パソコン周辺機器メーカーとして有名なエレコムが調理家電に参入することになりました。そこで今回は、メルマガ『理央 周の売れる仕組み創造ラボ【Marketing Report】』の著者で、MBAホルダーの理央 周さんがエレコムの調理家電を紹介。新しいライフスタイルブランドについて解説しています。
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エレコムの家電参入に学ぶ、 付加価値の付け方
パソコンの周辺機器のメーカーのエレコムが、調理家電に参入しました。
エレコムといえば、USBメモリーやマウスとか、スマホ用のカバーやフィルムなどの、PC周辺のアクセサリーのメーカー、というイメージです。なので、「調理家電を出す」と聞いた時には意外でした。
ホームページを見ても、トップはやはりパソコンやスマホ関連の、製品紹介が中心です。
ところが、製品の一覧ページにいくと、パソコン関連だけではなく、ヘルスケア製品やUSBで使える扇風機など、私が知らなかっただけで、さまざまなカテゴリーの製品を扱っています。
調理家電のページに行ってみると、「マグカップ型電気なべ」というのがあります。
一見、ステンレス製のマグカップなのですが、「材料を入れて、スイッチを押すだけで、味噌汁やスープができる」とのことです。
マイナビニュースでは、実際にこのマグカップを使って、スープを作った時の様子が描かれている記事があります。
● マグカップで自炊⁉ エレコムの小型電気鍋「Cook Mug」でお茶から雑炊まで作ってみた
細かく切った具材に、粉末のスープの素と水を入れれば、もうそれだけでできてしまう、という感じです。
寒い時などに、「夕ご飯にあと一品、温かいものが欲しい」という時などにぴったりです。
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エレコムのコンセプトは、「一人でも気軽に使える調理家電」とのこと。USB扇風機もそうですが、一人暮らしに「あれば便利」、というニーズに対応させています。
すぐにお湯が沸くので、ちょっとコーヒーや紅茶を飲みたい時にも使えますよね。
エレコムでは、新しいライフスタイルブランド、「LiFERE(リフィーレ)」を立ち上げて、IHのホットプレート「ホットディッシュ」を販売しています。
このブランドも、「人々の生活から切っても切り離せない、“食”を通して、おうち時間をもっと豊かな時に変えたい」という想いからプロジェクトをスタートさせたそうで、約3年試行錯誤を続けたそうです。
単に販売するだけではなく、HOT DISH特設ページを開設して、人気フードデザイナー中本さんとコラボしたレシピなどを公開しています。
作るから食べるまでこれ1つ、というキャッチコピーもいいですよね。
調理家電の市場は、大手のパナソニックやシャープ、専業メーカーのイワタニに加えて、ここ数年では「なるほど家電」のアイリスオーヤマや、ツインバードといったアイディア家電も増えてきて、競合が激しくなっています。
こうなると、いちはやく「ニーズ」を嗅ぎ取って、欲しいと思わせる「製品開発」が必要です。
今回のエレコムでは、おひとり様消費ニーズが高まってきた中で、「早くつくれる」時間という価値と、簡単に作れる面倒くさくないことを、価値として提供しています。
もともと、パソコン周辺機器など、痒い所に手が届くという、「あれば便利」を開発してきたメーカーなので、この辺りのニーズ発見は上手なのだろうと思われます。
これからどんな製品が出てくるのか、とても楽しみです。
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