「遅発性副反応」のデータを明かさぬワクチンキャンペーンの問題点

 

もっと言うと、副反応の重さによって補償金を前もって決めておくなどすればさらにいい。例えば副反応症状が1週間を超えるごとに10万円給付といった具合にである。またこういった施策によって正確なデータの回収も可能となるので、取引としてもそんなに悪くはない。このデータが新たなワクチンの研究開発、さらには新たな感染症対策に大いに役立つことは言うまでもない。公衆衛生への先行投資と考えればいい。

人が、他人や周囲から頻りに勧められる何かに対し不安を覚えるのは不信があるからである。国が本気でワクチン政策を進めたいならこの不安の原因を少しでも減ずる努力をすることである。前にも言ったが、それには誠実な説明と確実な補償を置いて他にはない。

しかしながら今の政府の態度は「この状況が続くのが嫌なら黙って注射を受けろ」と脅しているかのようにも見える。ワクチン以外は何もしていないのだからそう見えるのも当然である。そこには誠実な説明も確実な補償もない。これでは不信は永遠に拭えない。何もせず何も語らずして誰かを納得させるなど幻想に、そう、ただの幻想に過ぎないのである。

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ここにあるエッセイが『8人ばなし』である以上、時にその内容は、右にも寄れば、左にも寄る、またその表現は、上に昇ることもあれば、下に折れることもある。そんな覚束ない足下での危うい歩みの中に、何かしらの面白味を見つけて頂けたらと思う。

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