルではありません、メンバー間の恋愛の仲裁で巻き込まれたのです。なにが起こったのかというと、あるコミュニティにリーダーがいてその人が結婚することになったんです。結婚相手である彼女はこのコミュニティ内にいました。このカップルは男女ともにリーダーシップを張っている感じでした。ここまでは問題なかったのです。問題は、彼がこのコミュニティ内で過去に何人かの女性と付き合っていたことです。

僕は、コミュニティ内で彼氏彼女がいてもいいと思うんです。付き合うことがあれば、当然別れることもありますよね。そこは別にいいと思います。ただ問題はそれをよく思っていない人もいます。今回のトラブルは、まさにそんな感じで、以前からリーダーのコミュニティ内恋愛についてよく思っていなかったメンバーの一人の女性が、リーダーの恋愛関係に対して怒りを感じていたらしいのです。彼女はすごく正義感が強くて、彼のこれまでの恋愛遍歴について「許せない」ところがあったのでしょうね。このトップを張っていたリーダーの男女2人が結婚することになったとき、リーダーとメンバーの女性とで揉めたんですよ。

彼女の言い分としては、「あんたが結婚するなんて信じられない」ということだったんでしょうね。そこで僕が仲裁に入ったんですよ。今振り返れば、軽率だったなと思うんですけど、その時僕は「それぞれには正義があるし、どっちが正しいとか言うのはないよ」と言いました。そしたらメンバーの女性は、彼女なりに思ったことがあったんでしょうね。今度は、怒りの矛先が僕のほうに向き「あの男性の味方をするなんて!」と、僕自身が超バッシングされました(苦笑)。

「正義」はひとぞれぞれ。価値観の違いを認め合うこと

コミュニティ内で自分の正義とか正しさを強く押し出してしまうと、コミュニティ内としてはバランスが取れなくなってしまいます。いわゆる結婚観とか恋愛観は、人それぞれに違うので、「これが正解」というのはありません。結婚が正しくて一生独身でいることが間違っていると言うわけでもありません。離婚した方が幸せな人たちもいるわけですから。離婚だって認めてあげたほうがいいですよね。恋愛だってどういう恋愛をするかは本人の自由ですよね。他の人がとやかく言うものではありません。だけど「自分が正義と思わないものはすべて悪」というのもどうかと思います。

コミュニティを運営するうえで、恋愛問題での注意点は、まず正解がない。全員が正しいと言うことです。
自分が正しいと言うのも1つは正解なんだけれども、育ってきた環境が違いますから。それがそれに違う答えがあるんだと言うことを受け入れることが大切です。とは言っても、勃発しちゃうときはしちゃいます。そのときに大切なことは、まわりは男女どちらの味方もしないこと。どっちの見方をしてもいいことはありません。

コミュニティにおける恋愛結婚観は、それぞれに自分の考えがあってそれぞれが正しい。そういうスタンスでいることが大切です。解決は本人同士でしてもらうしかないですね。

コミュニティ内の恋愛は禁止にするべきか

「コミュニティ内でのトラブル回避のために、恋愛は禁止にすべきだ」という話もあります。恋愛オッケーと言ってしまった場合、恋愛間のトラブルは必ずといっていいほど起こります。その場合、当人同士だけでおさまらずまわりの人を巻き込んだケンカに発展し、さらにそれが原因で組織が空中分解する可能性も出てきます。恋愛をしていない人からしたら「せっかくみんなで楽しいコミュニティ内を作ってやっていこうと思っていたのに、恋愛でもめた一部の人たちのせいで、それが崩れるなんて!」と許せない気持ちになるのもわかります。

組織崩壊を避けるためにも、最初から「恋愛禁止」というルールをつくっておくのもいいでしょう。それも1つの手です。ただ、そうはいっても実際には男性、女性が複数いたら自然とどこかで恋愛は始まるものです。「恋愛禁止」のルールがあったら、隠れてこそこそ付き合うことになりますよね。そうなるとなにが起こるかというと、知らないところでトラブルになっているということにもなりかねません。

普通に考えたら恋愛したいと思うんですけどね。かっこいい子がいたり、かわいい子がいたら仲良くなったときにやっぱり付き合いたい、結婚したいということもあるでしょう。それに、恋愛禁止ルールを強いてしまうと、コミュニティとして存続しなくなってくる可能性があります。

