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Tokyo, Japan - October 20, 2019 : Tokyo. It is 100 Yen Shop, all of the houseware, kitchenware, accessories and knick-knacks at 3 Coins sells for 300 yen.

SNSでバズれば給与アップ?300円ショップ「3COINS」が採用する一石二鳥な戦略

おしゃれで安価だと好評な300円ショップの「スリコ」こと「3COINS」。最近ではオンラインショップもオープンし、さらに人気に拍車をかけています。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では、そのスリコの人気の秘密を解説。SNSをフルに使ったマーケティングは参考にしたくなる戦略です。

店員がインフルエンサー!?自前でバズらせる「3COINS」の巧みな戦略

“スリコ”の愛称で親しまれている「3COINS」。

インテリア雑貨やキッチングッズ、ファッショングッズ、アクセサリーなど、300円を中心価格帯にした雑貨を扱い、全国に200店舗を展開している大人気店です。

最近では、実店舗になかなか行けないというお客さまのために、オンラインショップもオープンさせています。

では、どうして人気が急上昇しているのでしょうか?

まずは、品揃えです。

毎月700~800種類の新商品を登場させ、なおかつ流行先取りのお洒落なアイテムばかりなのです。

しかも、300円という低価格。

購入をためらう理由のない価格なので、気になるものは、次から次へとカゴに入れてしまいます。

優れた商品力が、「3COINS」の大きな魅力となっているのです。

しかし、商品の魅力だけでは、いまのような急成長はありませんでした。

その魅力をお客さまにどう伝えるかを熟考した結果に、その秘密はあります。

SNSのフル活用です。

インスタグラムとツイッターを使い、その特性に合わせた情報発信を行っています。

インスタグラムでは、若い女性や主婦層に向け、生活雑貨やキッズアイテムを紹介しています。

ツイッターでは、漫画やアニメ、アイドル好きな人に向け、「ヲタ活」というジャンルの商品を紹介しています。

インスタグラムの公式アカウントで150万人、ツイッターで17万人のフォロワーがついています。

さらに、「3COINS」のユニークな取り組みとしては、社員・パート・アルバイトの店員さんをスタッフインフルエンサーとして任命し、それぞれが自由にSNS投稿する仕組みとなっています。

写真の撮り方や文章も自分で考えることとし、その“人”を前面に押し出しています。

スタッフのファンになってもらい、そこから売り上げに繋げようという狙いです。

フォロワー数と投稿記事を通して、どのぐらい購買に繋がったかで、そのスタッフの評価となります。

これにより、給与以外のインセンティブを手にすることができます。

スタッフのモチベーションアップにも繋がっています。

この試みがお客さまに支持されている要因のひとつは、「買い手の視点に立った投稿」です。

スタッフが実際に使っているという、リアルな声を届けていることが、信頼となっているのです。

メリット・デメリットを正直に伝えているので、「売り手」というイメージで見るのではなく、「利用者の1人」として、親近感を持ってくれるのです。

ファンの方が、わざわざスタッフに会いに来てくれることもあるほどです。

SNSで、お客さまと密に繋がることで、熱いファンを増やし続けているのです。

今後は、商品の魅力をじっくり細かく見せることができる、ユーチューブでの情報発信を考えているそうです。

この巧みな戦略は、個人商店でもできることです。

これまで直接お客さまに語っていた商品の良さをSNSに置き換えるだけです。

DMやニューズレターで伝えていた商品以外の情報発信をSNSに置き換えるだけです。

SNSなら、写真や文章だけではなく、映像を流すこともできます。

しかも、不特定多数のお客さまが見てくれます。

これほど便利な道具を使わない手はありません。

image by: Muhammad Anuar bin Jamal / Shutterstock.com

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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