1年前に立てた目標を覚えている人はわずか7%というデータもあるそうですから、6月ともなると新年に立てた目標や誓いを封印し「来年こそ」と先送りした人も多くいるはず。なぜ毎年のように繰り返してしまうのでしょうか?5月27日に創刊されたメルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』の著者で「5つの仕事を掛け持ちする時間管理の専門家」石川和男さんは、意気込みも努力も「目標だけでは続かない」と、欠けていることがあると指摘。人生の夢を叶えるには、「目標」のほかに3つを揃えた「4点セット」が必要とレクチャーしています。
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目標だけでは、あなたの夢は実現しません!
「キャリアコンサルタントの資格を取ろう!」
「中国語を話せるようになろう!」
「独立して起業しよう!」
AI時代を生き抜くためには、専門的能力を身につけなければならない。資格取得、語学の習得、独立や転職など大きな目標まで、人はさまざまな目標を立てて、チャレンジしようとします。しかし……。
目標を掲げたときは、張り切っていたのに、1か月もたたないうちに、いつもの日常に戻ってしまう。そんな経験は、ありませんか?余談ですが、年初に立てた目標を年末に覚えている人の確率は、たった7%だそうです。100人に7人。それぐらい目標を立てても実現できない。実現できないどころか目標を忘れてしまっているんです。
ダイエットをしていたのに、仕事のストレスで、ランチにラーメン半チャーハンセットを頼んでしまう。しかも完食。今年こそ合格しようと購入した行政書士の通信教材。いつの間にか教材一式が机の3段目の引き出しに。最終的にはメルカリに出品。けっこう良い値段で売れたと安堵する。いつの間にか高く売ることが目的に変わっている。転職するために会計を勉強しようと思っていたのに、仕事が忙しいと言い訳して電卓すら買っていない。
なぜ、人は三日坊主で終わってしまうのか?
それは、目標しかないからです!正確にいうと「目標」はあったとしても、「目的」がないからです!資格を取りたい、語学を学びたい、独立したい……は、すべて「目標」なのです。
たとえば、「英語を話したい!英語を話したい!英語を話したい!」と思っているだけでは、話せるようになりません。勉強も長続きしません。なぜなら、そこに「どうして英語を話したいのか?」という明確な「目的」がないからなんです。
ここでいう「目的」とは、あなた自身の強い願望です。「子どものころからの夢だった観光業界の仕事につきたい。そのためには英語は必須科目。話せるようになって就職活動をしているライバルに差をつけよう」「ハワイに移住して、うどん屋を開業したい。現地の方々とコミュニケーションを取るために語学力を鍛えておきたい」「グローバルな世界。外資系の企業に入社し、自分の能力を最大限に引き出そう!」これらが「目的」です。
「目的」を果たすために、「英語を学びたい」という「目標」があるのです。「目標」しか持っていない人は、スランプに陥ったり苦しくなったりすると、モチベーションも下がり、あっという間に挫折します。しかし、「自分がこうなりたい!」という「目的」があれば、その思いが強ければ強いほど、具体的であればあるほど、どんな誘惑にも負けずに継続できるのです。
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目的につながる目標だけではダメな理由
ただし、目的と目標だけあれば、よいわけではありません。
「いつかハワイに移住しよう」
「いつか外資系の企業に転職しよう」
でも、今は会社が忙しいから来年にしよう、新婚なので貯金をためてからにしよう、子どもが生まれたので成長してからにしよう…… 明確な期限がないと、どんどん先延ばしをしてしまいます。
必要なのは期限です。
「子どもが小学校に入学する来年までにハワイへ」
「6ヶ月後に行われる採用面接までに」
など意図的に期限を設けてください。期限がないと、実現できない「夢」のままで終わってしまいます。期限があって、はじめて「目的」になり、夢が現実になります。
あとは、具体的な数字に落とし込む。たとえば、6か月後に行われる面接試験までにトーイック900点を目指す。そのためにテキストを4回転、問題集を3回転、模擬試験を……というように具体的な数字で目標を達成させる計画を立て実行する。
英語を話したいという「目標」、外資系の会社にいくという「目的」、6か月後という「期限」、テキスト4回転などの「具体的数字」、この4つがあってはじめて「英語を話す」ことが実現できるのです。
落ちこぼれだった私が、税理士になれたのも
私は、偏差値30の全員合格の高校。大学は夜間の定時制、しかも留年。建設会社の経理部に入社するも、今でいうブラック企業。現場からは「誰のおかげで飯が喰えると思っているんだ」と言われ、営業部からは「クーラーのあるところで仕事ができていいな~」と嫌味を言われる。役員は親会社からの出向で出世の道もない。
そんな人生から脱出するために「自分には何ができるのか?」を考え、独立開業できる税理士を目指しました。つまり、ブラック企業から脱出して人生を逆転させるのが「目的」。その手段として税理士試験に合格することが「目標」。5年で合格すると「期限」を決め、月単位、週単位で勉強の計画を立て、テキスト3回転、基本問題を4回転、模擬試験を月1回見直すなど「具体的な数字」に落とし込む。
強い「目的」があるので、飲み会も断り、専門学校も休まず通う。「期限」があるので、その日まで頑張る。「具体的な数字」があるので、計画にそってやり遂げられる。目標を達成するための4点セットがそろっていたおかげで、私はどん底から脱出することができたのです。
あなたも、生き残りをかけた勝負にでるとき、何となく資格を取ろう、転職しよう、独立しようという「目標」を立てるだけではなく、その先にある「目的」まで考えてみてください。人生の夢を叶える4点セットは、「目的」「目標」「期限」「具体的数字」です。
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