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松嶋菜々子が“白髪交じりのおばさん”に?イメチェンで見せたアラフィフ女優の本気度

嵐の松本潤さん(38)が主演する20日スタートのドラマ『となりのチカラ』(テレビ朝日系)に出演する女優の松嶋菜々子さん(48)。占い好きなアラ還(アラウンド還暦)という一風変わった役どころを演じます。白髪交じりの“おばさん”役という、これまでの松嶋さんでは考えられないオファーを受けた理由はどこにあるのでしょうか?『家政婦のミタ』(日本テレビ系)を手掛けた遊川和彦氏が脚本を担当することも大きく影響しているようです。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが解説します。

松島菜々子に見る、日本でのアラフィフ女優の居場所

何らスキャンダルも起こしていないにもかかわらず、ひとりのタレントの話題があたかもタイミングを合わせたかのように複数の媒体で公になることがあります。

こんな時は“要注意!”と昔、先輩記者から教えられたことがあります。そのタレントの周辺で“必ず何か大きな変化が起きているから…”と。

今回、松嶋菜々子がそうでした。

私の印象は“自らのメンテナンスに時間と費用を十分過ぎるくらいかける女優”です。

今でも時々恵比寿界隈で、彼女の車が停まっているのを見つけると、ひとり心の中で“やってる、やってる…”とほくそ笑んでしまいます。女優としての職業意識が非常に高い女優さんなのでしょう。

そんなに松嶋のニュースってあったっけ?と思った方に説明しましょう。

FRIDAY」では“松嶋菜々子に浮上する『家政婦のミタ』続編出演の可能性”という記事が。

週刊女性PRIME」は“松嶋菜々子が松本潤ドラマに“サブ”で出演、親友女優に倣う「名バイプレーヤーの道」”という記事2本が、2日続けて公になったのです。

1月20日からスタート予定の『となりのチカラ』のプロモーションという“匂い”はプンプンですが、それにしてもマスコミが、松嶋の今後の動向に注目している証でしょう。

今から11年前に放送された『家政婦のミタ』の平均視聴率20%台半ばで、最終回では40%という驚異的な数字を残しました。水曜日の夜の1時間が、昨年末の『NHK紅白歌合戦』を越してしまったわけです。

そんな伝説のドラマの復活が、密かに水面下で進行しているということになれば、ファンならずとも気になるところでしょう。

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一方『週刊女性~』の記事は“芸能界でも仕事を選ぶことに慎重な松嶋が、今後は主演という縛りには拘らず、バイプレーヤーとして生きていくことを決断”という内容でした。

この2本、根底に流れるテーマは全く同じ種類のものでしょう。

これまで、ドラマに出演するなら主演、もしくはそれに準ずるポジションというのが松嶋の最低条件だったと言われてきました。

それが“これからはチョイ役でも積極的にやりますョ”という意思表明だとしたら、そこには私たちが想像する以上のものが隠されていることが理解出来ます。

私が松嶋の変化を強く感じたのは、2019年4月期の連続テレビ小説『なつぞら』でした。この作品で私は、松嶋の女優としての覚悟のようなものを感じたのです。

“松嶋は腹を括ったなぁ…”と思いながら、毎朝彼女の演技を観ていたのを、非常に懐かしく感じます。

広瀬すずがそのきっかけなのかはわかりませんが、どんな人気女優でも、必ずと言っていい程ターニング・ポイントなるシーンがあるものだと思います。

ですから松嶋がMatt化した『Uber Eats』のCMを観た時も、私はさほど動揺しませんでした。

デビューしで数年後の、たぶんまだ将来の方向性を模索していた頃に『とんねるずのみなさんのおかげです』で見せた松嶋も知っていましたから、これぐらいのコメディエンヌぶりは、腹を括れば彼女の許容範囲だろうと感じました。

日本の芸能界では、アラフィフ以上の女優さんが活躍出来る土壌はまだまだ少ないように思えます。

較べるのが違うのかもしれませんが、ハリウッドではメリル・ストリープを代表とするように、アラフィフ以上の女優さんが第一線で活躍していますよね。

これは興行的にも、彼女たちが主演でもビジネスが十分に成立しているからです。

もちろん圧倒的な企画力と脚本のおもしろさ、撮影技術があることも否定できません。

そしてハリウッドでは、なによりファンそのものの女優を見る目が成熟していることがビジネスにつながっていると言えます。

それが日本では、残念ながらまだまだ女優は年齢とともに隅に追いやられる傾向があることも現実だと思います。

この話をロサンゼルスのパパラッチに雑談交じりで話したら「大体米国のゴシップ誌では“メリル・ストリープがバイプレーヤーとしての道を”なんて概念そのものが存在しないョ…」と一笑に付されてしまいました。

可愛くて元気一杯だった女優さんが“年齢とともにいい味出てきたねぇ…”と思わせてくれるまでの過渡期には、肉体的にも精神的にも乗り越えなければいけないものがたくさんあるでしょう。

是非そのどこかで“腹を括って”、私たちに“女優魂”を見せていただきたい…そう思います。

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プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao

記事提供:芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄の「本日モ反省ノ色ナシ」

image by : 松嶋菜々子 公式サイト

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