きれい好きだけどちょっとめんどくさがりやな人に刺さりそうな商品が、今話題となっています。MBAホルダーで無料メルマガ『MBAが教える企業分析』の著者である青山烈士さんが紹介するのは、バッグの中を勝手にお掃除してくれるドイツ製のお掃除ボール。今までにない独創的で実用的な発明は、実に今どきのやり方で購入者を増やしているようです。
ドイツ製お掃除ボール「ザウバークーゲル」を分析
今号は、ドイツ製お掃除ボールを分析します。
● 服飾雑貨等の商品企画、輸入代行を行っているビーアイトレーディングが展開するドイツで開発された「Sauber kugel(ザウバークーゲル) 」
バッグの中を掃除するのが面倒な方をターゲットに「独創的で実用的な発明」に支えられた「バッグの中のゴミを勝手に集めてくれる」等の強みで差別化しています。
非常に実用的であり、サスティナブルな製品であることはもちろん、ありそうで無かった商品ということで注目を集めています。
■分析のポイント
あなたのバッグの中は清潔に保たれていますか?
多くの方の答えはNOではないでしょうか。私は、6年以上使用しているビジネスバッグの中を掃除したことはありません…。
わりとキレイ好きなんですが、バッグの中を掃除するという発想がありませんでした。
私に限らず、日本人には清潔好きな方が多いですが、バッグの中は、おろそかになりがちな箇所だと思います。
いま、自分のバッグの中を確認してみましたが、ホコリだけでなく、砂のようなものが入っていました。一度、気になると放っておけない気分になりますね。
というわけで、バッグの中を掃除しようと思ったのですがバッグの中身を全部出すのが面倒くさいです。
そういった“面倒くささ”を解消してくれるのが今回取り上げたお掃除ボール「Sauber kugel(ザウバークーゲル)」です。
家の中でも同じだと思いますが掃除をするためには、モノをどかしたりする等の前準備が必要ですので私の場合、”気合い”が必要です。
お掃除ボールの良さはそういった“気合い”が不要ということです。
気合いも不要で、バッグの中のゴミを”勝手に”集めてくれるというのは非常に強力な価値と言えるでしょう。
家の中では、ゴミを”勝手に”集めてくれるお掃除ロボットが活躍しているご家庭も多いと思いますが、お掃除ロボットを動かすためには、電力が必要です。
一方、お掃除ボール「ザウバークーゲル」は電力などのエネルギーは不要ですし、洗って繰り返し使えるサスティナブルな製品となっています。
“面倒くささ”を解消してくれる便利さとサスティナブルは現代に求められている要素(価値)ですので、その二つの価値を兼ね備えた製品の価値は高いと言えるでしょう。
清潔好きな日本人には受け入れられると思いますので、今後、「ザウバークーゲル」がどのように拡がっていくのか注目していきます。
◆戦略分析
■戦場・競合
・戦場(顧客視点での自社の事業領域):バッグの中のお掃除
・競合(お客様の選択肢):掃除機 など
■強み
1.バッグの中のゴミを勝手に集めてくれる
・楽にお掃除(ボールをカバンに入れるだけ)→ゴミやホコリを勝手にキャッチ。バッグを汚れから守る
・中のボールを取り出して使えば、PCキーボードや車内のドリンクホルダー等のほこり取りにも使える
2.何度も使える
・水で洗い流して、繰り返し使うことが可能 (サスティナブル)
3.オシャレなデザイン
・おしゃれでポップなデザイン
・バッグの中からチラリと見えてもオシャレ
★上記の強みを支えるコア・コンピタンス
・ドイツの有名ドラッグストアチェーン店(1,950店舗以上)に展開されている実績
・独創的でシンプルかつ実用的な発明
上記のような、実績や発明が強みを支えています。
■顧客ターゲット
・バッグの底にホコリやゴミがたまって、不快な思いをしたことがある方
・定期的にバッグの中を掃除するのが面倒な方
◆戦術分析
■売り物
「お掃除ボール『Sauber kugel(ザウバークーゲル)』」
バッグの中を掃除してくれるボール
・サイズ:約3.5cm 重さ:約16g
・繰り返し使えるサスティナブル製品
・ドイツで開発され、ドイツで生産されている
■売り値
・3個セット:5,200円(税込み)
■売り方
・クラウドファンディングサイト「MAKUAKE」を活用
・様々なブロガーによる紹介
■売り場
・MAKUAKEストア、楽天市場にて販売
※ 売り値や売り物などは調査時の情報です。最新の情報を知りたい場合は、企業HPなどをご確認ください。
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