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トランプ土俵際。FBIの「ガサ入れ」に見るアメリカ司法省の本気度

8月8日、ドナルド・トランプ前大統領の別荘を家宅捜索した米連邦捜査局(FBI)。トランプ氏はこれを「魔女狩り」として強く批判していますが、果たして真実はどこにあるのでしょうか。今回のメルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』では著者で国際政治経済学者の浜田和幸さんが、FBIが突然の家宅捜索に踏み切った背景を解説。さらにFBIに元大統領を立件できる確証がなければ「ガサ入れ」などできることではないとして、この先トランプ氏が被るであろう大きな痛手と、宿敵であるペロシ氏の反応を紹介しています。

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FBIのガサ入れを受けたトランプ前大統領:生き残れるのか?

ぶっちゃけ、トランプ前大統領は「不動産王」と呼ばれていた頃から、好き勝手な言動で話題を巻き散らしてきていました。

そして、今週は大統領経験者としては初の不名誉な称号を得たのです。

何かと言えば、FBIによる「家宅捜査」と「不正疑惑の証拠没収」に他なりません。

司法省のお墨付きの下、FBIの捜査官がフロリダ州にある別荘に踏み込んだのです。

その時、トランプ氏はニューヨーク近郊でゴルフ三昧でした。

ガサ入れの知らせを受けて、本人は「バイデン政権による違法行為だ。アメリカは腐敗国家になってしまった。この悲惨な状況を克服するには、自分がホワイトハウスを奪還するしかない」と、新たな闘志を燃やしているようです。

しかも、「秋の中間選挙で民主党を追い出し、共和党が議会多数派となれば、今回のような非合法な活動を容認した司法省や実行犯のFBIのトップの首を挿げ替える」とまで公言。

共和党内のトランプ支持派やバイデン政権に不満を抱く熱心なトランプ教の信者の間では、「そうだ!そうだ!バイデンは地獄行きだ」と拍手喝采しています。

では、そもそもなぜFBIは前大統領の家宅捜査に踏み切ったのでしょうか。

それなりの立件に向けての確証がなければできない話です。

実は、トランプ氏の不正疑惑は長年に渡ってくすぶっていました。

不動産王の時代にも、土地や物件の評価額を不正操作し、金融機関から法外な融資を引き出し、更には税金逃れに血道を上げていたとのこと。

また、政治家を動かし、公的な土地をあり得ない安価で落札し、自分の名前を冠したゴルフ場や別荘地に作り替えたりしていました。

その他、セクハラで訴えられた案件は枚挙の暇がありません。

有名なポルノ女優には莫大な口止め料を支払っていました。

今回の家宅捜査の直接の引き金になったのは、ホワイトハウスを去る際に国家機密文書を大量に持ち出したという疑惑が内部告発されていたためです。

アメリカの法律では「大統領はその職にあった際に目にしたり、使った文書は全て返却し、公文書館が保管すること」が決められています。

後々、歴史的な検証が公平公正に行われるようにするためです。

しかし、トランプ氏はホワイトハウスからそうした機密文書をごっそりと別荘に持ち出し、金庫に保管していたわけです。

この違法行為が立証されると、トランプ氏は罰金で終わらず3年の禁固刑に処され、当然、2024年の大統領選挙には立候補できなくなります。

ぶっちゃけ、いかなる手段を講じても来る中間選挙で共和党が議会多数派となり、トランプ氏の無罪を勝ち取るしか、トランプ教の生き残りはあり得ません。

先に台湾訪問で話題の主となったペロシ下院議長は「私のことを批判してたけど天罰が下ったようね」と、ほくそ笑んでいるようです。

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image by: Ringo Chiu / Shutterstock.com

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例えば…
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【著者】 浜田かずゆき 【月額】 ¥550/月(税込) 【発行周期】 毎月 第1〜第4金曜日(祝祭日・年末年始を除く) 発行予定

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