その優しい雰囲気とお笑い芸人特有の話術、コミュニケーション術でメディアでも大人気の『ウッチャンナンチャン』の内村光良さん。実は多くの関係者が彼のリーダーシップのとりかたを絶賛しているといいます。果たしてそれはどのようなものなのでしょうか?メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の中で紹介していきます。
「理想の上司」No.1の理由とは?⇒『内村光良リーダー論』
畑中翔太・著 朝日新聞出版
こんにちは、土井英司です。本日ご紹介する一冊は、「ウッチャンナンチャン」内村光良さんのリーダーとしての側面に光を当てた、異色の一冊。
何で内村さんなんだ?と最初は疑問に思ったのですが、じつは内村さんは明治安田生命保険が新社会人となる学生を対象に行ったアンケート調査で、「理想の上司ランキング」5年連続1位に輝いている人物。
本書は、TVCMやプロモーションなどの仕事に携わっており、内村光良さんとも仕事をしたことのある著者が、関係者24人にインタビューをし、浮き彫りにした、『内村光良リーダー論』です。
「内村さんの現場は必ずいいチームができる」と業界内で噂されるリーダーシップとはどういうものか。
多くを語らないのに、周りが自ずと導かれる、大御所なのに奢らない、肩書に上下をつけない、先頭にだけ立たず「移動」してくる、いつも同じメンバーだけで仕事をしない…。
上下差をつけず、いくつになっても学習意欲を失わず、現場に立ち続けるリーダーシップは、現在にこそ、求められているのかもしれません。
読んでみて、リーダーとして反省することが多々ありました。
堅苦しい理論ではなく、あくまで感覚的なリーダーシップ論ですが、読んでいて爽快感と納得感があります。
百戦錬磨の専門家集団が納得してついていくリーダーシップとはどんなものか、知りたい方は、ぜひ読んでみることをおすすめします。
さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。
誰よりも一番「汗」をかく
内村は年齢を重ね、芸能界においてそのポジションが上がっていっても、いつまでも「自分もやりたがる」
内村はたとえ相手が出演者であろうが、プロデューサーであろうが、照明のスタッフだろうが、衣装の助手だろうが、それぞれの存在に全くと言っていいほど「差」をつけない。というより内村の中にそこに「差」が存在しない
「チームにおいて、内村さんはリーダーとしてもちろん先頭にもいる。でも、時に一番後ろにもいたり、僕らの真横にいたりするんです」(飯山直樹氏)
内村の周りのスタッフや関係者は「内村が目指す番組づくり」のために働いているが、決して「内村の目的や出世」のために働いているのではない、という感覚をみなが持っている
内村は周囲に「緊張をさせない人」
「内村さんは、相手に考えさせるんですよ。監督として『自分はこうしたい』というプランを当然持っているのですが、一度周りの人にも意見を聞くから、一緒に仕事をしていて、“いつ球を渡されるか”という緊張感がいつもあります」(栗谷川純氏)
いつも同じメンバーだけで仕事をしない
リーダーはたとえ「答え」が見えていても、それを1から10まで説明せず、3くらいしか言わないほうがいい。さすれば、残りの7はチーム全体が想像しようとしてくれる。そしてここでもう一つ重要なのは、その「3」の中に、課題に対する解を導きだすヒントとなる“本質”を含めること
「今日は機嫌が悪い」をつくらない
「内村さんは昔から終始変わらず『俺も売れたい』という発想の人です。誰が売れていようが、それはすごく良いことだねって素直に心から思っていて、『じゃあ俺も売れよう!』と考える」(飯山直樹氏)
Clubhouseでご紹介いただいた本ですが、リーダーとしても、プレイヤーとしても学びの多い内容で、ぜひおすすめしたい一冊です。
新書なので、スキマ時間の読書にもおすすめです。
ぜひ、読んでみてください。
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