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トランプ「国外逃亡」の本気度は?大統領選敗北で急転直下の投獄も

米国のトランプ大統領は16日、大統領選挙の激戦州で南部2州で選挙集会を行った。そのうち、ジョージア州での演説中に、民主党のジョー・バイデン前副大統領に敗れ場合、「米国を去らないといけなくなるかもしれない」と述べ、波紋を広げている。

トランプ大統領、選挙敗北で国外逃亡か

米国を去るとはどういうことなのだろうか。支持者を喜ばせるための冗談めかした発言にも思えるが、しかし本当にそうなるかもしれない。

現職の大統領であるトランプ氏はホワイトハウスにいる限りさまざまな面で守られている。だからこそ、トランプ大統領は是が非でも再選しなくてはならない。なぜなら、トランプ氏が大統領の地位を失えば、彼には大きな不幸が待ち受けているからだ。

トランプ氏の破滅①ホワイトハウスを出れば破産

世界各地でさまざまな事業を展開しているトランプ氏。オフィスビル開発やホテル、カジノを手広く経営し「不動産王」の異名を取った。ニューヨーク5番街にそびえる高さ202メートルのトランプタワーはあまりにも有名だ。

その一方で多額の借金を抱えている。「ニューヨーク・タイムズ」によると、カジノやゴルフ場、ホテルビジネスの破綻や不振で4億2100万ドル(約445億円)もの債務を抱えているという。負債総額は10億ドルを超えているのではと見る試算もある。

保有資産が景気低迷による打撃を受ける中で、負債の返済期限が迫っているとも伝えられ、一族による経営は逼迫している。

トランプ氏がホワイトハウスにいる間は返済期限の延長も可能だろうが、大統領職ではなくなった途端、それは難しくなるだろう。

巨額の債務返済のため、所有する不動産資産は軒並み売却される可能性があり、トランプ氏が築いてきた富は一気に底をつくかもしれない。

トランプ氏の破滅②脱税の疑いで逮捕

トランプ氏が大統領就任前の18年のうち11年間も所得税を納めず、2016年と17年の納税がわずか760ドル(8万円弱)しか払っていなかったことが、「ニューヨーク・タイムズ」のスクープで明らかになった。トランプ大統領は「フェイクニュースだ」と反論したものの、金逃れだとして激しい批判を浴びている。

トランプ氏は過去18年間にわたり、9500万ドルの所得税を納税している。日本円で約100億円にものぼることから、これだけ聞けば多額の税金を納めていることになる。

しかし、トランプ氏はこれを“還付金”という形で次々と取り戻していくのだ。例えば、テレビ出演の際のヘアカットで7万ドル(約740万円)、娘のイヴァンカ氏も10万ドル(約1050万円)。このような経費とは言い難いお金をビジネス費用として計上することで、7290万ドルの還付を受けるなどしているという。

日本の確定申告で同じようなことを行ったら、すぐに税務署から連絡が来そうな話だが、後に大統領になる人物がこのようなことをしているのだ。

トランプ氏のこれらの納税手法が、現在内国歳入庁(IRS)の監査対象となっており、結果次第では多額の罰金を科せられると予想されており、場合によっては脱税で逮捕という可能性もあるかもしれない。

もし敗戦なら選挙結果を認めない

投票まで2週間余りとなった米国の大統領選挙。トランプ大統領が新型コロナウイルスに感染するなどの波乱もあり、現時点では民主党のバイデン前副大統領がリードしていると言われている。

劣勢を受けてかどうかは不明だが、トランプ大統領は選挙結果を受け入れるかどうか明言していない。その理由をトランプ大統領は、「郵便投票は大規模な不正につながる可能性がある」と繰り返し発言。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響から、今回の選挙では郵便投票の利用が大幅に増えるとの見通しがあるためで、もしトランプ氏が敗戦しても、その結果を認めない恐れがある。

投票結果が全て出揃う前に予想結果が不利と出た場合、トランプ大統領は早々に「選挙で不正が行われた」と言うだろう。一方で、自分の勝利が確信できた途端、高らかに勝利宣言するだろう。

トランプ大統領は不正行為を告発する「選挙監視員」を各地の投票所に計5万人配置する方針を明かした。しかし、彼らの中には中立でもなんでもなく「トランプ軍」を自称し、「目的はトランプ氏を再選させることだ」と豪語する監視員もいるという。

トランプ氏の大統領再選を望む過激な武装勢力が投票所の周りに集まることで、民主党支持者の投票を妨害するとの懸念も出ている。

トランプ破滅へのカウントダウン

トランプ氏が一番恐れているのは、大統領の地位を失うことで起訴されて有罪判決を受け、刑務所に送り込まれること。彼は何が何でもそれを避けたいのである。

もし、トランプ氏が大統領選挙でバイデン氏に敗れた場合、「選挙結果は不当だ」という主張を繰り返しながら、就任式までの間に2カ月あまり移行期間で、何かを仕掛けてくるかもしれない。本当に国外へ逃亡する企てを立てるかもしれない。その際はロシアのプーチン大統領を頼るのではとの見方さえある。

11月3日まであとわずか。トランプ大統領が今後どのような動きを見せるのか、目が離せない。

iamge by : Devi Bones / shutterstock

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