食品ロス大国の汚名返上へ。画期的なバウムクーヘン「淡路島ばぁむ」は何がスゴいのか?

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余った食材が大量に廃棄されている飽食国家、食品ロス大国、ニッポン。世界中で食糧難が叫ばれて久しい中、我が国でも何か良い改善策はないのでしょうか? 今回、繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、自身のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の中で紹介するのは、日本中の「ご当地廃棄食品」を使った淡路島の画期的な名物バウムクーヘン。こういった動きが加速すれば、ビジネスにもなり、消費者も喜び、まさに「一石二鳥」ですよね。

「廃棄物入りバウムクーヘン」。SDGsで大注目!

淡路島に新しい観光施設が誕生しました。

「淡路島ばぁむ工房 maaru factory」。

ご当地スイーツや食品、雑貨などを扱っています。

メインとなるのが、「淡路島ばぁむ」と名づけられたバウムクーヘン。淡路島の玉子と牛乳、うるち米粉、兵庫県産の小麦粉を使って、作られています。

特長は、味のバリエーション。基本となるバウムクーヘンは、地元産の食材を使っていますが、味の種類は、日本全国の特産品とのコラボとなっています。

しかし、ただのコラボではありません。特産品の中でも、B級品扱いされ、加工品になったものや廃棄されるものばかりを使っています。

野菜、果物、海産物などは、販売前の選別によって、加工品にまわされたり、廃棄されるものが多くあります。加工品として救い出されたものは良いのですが、問題は廃棄されるもの。食べられるのに、捨てられています。

規格外だからと流通に乗らず廃棄。加工する手間が掛かり過ぎるので廃棄。量が多過ぎるから廃棄。

こうした食品ロスが、驚愕と言って良いほどに増えています。SDGsが世界的潮流となっているいま、真剣に取り組まなければならない課題となっています。

これを実践しているのが、「淡路島ばぁむ」なのです。

たとえば、神奈川県の小松菜、富山県の白エビ、兵庫県の酒粕、高知県の生姜、徳島県の柚子、山形県の枝豆など。これらの加工品の残りや廃棄物を使って、ご当地バウムクーヘンを作っているのです。

現在までに開発されたのは、約30種類。この「maaru factory」では、常時15種類と季節限定品を販売してます。今後、47都道府県の特産品とのコラボを目指すと言います。

日本の食品ロスの量は、世界的にトップクラス。この恥ずべき状態から脱却するためにも、このfactoryのような取り組みをする企業を増やさなければなりません。

消費者の意識改革も必要です。食べられるものは捨てない。そんな材料を使っている商品は、積極的に購入する。そうした行動が、食品ロスを減らすのです。

image by: Shutterstock.com

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なぜ、人はモノを買いたくなるのか。欲しいという感情は、どこから生まれるのか。消費行動における人の心理を知れば、売れるモノが見えてくる。売り方がわかる。小手先のテクニックなど、いらない。人を研究すれば、やるべきことはすべてわかる。

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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