「恋愛禁止」ルールはトラブル対策には有効。反面、別の問題も

「恋愛禁止ルールを強いてしまうと、コミュニティとして存続しなくなってくる可能性がある」。これはどういうことかというと、コミュニティ外で彼氏彼女ができた場合、コミュニティの活動を続けにくくなってくるということです。たとえば、お互いに同じコミュニティに所属していたら、土日の休みはお互いコミュニティに参加しようということになるでしょう。でも、相手がコミュニティに属していない場合は、コミュニティ以外のところで会うことになりますよね。そしたら今まで毎週来ていたコミュニティが2週間に1回しか来なくなるかもしれません。もちろん、たまには彼女、彼氏を連れて参加することがあるとは思いますよ。

また、相手がいない人だったら、出会いを求めて今所属しているコミュニティ以外の活動を増やすことになります。そうなると、こちらもやはりコミュニティに参加する回数が減ってきます。もちろん、コミュニティ以外で彼氏彼女がいる人もたくさんいるので、参加率が減ったからと言ってすぐにコミュニティメンバーが減少していくわけではありません。ただ、可能性としては、恋愛や結婚を機に、メンバーから抜けていく人たちが一定数出てくるだろうということです。と言うことは、恋愛できる環境じゃないと、せっかく入ったメンバーが彼氏や彼女ができるたびに、どんどん抜けていってしまいます。そう考えると、長い目で見たときに恋愛禁止のコミュニティというのは多分長続きしないんじゃないかということです。

では、コミュニティ内の恋愛を認めるときは、どうしたらいいのかというと、まずは最初に恋愛に関してのもうルールを設けることが大切です。コミュニティ内で付き合うのはOK。しかし、2人のケンカをコミュニティ内に持ち込まないこと。メンバーに相手の悪口を言わないこと。メンバーも男女どちらの見方にもつかず、中立な立場を取ること。別れた後も、コミュニティ内の一メンバーとして、お互いに大人の対応を取ること。

そういったコミュニティ内における恋愛ルールを決めたうえで、認めること。ルールやコミュニティ内の方針を、最初にしっかりと決めておくことが大切です。

目指すならサーバントリーダーシップ(支援型リーダーシップ)

これまで組織はトップダウンで動いてきました。それはコミュニティでも同じです。しかし、21世紀型のリーダーシップは「サーバントリーダーシップ」で動きます。

「サーバントリーダーシップ」とは、アメリカのロバート・グリーンリーフ博士が提唱したリーダーシップ哲学で、「リーダーはまず相手に奉仕し、その後相手を導くものである」というものです。つまり、これまでのようにトップダウンで上から下に指示を出す「支配型リーダーシップ」ではなく、コミュニティメンバーそれぞれが持つ力を最大限に発揮するためには何をしたらいいかを考える。そして各個人が最大限力を発揮できる環境づくりをするのがリーダーの役割なのです。

だからリーダーがかわいそうなくらい一生懸命やっていると、まわりが「手伝ってあげないと組織が回らないよね」といって、サブリーダーが誕生し、メンバーそれぞれの自主性が育ち、組織として育っていきます。こういう形の方が僕は健全だと思います。

そのため最初から「これやってくれない?」とお願いするよりかは、まずはリーダーが全部やってみせて、そこにどれだけの作業がかかっているかと言うことをみんなに知ってもらう。その中で自発的にこれをお手伝いするよと言う人が現れるのを待って、それぞれの人にお願いをしていくと言うのがベストなやり方です。山本五十六氏の「やって見せて、言って聞かせて、やらせて見て、ほめてやらねば、人は動かず」という言葉がありますが、まさにこれですね。

僕自身もコミュニティ運営にかかわっていますが、完全にこの形です。まずは、コミュニティのリーダーである自分が率先して動く。僕はなんでもやりますよ。タクシーを止めるときも僕自身が一番先に走って止めにいくし、セミナー会場のセッティングなどもやります。その姿を見たまわりのメンバーが「リーダーが大変だから、支えないと!」ということで、今必要なことはなんなのかということを自ら考えて行動しだすのです。これがうちの文化になっています。

image by: shutterstock

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多くの人が仕事や人生において困ること。この力がないことで、どれだけ多くの人が悩んでいることでしょう。仕事が進まない、起業したがうまくいかない、恋人ができない、実はこれら全ては共通する問題により起きています。 それは、『人が集められない』 ということ。毎月1000人が集まる講演会を成功させるベストセラー作家であり起業家の岡崎かつひろが教える、コミュニティ作りと集客の秘訣。人が集まる自分になるための一歩を踏み出しましょう。

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